講座詳細情報
申し込み締切日:2020-04-28 / 世界史:その他教養 / 学内講座コード:20A1603200
イギリスの王朝1000年史 王位はどう継承されてきたか― 日本を視野に
- 開催日
- 5月19日(火)、 5月26日(火)、 6月 2日(火)、 6月16日(火)、 6月23日(火)
- 講座回数
- 5回
- 時間
- 13:00~14:30
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- -
- 受講料
- 8,000円
- 定員
- 50
- その他
- 7200(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
関連講座
講座詳細
【講座内容】
1000年の歴史を紡いできたイギリス王朝。断絶の危機に幾度も瀕しながら、長子相続制の原則を破り、女性に王位継承権をあたえ、長い命をつないできた。外国から王を迎えもした。背後に、血なまぐさく壮絶なドラマがあった。誰もが願ったことは、王政の存続。これこそがイギリス人のアイデンティティであるからだ。現女王エリザベス2世は女性君主、その長男チャールズ皇太子が王位を継げば、女系君主となる。ヨーロッパの王家のほとんどが女性の君主を認め、生まれた順に王位を継承する国もある。長い歴史を持ち、最も伝統的なイギリス王室から、王位継承に関して、わが国が学ぶべきことはないだろうか。
【講座スケジュール】
第1回 5月19日(火) 王冠を賭けて戦う王女マティルダ
詳細:ノルマン人による征服王朝の樹立(1066) から、はやくも次世代に、長子相続制であったにもかかわらず、王冠を巡る争いが勃発。ヘンリー2世には公認の庶子が20人もいたが、後継者は王女マティルダただ一人。庶出の子に継承権はない。女性ゆえに、王位を従弟に横取りされたマティルダは蜂起し、王位を奪い返し、女王宣言をする。
第2回 5月26日(火) この男にイギリス王たる資格があるか?
詳細:この男にイギリス王たる資格があるか? と問われたのはリチャード2世。信心深く洗練された人物。しかし、イギリスはフランスとの百年戦争の真最中。勇敢な指導者が求められた。この「世論」に後押しされて現れたのが、王の従弟のヘンリー・ボリングブロック。王位を簒奪し、ヘンリー4世として即位し(1399)、王を捕えて餓死させた。
第3回 6月 2日(火) ウェールズの騎士の息子が王位に挑戦
詳細:王位簒奪者ヘンリー4世の王冠は息子のヘンリー5世、その息子のヘンリー6世へと継承されるが、またも王位簒奪者が登場。ヘンリー6世から奪った王冠はエドワード4世、その弟リチャード3世へと継承される。そこへ、継承権はないものの、野心家のウェールズの騎士の息子が、征服王以来のフランス人王朝からの王位に挑戦。初のイギリス人によるチューダー王朝を開く(1485)。
第4回 6月16日(火) 不倶戴天の敵に王冠を授与!
詳細:チューダー王朝はエリザベス1世の死(1603) により、118年の歴史を閉じる。イギリス王に就いたのは不倶戴天の敵スコットランド王であった。亡き女王は子を遺さなかったが、二国の敵対関係に終止符を打つために、敵国の王を君主に指名して亡くなる。二つの国は一人の王のもとで結ばれ、大英帝国の礎が築かれた。
第5回 6月23日(火) 王が処刑され、ドイツ人をイギリス王に迎える
詳細:スコットランド系の王室は二代目のチャールズ1世が議会派によって処刑され、1649年に断絶。1660年に王政復古が成るも、血統が絶え、1708年に断絶。ドイツのハノヴァーから、英語をまったく話せないドイツ人が王として迎えられる。現エリザベス女王はその11代目。ドイツ人の王朝はイギリスをいかに変えたか?
1000年の歴史を紡いできたイギリス王朝。断絶の危機に幾度も瀕しながら、長子相続制の原則を破り、女性に王位継承権をあたえ、長い命をつないできた。外国から王を迎えもした。背後に、血なまぐさく壮絶なドラマがあった。誰もが願ったことは、王政の存続。これこそがイギリス人のアイデンティティであるからだ。現女王エリザベス2世は女性君主、その長男チャールズ皇太子が王位を継げば、女系君主となる。ヨーロッパの王家のほとんどが女性の君主を認め、生まれた順に王位を継承する国もある。長い歴史を持ち、最も伝統的なイギリス王室から、王位継承に関して、わが国が学ぶべきことはないだろうか。
【講座スケジュール】
第1回 5月19日(火) 王冠を賭けて戦う王女マティルダ
詳細:ノルマン人による征服王朝の樹立(1066) から、はやくも次世代に、長子相続制であったにもかかわらず、王冠を巡る争いが勃発。ヘンリー2世には公認の庶子が20人もいたが、後継者は王女マティルダただ一人。庶出の子に継承権はない。女性ゆえに、王位を従弟に横取りされたマティルダは蜂起し、王位を奪い返し、女王宣言をする。
第2回 5月26日(火) この男にイギリス王たる資格があるか?
詳細:この男にイギリス王たる資格があるか? と問われたのはリチャード2世。信心深く洗練された人物。しかし、イギリスはフランスとの百年戦争の真最中。勇敢な指導者が求められた。この「世論」に後押しされて現れたのが、王の従弟のヘンリー・ボリングブロック。王位を簒奪し、ヘンリー4世として即位し(1399)、王を捕えて餓死させた。
第3回 6月 2日(火) ウェールズの騎士の息子が王位に挑戦
詳細:王位簒奪者ヘンリー4世の王冠は息子のヘンリー5世、その息子のヘンリー6世へと継承されるが、またも王位簒奪者が登場。ヘンリー6世から奪った王冠はエドワード4世、その弟リチャード3世へと継承される。そこへ、継承権はないものの、野心家のウェールズの騎士の息子が、征服王以来のフランス人王朝からの王位に挑戦。初のイギリス人によるチューダー王朝を開く(1485)。
第4回 6月16日(火) 不倶戴天の敵に王冠を授与!
詳細:チューダー王朝はエリザベス1世の死(1603) により、118年の歴史を閉じる。イギリス王に就いたのは不倶戴天の敵スコットランド王であった。亡き女王は子を遺さなかったが、二国の敵対関係に終止符を打つために、敵国の王を君主に指名して亡くなる。二つの国は一人の王のもとで結ばれ、大英帝国の礎が築かれた。
第5回 6月23日(火) 王が処刑され、ドイツ人をイギリス王に迎える
詳細:スコットランド系の王室は二代目のチャールズ1世が議会派によって処刑され、1649年に断絶。1660年に王政復古が成るも、血統が絶え、1708年に断絶。ドイツのハノヴァーから、英語をまったく話せないドイツ人が王として迎えられる。現エリザベス女王はその11代目。ドイツ人の王朝はイギリスをいかに変えたか?
備考
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
講師陣
名前 | 石井 美樹子 |
---|---|
肩書き | 神奈川大学名誉教授 |
プロフィール | 1974~78年英国ケンブリッジ大学大学院にて中世英文学を専攻。文学博士。ケンブリッジ大学東洋学部専任講師、静岡大学教授を経て2013 年3 月まで神奈川大学外国語学部教授。専門は中世・ルネサンスのイギリス文学・歴史。主要著書に『聖母のルネサンス―マリアはどう描かれたか』(岩波書店)、『エリザベス―華麗なる孤独』(中央公論新社)、『ヨーロッパの王妃』『ヨーロッパ宮廷の愛人たち』『マリー・アントワネットの宮廷画家―ルイーズ・ヴィジェ・ルブランの生涯』『マリー・アントワネット―ファッションで世界を変えた女』(以上、河出書房新社)ほか多数。 |