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講座詳細情報

申し込み締切日:2018-01-10 / 自然科学・環境:その他教養 / 学内講座コード:17B1610201

宇宙線はどこで生まれたか 研究者の回想から

主催:神奈川大学神奈川大学 KUポートスクエア (みなとみらいキャンパス)(神奈川県)]
問合せ先:生涯学習エクステンション講座 TEL:045-682-5553
開催日
1月11日(木)、 1月18日(木)、 1月25日(木)、 2月 8日(木)、 2月22日(木)、 3月 1日(木)、 3月15日(木)、 3月22日(木)
講座回数
8回
時間
13:00~14:30
講座区分
後期 
入学金
 - 
受講料
12,500円
定員
30
その他
11200(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
補足
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※この講座の申し込みは既に締め切りました。

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講座詳細

【講座内容】
宇宙線(Cosmic Rays)と呼ばれる高エネルギー粒子は、大部分が天の川銀河内で創生される。これらの粒子の一部は、地球にも絶えず降り注いでおり、生命の進化にも影響を与えてきた。宇宙線の元素の成り立ちや粒子エネルギーの分布を詳しく観測し、解析することから、宇宙線の生まれ故郷を推測できる。個人的な想い出にふれながら宇宙線現象の本質について語りたい。

【講座スケジュール】
第1回 1月11日(木) 宇宙線とは何か ― 発見と初期の研究から
詳細:宇宙線(Cosmic Rays)と呼ばれることになった、大気圏外から絶えず大地に降り注いでいる放射線粒子は、20 世紀初頭に放射能(Radio Activity)研究の副産物として発見された。宇宙線が高エネルギーの正荷電の原子核群から成ることは、地球磁気による影響の存在が検出された後のことであった。

第2回 1月18日(木) 大気中でひき起こす種々の原子核反応 ― 湯川中間子の発見
詳細:外部空間から大気中に侵入した宇宙線粒子は、大気を構成する窒素や酸素の原子核と激しく衝突、これらを破壊し、いろいろな二次成分を作りだす。湯川秀樹博士が存在を予言したパイ中間子(Pion、π)も生成される。

第3回 1月25日(木) 宇宙線の生まれ故郷を探る試み ― 星々との関わり
詳細:大気圏外から地球に侵入して来る宇宙線の誕生地をめぐって、初めの頃には種々の仮説が提出された。太陽起源説もその一つであった。太陽フレア(flare)と呼ばれる高エネルギー現象がしばしば観測されるからであった。

第4回 2月 8日(木) 超新星爆発は天の川銀河の超高エネルギー現象だ
詳細:宇宙線の大部分が超新星爆発と呼ばれる超高エネルギー現象に伴って創生されるとのアイデアが、世界各地の第一線研究者たちから提出された。おうし座で1054 年に発生した超新星爆発に伴う高エネルギー現象などの研究から、宇宙線の超新星起源説が提出された。

第5回 2月22日(木) 宇宙線の元素の成り立ち(化学組成)から探る生まれ故郷
詳細:星々の中心部ですすむ熱核融合反応は、鉄属元素に至るまでのいろいろな元素を合成する。鉄属元素より重い元素群は、超新星爆発に伴って周囲に超高速で飛び散る超高温のガス物質中で生成される。

第6回 3月 1日(木) 個人的な回想にふれながら ― 生まれ故郷は何処に
詳細:宇宙線の元素の成り立ちについて研究してきた結果、私 ( 桜井 ) はこの成り立ちにある特異な性質の存在を見出し、宇宙線の超新星起源論を見直すよう提案したのだった(1988 年のある国際会議で)。

第7回 3月15日(木) 宇宙の最高エネルギー現象を何が生み出したか
詳細:この宇宙で観測される最高エネルギーの現象は、宇宙線粒子にみられる10の18乗eV(電子ボルト)に達する高エネルギーの粒子がいかにして作りだせるのか、その謎に迫る。

第8回 3月22日(木) インフレーションと呼ばれる宇宙創造における瞬間的な急膨張で、この宇宙は始まった。
詳細:宇宙の創造は、超高エネルギーの現象を伴っている。最高エネルギーの宇宙線とニュートリノが語ることはどんなことだろうか。Ice Cube の観測結果は語る。

講師陣

名前 桜井 邦朋
肩書き 神奈川大学名誉教授、早稲田大学理工学術院総合研究所招聘研究員
プロフィール 1956 年京都大学理学部卒業。理学博士。1968 年NASA ゴダード宇宙飛行センター上級研究員。神奈川大学では工学部長、学長を歴任、2004 年より現職。専門分野は高エネルギー宇宙物理学、太陽物理学、宇宙空間物理学。
主要著書に『生命はどこからきたか――宇宙物理学からの視点』(御茶の水書房)、『天才たちの宇宙像』『夏が来なかった時代』(以上、吉川弘文館)、『宇宙物理学』(共立出版)、『日本語は本当に「非論理的」か』(祥伝社)、『新版 天文学史』(ちくま学芸文庫、筑摩書房)、『ニュートリノ論争はいかにして解決したか』(講談社)、『移り気な太陽――太陽活動と地球環境との関わり』(恒星社厚生閣)など。
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