大学公開講座のセカンドアカデミー

【講座内容】
「人は考える葦である」とはパスカルの有名な言葉です。ですが、これは本当なのでしょうか。
確かに人は他の動物よりも考えることに優れた動物です。ですが、買い物やコミュニケーションといったごく普通の日常生活では私たちの行動は本人が自覚している以上に感情の影響が強いことがわかっています。実は人は感情の生物なんですね。そして、人の感情を最も強く揺り動かすのは人です。杉山の研究では私たちの感情の3 割は人間関係で作られています。私たちは人とのコミュニケーションの中で気持ちよくなれるのです。
さて、私たちのご先祖が感情を獲得したのは5億年前だと言われています。感情を獲得した私たちの遠い遠いご先祖は当時の環境では生存競争で圧倒的に優位に立ちました。その子孫である私たち脊椎動物は魚類、両生類、爬虫類、哺乳類、鳥類として海と地上で大繁栄しています。感情もそれぞれの生き方に応じて進化してきました。人の場合は社会で生きるために、社会的な感情を進化させてきたのです。特に自尊心や優越感、嫉妬、妬みといった社会的感情が重要です。
この講座では人類の社会的感情の秘密を紐解いて、男女関係、男性同士の関係、女性同士の関係、ビジネスの人間関係、などなど、日常のコミュニケーションでちょっと相手も自分も気持ちよくなれるコツを紹介します。気持ち良い会話で、超簡単うつ病予防をしてみましょう。

【講座スケジュール】
第1回10月 7日(水) 人には人の「気持ちいい」
第2回10月28日(水) 男には男の「気持ちいい」
第3回11月25日(水) 女には女の「気持ちいい」
第4回12月16日(水) 上司と部下の「気持ちいい」
第5回 1月27日(水) 嫉妬と妬みの進化心理学

【教材】
※テキスト『読むだけで人づきあいがうまくなる(仮題)』(サンマーク出版より9 月刊行予定)の購入(受講料には含まれません)については講座開始前にご案内します。

【備考】
※10/7は19:30~21:00

名前	杉山 崇
肩書き	神奈川大学人間科学部教授
プロフィール	臨床心理士。精神医療、教育、福祉、産業など心理療法の各領域で心理職を務めて20 年。日本学術振興会特別研究員、長野大学専任講師、山梨英和大学准教授などを経て現職。厚生労働省指定事業の委員、公益社団法人日本心理学会代議員など、公的な役も務める。趣味は家族経営、散歩、フットサル、失速バンド。家族で公園を散策するひとときが至福のとき。主な著書に『グズほどなぜか忙しい』(永岡書店)、『カウンセリングと援助の実際』(北樹出版)などがある。「日産ドライブトーク講座3」も好評!