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講座詳細情報

申し込み締切日:2015-03-03 / 文学

女君から読みとく『源氏物語』②

主催:聖心女子学院聖心女子学院生涯学習センター(東京都)]
問合せ先:聖心女子学院生涯学習センター
開催日
2月18日(水)、3月4日(水)
講座回数
2回
時間
14:00~15:30
講座区分
後期 
入学金
 - 
受講料
3,000円
定員
20
その他
途中からのお申し込みも可能です。
その場合の受講料は、残りの講義数×1,500円となります。
補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。

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講座詳細

『源氏物語』には、光源氏をめぐって藤壺、紫の上など沢山の女君たちが登場します。五十四帖から成る長編、『源氏物語』を身近なところに引き寄せる手がかりの一つは、女君たちの生き方に焦点を当ててみることでしょう。前回、物語のはじめの部分に登場する桐壺更衣、空蝉、紫の上など三人の女君を取り上げましたが、今回は葵の上と六条御息所の二人に焦点を当ててみたいと思います。この二人の女君をめぐっては、葵祭りの御禊の折のドラマティックな「車争い」が良く知られるところです。「車争い」の折に受けた屈辱をきっかけに物の怪となって正妻、葵の上を取り殺すこととなる六条御息所。二人の女君の生は、恋と栄華を描く『源氏物語』の主人公、光源氏の生とどう切り結ぶのでしょうか。『源氏物語』の世界の行方を、二人の女君を軸に探ってみたいと思います。

第一回「葵の上、左大臣家の姫君の結婚とその死」
十二歳で元服した光源氏は、その折に左大臣家の姫君葵の上と結婚します。はかばかしい母方の親族もいない光源氏を、左大臣家の婿とすることは、ふさわしい後見役を願う父、桐壺帝の配慮でもありました。けれど、この四歳歳上の葵の上と光源氏の夫婦仲は必ずしもしっくりいかぬままでした。やがて懐妊したものの、長男夕霧を出産した直後に物の怪に取り殺される結果となった葵の上は、賀茂真淵などに「冷たくてお高くとまった姫君」と捉えられる一方、鎌倉時代の物語評論には「理想的な姫君」と語られています。果たして葵の上の実像、そしてその心情はどう刻まれているのでしょうか。ご一緒に考えてみたいと思います。

第二回「六条御息所、愛執と物の怪」
 物の怪となって葵の上を取り殺す六条御息所には、もとよりいかにも怖ろしいイメージがあります。けれどもその一方で、六条御息所は、光源氏に切ない愛執を抱き続ける女君として描かれています。切ない愛執のまなざしと、物の怪とはどう切り結ぶのでしょうか。平安時代に人々は物の怪をどのようなものと考えていたのか、そして紫式部の物の怪観はどうまとめられるのか、……様々な課題を抱える六条御息所をめぐって、車争いから物の怪発動への息詰まるような物語の展開を辿りつつ考えていきたいと思います。

講師陣

名前 原岡 文子
肩書き 聖心女子大学 教授
プロフィール

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