大学公開講座のセカンドアカデミー

【講座内容】
かつて、夕刻の辻で通行人の偶然の言葉を託宣として聞き、吉凶を占うものだった辻占は、本来は聞くことで判断する文字を必要としない占いでしたが、近世後期に同じ呼び名の印刷物に変容しました。本講座では辻占の起源から解説し、最も辻占が流行していた江戸時代の一枚摺り、双六、かるたといった辻占印刷物を紹介します。また、近代以降の辻占印刷物、それに江戸時代から現在まで伝承されている辻占商品についても解説いたします。
人気アイドルグループ、AKB48 の「恋するフォーチュンクッキー」のヒットで注目された、アメリカで浸透している占いクッキーと日本の辻占煎餠の関係についても、映像を交えて楽しく紐解きます。

【講座スケジュール】
第1回11月13日(火) 辻占とは何か
詳細：万葉集の「夕占」、歌占と辻占、おみくじと辻占
第2回11月20日(火) 近世～近代における辻占の展開
詳細：辻占一枚摺り、辻占双六、かるた、辻占売りの見世物性
第3回11月27日(火) 恋するフォーチュンクッキーと辻占煎餅の関係
詳細：日系移民とフォーチュンクッキー、縁起菓子としての辻占

名前	中町 泰子
肩書き	神奈川大学日本常民文化研究所特別研究員、神奈川大学・創価大学非常勤講師
プロフィール	2010 年神奈川大学大学院博士後期課程単位取得退学。博士(歴史民俗資料学)。民俗学、生活文化史が専門。著書に『辻占の文化史―文字化の進展から見た呪術的心性と遊戯性』、監修者として『みたい!しりたい!しらべたい!日本の占い・まじない図鑑』全3 巻(以上、ミネルヴァ書房)、「フォーチュンクッキー」『日本のたしなみ帖 縁起物』(共著、自由国民社)。