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講座詳細情報

申し込み締切日:2021-09-25 / 日本史:その他教養 / 学内講座コード:21B1601100

神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科主催講座-日本ナショナリズムの解剖学10 戦争正当化の論理としての「近代の超克」論の諸相【ハイフレックス(録画あり)】 「文学界」グループ・日本浪漫派・世界史の哲学そして協同主義、それぞれの「近代の超克」

主催:神奈川大学神奈川大学 KUポートスクエア (みなとみらいキャンパス)(神奈川県)]
問合せ先:生涯学習エクステンション講座 TEL:045-682-5553
開催日
10月 9日(土)、10月16日(土)、10月23日(土)、10月30日(土)、11月 6日(土)、11月13日(土)
講座回数
6回
時間
13:00~14:30
講座区分
後期 
入学金
 - 
受講料
10,500円
定員
50
その他
9500(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
補足
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※この講座の申し込みは既に締め切りました。

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講座詳細

【講座内容】
第一次世界大戦以後の戦争は、総力戦と言われる。それは、物量・兵力・労働力の総動員を意味するだけではない。人間の思想をとらえ、意識を方向づけ、その精神をまるごと動員する戦争という性格を持つ。その意味で、戦争を人々の内面に浸透させる思想や論理が大きな役割を果たす。第二次世界大戦に突入し、まさに総力戦を戦った「帝国日本」にとっても、思想動員は死活の意味を持った。その思想動員の中心的柱は天皇制を基軸とするナショナリズムであったが、それはまた、歴史や世界情勢の中での位置づけを必要とした。そうした位置づけを与えるキー概念の一つが「近代の超克」であった。しかし、その「近代の超克」概念の実体は、論者の思想的立場や、文化的背景にしたがって実に多様かつ雑多であった。本講座では、そういう「近代の超克」という言葉や論理が、戦争の論理として具体的にどのような役割を果たしたか、を分析すると同時に、その言葉の「魔力」が戦後日本にどのように生き残っていったかを検討する。

【講座スケジュール】
第1回10月 9日(土) 「流行語」あるいは「まじない語」としての「近代の超克」について
詳細:「近代の超克」という言葉の多義性は、「近代」も「超克」も多義的であることによって、いわば二乗化されている。検討は、その多義性を解きほぐしていくことから始まる。
第2回10月16日(土) 知的協力会議『近代の超克』をめぐって
詳細:1942年7月に行われ、そのご『文学界』誌上で発表された「近代の超克」をテーマとしたシンポジュウムの内容を分析し、「近代の超克」と戦争の論理との関係を考察する。
第3回10月23日(土) 文学論から展開された反近代の論理
詳細:「文学界」グループ、日本浪漫派同人たちの「近代の超克」論の特質を把握する。保田与重郎の「文明開化の論理の終焉」との対比を軸として。
第4回10月30日(土) 「世界史的立場」から戦争を見る
詳細:「近代の超克」論の哲学的立場の問題を論じる。当時、京都学派の代表的論客とされた高山岩男の「世界史の哲学」を中心的素材として分析する。
第5回11月 6日(土) 近代以後を問う構想力の論理の射程
詳細:近衛文麿のブレーン集団昭和研究会の思想部門の中心メンバーであった三木清の構想力の論理と近代批判について考える。
第6回11月13日(土) 「近代の超克論」の戦後
詳細:1941年12月8日以後、一世を風靡する感があった「近代の超克」論が、敗戦後どのような批判をうけることになったか。また、竹内好による問題提起をどう受け止めるべきかについて考える。

備考

【備考】
ハイフレックス講座とは、対面による講座を、オンライン(Zoomによるライブ)により同じ時間に受講参加できる形態です。受講生の皆様はライフスタイルにあわせて対面、またはオンライン(ライブ)で講座に参加する事が出来ます。
例えば初回は対面で参加して、2回目の講義は自宅からライブで参加する事も可能です。また語学講座や一部講座を除き、講座は収録し、終了後に動画配信します。
※動画配信期間は、最終講座日から1週間です。
◆コロナウイルス感染症の状況により講座内容を変更する場合がございます。

講師陣

名前 橘川 俊忠
肩書き 神奈川大学名誉教授
プロフィール 1945年生まれ。東京大学法学部卒業。専門は日本政治思想史。著書に『近代批判の思想』(論創社)、『歴史解読の視座』『日本の民俗学者 ― 人と学問』(以上、共著、御茶の水書房)、『奥能登と時国家研究編2』(平凡社)、『終わりなき戦後を問う』(明石書店)、『丸山眞男「日本政治思想史研究」を読む』(日本評論社)などがある。
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