講座詳細情報
申し込み締切日:2019-05-21 / 政治:心理:その他教養 / 学内講座コード:19A1611001
大転換期のヨーロッパ その4
- 開催日
- 5月22日(水)、 5月29日(水)、 6月 5日(水)、 6月12日(水)、 6月19日(水)、 6月26日(水)
- 講座回数
- 6回
- 時間
- 15:00~16:30
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- -
- 受講料
- 9,500円
- 定員
- 50
- その他
- 8,500円(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座内容】
変革著しい現代に於いて、今回も引き続き大転換期のヨーロッパにスポットを当てる。ヤマ場を迎えた英国のEU 離脱問題、押し寄せる移民・難民問題のその後、台頭するポピュリズムと主要国独仏伊の政治の変革など、危機に見舞われたEU が直面する課題を考察する。注目の英国のEU 離脱問題は、議会の採決で英国・EU 協定が否決されたたことから合意なき離脱、再国民投票、国境管理をめぐるEU との再交渉などが議会で連日審議された。離脱の現状と背景、そして離脱が欧州統合に与える影響について考察する。また、移民・難民の問題は欧州に及ぼしたインパクトからして、ヨーロッパ・デモクラシーにとって大きな試練でその観点から考察する。一方、ドイツでCDU の姉妹党の州議会選挙の大敗でCDU の党首を辞任した、メルケル連邦首相の政治的影響力は後退。ポピュリスト政党ドイツのための選択肢は議会第3 党に浮上、政局は波乱含みに。また、EU 第3 の主要国イタリアでは左右両ポピュリズム政党による連立政権が出現し、EU の財政規律に反する財政拡大の予算案を組み、EU から修正要求。欧州主要国の政治に地殻変動が起きた。
【講座スケジュール】
第1回 5月22日(水) イタリアにポピュリズム連立政権の出現と欧州統合【石井 伸一】
詳細:西ローマ帝国滅亡後の列強の支配を経て1861 年に独立と統一を達成したイタリアの歴史を辿り、戦後の政治を紐解きながら現政権出現の背景を探る。奇しくも内政最大の南北問題、貧しい南部と豊かな北部が選んだ連立政権。
第2回 5月29日(水) EU が直面する課題― 先進国危機と、アジアの成長への対応【羽場 久美子】
詳細:先進国は現在空前の危機に見舞われている。移民・難民問題、イギリスEU 離脱、ポピュリズムの成長、マクロン政権と国民の対立。東西格差、南北格差の固定化。それらがなぜ起こっているのかの原因を検討し、解決に向けての処方箋を提示する。
第3回 6月 5日(水) Brexit:背景と現状【木畑 洋一】
詳細:2016 年の国民投票でEU からの離脱を選択したイギリスが、ヨーロッパ統合にどのように関わってきたかという歴史を概観したのち、国民投票後の混迷をきわめたBrexit の過程について考察する。
第4回 6月12日(水) Brexit と欧州統合【庄司 克宏】
詳細:イギリスのEU 離脱が欧州統合にいかなる影響を及ぼすのかについて、第1 に離脱交渉におけるEU の方針、離脱協定および英EU 将来関係取り決めに関する政治宣言の内容から、また、第2 にEU の将来改革に向けた動向から説明する。
第5回 6月19日(水) ヨーロッパ・デモクラシーの試練―移民・難民問題と向き合うEU と政治的困難【宮島 喬】
詳細:日、ヨーロッパでは移民・難民問題を争点に仕立て、排外的なポピュリズム勢力が、EU 批判を行っている。そうした動きがデモクラシーに危機をもたらしていること、移民との共生はすでに西欧諸社会の基本となっていることを明らかにしたい。
第6回 6月26日(水) 現代ドイツにおけるポピュリズム【板橋 拓己】
詳細:2015 年以来の難民危機、そして右翼ポピュリスト政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の台頭を主たる題材にして、近年におけるドイツ政治の変貌の一端を描いてみたい。
変革著しい現代に於いて、今回も引き続き大転換期のヨーロッパにスポットを当てる。ヤマ場を迎えた英国のEU 離脱問題、押し寄せる移民・難民問題のその後、台頭するポピュリズムと主要国独仏伊の政治の変革など、危機に見舞われたEU が直面する課題を考察する。注目の英国のEU 離脱問題は、議会の採決で英国・EU 協定が否決されたたことから合意なき離脱、再国民投票、国境管理をめぐるEU との再交渉などが議会で連日審議された。離脱の現状と背景、そして離脱が欧州統合に与える影響について考察する。また、移民・難民の問題は欧州に及ぼしたインパクトからして、ヨーロッパ・デモクラシーにとって大きな試練でその観点から考察する。一方、ドイツでCDU の姉妹党の州議会選挙の大敗でCDU の党首を辞任した、メルケル連邦首相の政治的影響力は後退。ポピュリスト政党ドイツのための選択肢は議会第3 党に浮上、政局は波乱含みに。また、EU 第3 の主要国イタリアでは左右両ポピュリズム政党による連立政権が出現し、EU の財政規律に反する財政拡大の予算案を組み、EU から修正要求。欧州主要国の政治に地殻変動が起きた。
【講座スケジュール】
第1回 5月22日(水) イタリアにポピュリズム連立政権の出現と欧州統合【石井 伸一】
詳細:西ローマ帝国滅亡後の列強の支配を経て1861 年に独立と統一を達成したイタリアの歴史を辿り、戦後の政治を紐解きながら現政権出現の背景を探る。奇しくも内政最大の南北問題、貧しい南部と豊かな北部が選んだ連立政権。
第2回 5月29日(水) EU が直面する課題― 先進国危機と、アジアの成長への対応【羽場 久美子】
詳細:先進国は現在空前の危機に見舞われている。移民・難民問題、イギリスEU 離脱、ポピュリズムの成長、マクロン政権と国民の対立。東西格差、南北格差の固定化。それらがなぜ起こっているのかの原因を検討し、解決に向けての処方箋を提示する。
第3回 6月 5日(水) Brexit:背景と現状【木畑 洋一】
詳細:2016 年の国民投票でEU からの離脱を選択したイギリスが、ヨーロッパ統合にどのように関わってきたかという歴史を概観したのち、国民投票後の混迷をきわめたBrexit の過程について考察する。
第4回 6月12日(水) Brexit と欧州統合【庄司 克宏】
詳細:イギリスのEU 離脱が欧州統合にいかなる影響を及ぼすのかについて、第1 に離脱交渉におけるEU の方針、離脱協定および英EU 将来関係取り決めに関する政治宣言の内容から、また、第2 にEU の将来改革に向けた動向から説明する。
第5回 6月19日(水) ヨーロッパ・デモクラシーの試練―移民・難民問題と向き合うEU と政治的困難【宮島 喬】
詳細:日、ヨーロッパでは移民・難民問題を争点に仕立て、排外的なポピュリズム勢力が、EU 批判を行っている。そうした動きがデモクラシーに危機をもたらしていること、移民との共生はすでに西欧諸社会の基本となっていることを明らかにしたい。
第6回 6月26日(水) 現代ドイツにおけるポピュリズム【板橋 拓己】
詳細:2015 年以来の難民危機、そして右翼ポピュリスト政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の台頭を主たる題材にして、近年におけるドイツ政治の変貌の一端を描いてみたい。
講師陣
名前 | 石井 伸一 |
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肩書き | ヨーロッパ問題研究者 |
プロフィール | 1959 年早稲田大学商学部卒業。同年NHK 入局、ヨーロッパ総局(パリ)特派員(ドゴール外交中心に報道、ギリシャ政変なども随時取材報道)、ローマ支局長(ヴァティカンも担当)、1995 年神奈川大学特任教授、欧州経済、EU 論担当。2005 年退職、ヨーロッパ問題研究、主要著書に『現代欧州統合論』(白桃書房)、『新EU 論』(新評論)、他、訳書に『現代フランス 移民から見た世界』(明石書店)などがある。 |
名前 | 羽場 久美子 |
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肩書き | 青山学院大学大学院国際政治経済研究科教授 |
プロフィール | 国際関係学博士、津田塾大学大学院博士課程修了。ハーバード大学、ロンドン大学、パリ大学客員研究員。専門は国際政治学、欧州の分断と統合、ナショナリズムとデモクラシー。世界国際関係学会(ISA)副会長、国際フォーラム参与、東アジア共同体評議会副議長を歴任。著書に『ヨーロッパの分断と統合』(中央公論新社)、『グローバル時代のアジア地域統合』(岩波書店)、『EU を知る63 章』、『アジアの地域統合を考える― 戦争をさけるために』、『アジアの地域協力― 危機をどう乗り越えるか』、『アジアの地域共同― 未来のために』( 以上、明石書店)ほか多数。 |
名前 | 木畑 洋一 |
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肩書き | 東京大学・成城大学名誉教授 |
プロフィール | 東京大学大学院博士課程中退。東京外国語大学助教授、東京大学教授、成城大学教授を歴任。専門は国際関係史、イギリス帝国史。著書に『帝国のたそがれ― 冷戦下のイギリスとアジア』(東京大学出版会)、『二〇世紀の歴史』、『帝国航路を往く』(以上、岩波書店)などがある。 |
名前 | 庄司 克宏 |
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肩書き | 慶應義塾大学法学部教授 |
プロフィール | 1980 年慶應義塾大学法学部卒業後、同大学院法学研究科博士課程単位取得退学。二松学舎大学助教授、横浜国立大学教授等を経て、現在、慶應義塾大学法務研究科教授およびジャン・モネEU 研究センター所長。専門は、EU の制度と政策である。主な著書として、『欧州ポピュリズム―EU 分断は避けられるか』(ちくま新書)、『欧州連合 統治の論理とゆくえ』(岩波新書)など多数。前・日EU 関係有識者委員会委員。 |
名前 | 宮島 喬 |
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肩書き | お茶の水女子大学名誉教授 |
プロフィール | 東京大学文学部社会学科卒業、同大学院社会学研究科博士課程中退、著書に『文化的再生産の社会学』(藤原書店)、『一つのヨーロッパ いくつものヨーロッパ』『ヨーロッパ社会の試練』(以上、東大出版会)、『移民社会フランスの危機』『多文化であることとは』(以上、岩波書店)ほか。 |
名前 | 板橋 拓己 |
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肩書き | 成蹊大学法学部教授 |
プロフィール | 北海道大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。専門は国際政治史、ヨーロッパ政治史。2016 年から18 年までケルン大学客員研究員。著書に『中欧の模索』(創文社)、『アデナウアー』(中公新書)、『黒いヨーロッパ』(吉田書店)。 |