講座詳細情報
申し込み締切日:2022-04-27 / その他教養 / 学内講座コード:22A1600700
欧州統合の現在―コロナ禍での再生に向けて【ライブ配信(録画なし)】 イギリスのEU 離脱、コロナとEU、気候変動、移民・難民政策
- 開催日
- 5月13日(金)、 5月27日(金)、 6月10日(金)、 6月24日(金)
- 講座回数
- 4回
- 時間
- 13:30~15:00
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- -
- 受講料
- 7,500円
- 定員
- -
- その他
- 6800(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座内容】
2015年のEU の移民・難民危機以降、欧州では様々な形でグローバリゼーションの弊害が現れる状況が続いている。2016年のイギリスのEU 離脱、西欧北欧に広がる「福祉ナショナリズム」と移民排斥は、欧州の統合を内側から揺さぶることとなった。他方で、グローバリゼーションの中で、気候変動とグリーン化において、EUは、世界の転換をリードする役割を果たしてきた。国境を低くするシェンゲン協定も、移民・難民の拡大の中で有効に機能しがたくなっている。そうした中、2020年3月、ヨーロッパをコロナ禍の感染爆発が襲い、2022 年初めにおいても未だ収束の目途はたっていない。EUはどこに向かうのか。コロナ禍からの再生と、カーボンニュートラルをリードするEU の現在を、政治、法、経済、気候から、多角的に分析する。
【講座スケジュール】
第1回 5月13日(金) イギリスのEU 離脱と欧州のポピュリズム、コロナの拡大【羽場 久美子】
詳細:2016年、イギリスは国民投票で、EUからの離脱を選択した。その後4年間の交渉を経て、2020年に晴れてイギリスはEUから離脱。その間、欧州の多くの地域で、「福祉ナショナリズム」と移民排斥、Xenophobia が広がった。しかしその後欧州はコロナ禍に襲われ、イギリスは欧州最大の打撃を受けることとなった。外交面ではアメリカ・オーストラリアと結び、QUAD, AUKUS など、中国を軍事的に牽制する動きを取っている。ブレグジット後のイギリスと欧州の不安定化とその背景を検討する。
第2回 5月27日(金) コロナ禍でのEU の役割と限界【庄司 克宏】
詳細:コロナ禍は、EU というスプラショナルな機構およびトランスナショナルな自由移動領域(域内市場とシェンゲン領域)の在り方に再検討を迫るさまざまな根本的課題を突きつけた。それは、EU における民主主義はどうあるべきなのか、経済の立て直しに向けてEU共通財政にはどのように強化されるべきか、公衆衛生面でのEUと加盟国はどのように役割を分担すべきなのか、といった問題である。これらの課題にEU はどのように取り組んでいるのか考察する。
第3回 6月10日(金) EU(ヨーロッパ連合)の気候変動対策・グリーン化について【田中 素香】
詳細:EU は2020 年春に新型コロナ・パンデミックに襲われ、経済は大きく落ち込んだ。EU は7500 億ユーロ(約100 兆円)の復興基金を設立し、グリーン化とデジタル化を基盤に経済の回復を目指す(「グリーン復興」)。EU はまた2050年の「気候中立(カーボン・ニュートラル)」を見据えた欧州グリーンディールを並行して進めている。化石燃料に立脚する現代文明をクリーン電源に切り替える大変革である。その概要を説明する。
第4回 6月24日(金) 危機を経たEU―ポスト・コロナの欧州国際協力【岡部 みどり】
詳細:ユーロ危機、難民危機、コロナ禍など、EU は複数の、そして複合的な危機に見舞われた。本講義では、EU がその克服に向けてどのように動いているか、特に、どのような国際連携に乗り出そうとしているかについて議論する。依然として安全保障上の脅威であるロシアや中国、そして、米中覇権競争に代表される国際社会の構造変化が、英国離脱後のEU を新しい国際協力にいかにして導いているか。英国のTPPへの参加申請やEU及びドイツ、フランスなどその主要国の「自由で開かれたインド太平洋」構想への接近は今後の国際関係のいかなる変化を意味するのか、といった問題について、一般的な国際政治学の見解を踏まえて検討する。
2015年のEU の移民・難民危機以降、欧州では様々な形でグローバリゼーションの弊害が現れる状況が続いている。2016年のイギリスのEU 離脱、西欧北欧に広がる「福祉ナショナリズム」と移民排斥は、欧州の統合を内側から揺さぶることとなった。他方で、グローバリゼーションの中で、気候変動とグリーン化において、EUは、世界の転換をリードする役割を果たしてきた。国境を低くするシェンゲン協定も、移民・難民の拡大の中で有効に機能しがたくなっている。そうした中、2020年3月、ヨーロッパをコロナ禍の感染爆発が襲い、2022 年初めにおいても未だ収束の目途はたっていない。EUはどこに向かうのか。コロナ禍からの再生と、カーボンニュートラルをリードするEU の現在を、政治、法、経済、気候から、多角的に分析する。
【講座スケジュール】
第1回 5月13日(金) イギリスのEU 離脱と欧州のポピュリズム、コロナの拡大【羽場 久美子】
詳細:2016年、イギリスは国民投票で、EUからの離脱を選択した。その後4年間の交渉を経て、2020年に晴れてイギリスはEUから離脱。その間、欧州の多くの地域で、「福祉ナショナリズム」と移民排斥、Xenophobia が広がった。しかしその後欧州はコロナ禍に襲われ、イギリスは欧州最大の打撃を受けることとなった。外交面ではアメリカ・オーストラリアと結び、QUAD, AUKUS など、中国を軍事的に牽制する動きを取っている。ブレグジット後のイギリスと欧州の不安定化とその背景を検討する。
第2回 5月27日(金) コロナ禍でのEU の役割と限界【庄司 克宏】
詳細:コロナ禍は、EU というスプラショナルな機構およびトランスナショナルな自由移動領域(域内市場とシェンゲン領域)の在り方に再検討を迫るさまざまな根本的課題を突きつけた。それは、EU における民主主義はどうあるべきなのか、経済の立て直しに向けてEU共通財政にはどのように強化されるべきか、公衆衛生面でのEUと加盟国はどのように役割を分担すべきなのか、といった問題である。これらの課題にEU はどのように取り組んでいるのか考察する。
第3回 6月10日(金) EU(ヨーロッパ連合)の気候変動対策・グリーン化について【田中 素香】
詳細:EU は2020 年春に新型コロナ・パンデミックに襲われ、経済は大きく落ち込んだ。EU は7500 億ユーロ(約100 兆円)の復興基金を設立し、グリーン化とデジタル化を基盤に経済の回復を目指す(「グリーン復興」)。EU はまた2050年の「気候中立(カーボン・ニュートラル)」を見据えた欧州グリーンディールを並行して進めている。化石燃料に立脚する現代文明をクリーン電源に切り替える大変革である。その概要を説明する。
第4回 6月24日(金) 危機を経たEU―ポスト・コロナの欧州国際協力【岡部 みどり】
詳細:ユーロ危機、難民危機、コロナ禍など、EU は複数の、そして複合的な危機に見舞われた。本講義では、EU がその克服に向けてどのように動いているか、特に、どのような国際連携に乗り出そうとしているかについて議論する。依然として安全保障上の脅威であるロシアや中国、そして、米中覇権競争に代表される国際社会の構造変化が、英国離脱後のEU を新しい国際協力にいかにして導いているか。英国のTPPへの参加申請やEU及びドイツ、フランスなどその主要国の「自由で開かれたインド太平洋」構想への接近は今後の国際関係のいかなる変化を意味するのか、といった問題について、一般的な国際政治学の見解を踏まえて検討する。
備考
【備考】
「ライブ配信」では、ビデオ会議ツール「Zoom」を使用しリアルタイムで授業を配信します。
※こちらの講座は録画なしのため後日配信はありません。
ご受講にあたり下記のシステム環境が必要です。各自、環境の準備と確認をお願いします。
1.パソコン・スマートフォン・タブレットなどの端末
2.インターネット環境
3.マイク(内蔵または外付け) ※ライブ講座の場合
4.ウェブカメラ(内蔵または外付け)※ライブ講座の場合
※マイク付きヘッドフォンセットの場合、音声をクリアに聞く・話すことができます。
◆オンライン講座受講方法および注意点◆
(1)KUポートスクエアのホームページ内にある「マイページへログインする」をクリック
(2)受講生番号とパスワードを入力
※マイページに入るには受講生番号とパスワードが必要です。講座を受講される前にマイページに入れるかご確認をお願いします。受講生番号やパスワードをお忘れの場合はKUポートスクエアまでご連絡ください。
(3)「講座申込状況」をクリック後、配信欄の「受講する」をクリックすると、「Zoom(ライブ配信)」が始まります。
※配信講座の録音・録画・写真撮影は固く禁止しています。
(4)資料のダウンロード欄の「ダウンロード」をクリックすると講座に使用する資料(レジュメ)をダウンロードする事ができます。
「ライブ配信」では、ビデオ会議ツール「Zoom」を使用しリアルタイムで授業を配信します。
※こちらの講座は録画なしのため後日配信はありません。
ご受講にあたり下記のシステム環境が必要です。各自、環境の準備と確認をお願いします。
1.パソコン・スマートフォン・タブレットなどの端末
2.インターネット環境
3.マイク(内蔵または外付け) ※ライブ講座の場合
4.ウェブカメラ(内蔵または外付け)※ライブ講座の場合
※マイク付きヘッドフォンセットの場合、音声をクリアに聞く・話すことができます。
◆オンライン講座受講方法および注意点◆
(1)KUポートスクエアのホームページ内にある「マイページへログインする」をクリック
(2)受講生番号とパスワードを入力
※マイページに入るには受講生番号とパスワードが必要です。講座を受講される前にマイページに入れるかご確認をお願いします。受講生番号やパスワードをお忘れの場合はKUポートスクエアまでご連絡ください。
(3)「講座申込状況」をクリック後、配信欄の「受講する」をクリックすると、「Zoom(ライブ配信)」が始まります。
※配信講座の録音・録画・写真撮影は固く禁止しています。
(4)資料のダウンロード欄の「ダウンロード」をクリックすると講座に使用する資料(レジュメ)をダウンロードする事ができます。
講師陣
名前 | 羽場 久美子 |
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肩書き | 青山学院大学名誉教授、神奈川大学国際日本学部教授 |
プロフィール | 津田塾大学大学院博士課程修了、国際関係学博士。法政大学教授、青山学院大学教授を経て現職。世界国際関係学会アジア太平洋会長、ハーバード大学、ロンドン大学、ソルボンヌ大学、EUI にて客員研究員。著者に『ヨーロッパの分断と統合』『拡大ヨーロッパの挑戦』『グローバル時代のアジア地域統合』『統合ヨーロッパの民族問題』Brexit and After,『移民・難民・マイノリティ』:『中欧・東欧文化事典』など多数。 |
名前 | 庄司 克宏 |
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肩書き | 慶應義塾大学名誉教授、中央大学総合政策学部教授 |
プロフィール | 1980年慶應義塾大学法学部卒業後、同大学院法学研究科博士課程単位取得退学。二松学舎大学助教授、横浜国立大学教授、慶應義塾大学教授を経て、現職。専門はEU 法政策。主な著書として『トランスナショナル・ガバナンス―地政学的思考を越えて』(共編、岩波書店)、『欧州ポピュリズム』(ちくま新書)など多数。前・日 EU 関係有識者委員会委員。 |
名前 | 田中 素香 |
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肩書き | 東北大学名誉教授、中央大学経済研究所客員研究員、国際貿易投資研究所客員研究員 |
プロフィール | 1945年福岡県生まれ。九州大学大学院経済学研究科修士課程修了。東北大学大学院経済学研究科教授を経て、2004年より中央大学経済学部教授。2015年4月より中央大学経済研究所客員研究員。経済学博士。東北大学名誉教授。ドイツ・ケルン大学、イタリア・EUI、ドイツ・ボン大学にて客員研究員。日本EU 学会理事長、日本国際経済学会会長を歴任。 |
名前 | 岡部 みどり |
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肩書き | 上智大学法学部教授 |
プロフィール | 1971年生まれ。東京大学文学部社会学専攻卒業。東京大学大学院国際社会科学専攻博士修了(博士:学術)。外務省専門調査員、国際連合大学、ケンブリッジ大学国際関係研究所、オックスフォード大学移民研究所研究員などを経て現職。近著に、『世界変動と脱EU/ 超EU: ポスト・コロナ、米中覇権競争下の国際関係』(編著、近刊、日本経済評論社)など。 |