講座詳細情報
申し込み締切日:2016-05-27 / 世界史:その他教養 / 学内講座コード:16A1612301
大転換期のヨーロッパ テロ、難民流入、ギリシャ危機に揺れる(かながわ大学生涯学習推進協議会共同公開講座)
- 開催日
- 6月10日(金)、 6月17日(金)、 6月24日(金)、 7月 1日(金)、 7月 8日(金)、 7月15日(金)
- 講座回数
- 6回
- 時間
- 15:00~16:30
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- -
- 受講料
- 9,500円
- 定員
- 50
- その他
- 8500(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
関連講座
講座詳細
【講座内容】
5億人の大欧州が2015年にギリシャ金融危機、押し寄せる大量難民、パリ同時テロで岐路に立った。6月、ユーロ圏加盟のギリシャが、IMFに対し借金の返済不能に陥り、デフォルト、ユーロ離脱の騒ぎに発展。ギリシャの策にドイツの厳しい対応は揺るがず、妥協で結着。新たな融資でデフォルトは回避されたが再燃の火種は残る。一方、中東などから欧州に押し寄せる移民・難民が急増。中・東欧の一部の国が国境を封鎖し反発。歴史を辿りながら独仏を中心に考察。また、トルコからEUとイスラームの問題を考察する。11月にパリ中心部で同時テロが発生。実行犯は国内で生まれ育った移民出身の若者たち。差別、疎外感から解放し、教育、雇用の平等な機会による社会への包摂も課題。
【講座スケジュール】
第1回 6月10日(金) ユーロ危機とギリシャの反乱――ギリシャ危機は再燃するのか【田中 素香】
詳細:ギリシャはユーロ危機によりマイナス経済成長が続き、国民総生産(GDP)は25%下落、失業率は25%を超える。ユーロ圏などが支援の条件とした財政緊縮が不況を深刻化させた。2015年急進左派連合(シリザ)政権が緊縮政策に抵抗したが、第3次支援の条件としてまたもや財政緊縮を課せられた。ギリシャ危機は再燃するのか、どのような対策をとればよいのかを講座の中で考えたい。
第2回 6月17日(金) 経済大国ドイツは「帝国」にはなれない【伴野 文夫】
詳細:ギリシャ危機、テロと難民流入、ポピュリスト台頭、イギリス国民投票などEUは難問山積みである。ドイツはその中でユーロとの相乗作用で経済大国を築いているが、ドイツには「帝国」になれない宿命がある。
第3回 6月24日(金) パリ同時多発テロ、何が国内生まれの若者を犯行に走らせたのか【石井 伸一】
詳細:11月、パリ中心部で連続テロ事件が発生、市民130人が犠牲。実行犯は国内に生まれ育った移民出身の若者でフランス、ベルギー国籍保持者。空爆、警備強化だけでなく、差別、疎外感から過激思想に傾倒しないような社会受容政策も求められている。
第4回 7月 1日(金) EUとイスラーム――新たな危機【内藤 正典】
詳細:2015年、難民問題に揺れたEU諸国。しかし、難民問題はシリア内戦を解決しないことには止めることができない。実は最大の難民をかかえているのはトルコ。トルコの苦境からEUとイスラームの問題をお話しする。
第5回 7月 8日(金) 東、南へのEU拡大と移民・難民、テロの問題【羽場 久美子】
詳細:21世紀に入り、「ホームグロウンテロリズム」と呼ばれる、EU域内で起こる、EU市民権を持った若者たちのテロが頻発している。なぜ移民2世、3世の間からテロが起こっているのか。ヨーロッパ社会の現状と格差社会、多様性の中の排除と包摂の問題から考える。
第6回 7月15日(金) ヨーロッパ移民・難民受け入れの原点とEUの再建の展望【宮島 喬】
詳細:ヨーロッパ諸国の経済的豊かさは、南の国々からの移住労働者の貢献なしにはありえなかった。また圧制、迫害等から逃れてくる人々を人道的に受け入れる「難民受け入れ」では、西欧諸国の貢献は群を抜く。こうした開かれたヨーロッパを維持しながら、EU内で格差縮小を進め、公正、有効な財政制度をつくるにはどうすればよいか、展望を述べてみたい。
5億人の大欧州が2015年にギリシャ金融危機、押し寄せる大量難民、パリ同時テロで岐路に立った。6月、ユーロ圏加盟のギリシャが、IMFに対し借金の返済不能に陥り、デフォルト、ユーロ離脱の騒ぎに発展。ギリシャの策にドイツの厳しい対応は揺るがず、妥協で結着。新たな融資でデフォルトは回避されたが再燃の火種は残る。一方、中東などから欧州に押し寄せる移民・難民が急増。中・東欧の一部の国が国境を封鎖し反発。歴史を辿りながら独仏を中心に考察。また、トルコからEUとイスラームの問題を考察する。11月にパリ中心部で同時テロが発生。実行犯は国内で生まれ育った移民出身の若者たち。差別、疎外感から解放し、教育、雇用の平等な機会による社会への包摂も課題。
【講座スケジュール】
第1回 6月10日(金) ユーロ危機とギリシャの反乱――ギリシャ危機は再燃するのか【田中 素香】
詳細:ギリシャはユーロ危機によりマイナス経済成長が続き、国民総生産(GDP)は25%下落、失業率は25%を超える。ユーロ圏などが支援の条件とした財政緊縮が不況を深刻化させた。2015年急進左派連合(シリザ)政権が緊縮政策に抵抗したが、第3次支援の条件としてまたもや財政緊縮を課せられた。ギリシャ危機は再燃するのか、どのような対策をとればよいのかを講座の中で考えたい。
第2回 6月17日(金) 経済大国ドイツは「帝国」にはなれない【伴野 文夫】
詳細:ギリシャ危機、テロと難民流入、ポピュリスト台頭、イギリス国民投票などEUは難問山積みである。ドイツはその中でユーロとの相乗作用で経済大国を築いているが、ドイツには「帝国」になれない宿命がある。
第3回 6月24日(金) パリ同時多発テロ、何が国内生まれの若者を犯行に走らせたのか【石井 伸一】
詳細:11月、パリ中心部で連続テロ事件が発生、市民130人が犠牲。実行犯は国内に生まれ育った移民出身の若者でフランス、ベルギー国籍保持者。空爆、警備強化だけでなく、差別、疎外感から過激思想に傾倒しないような社会受容政策も求められている。
第4回 7月 1日(金) EUとイスラーム――新たな危機【内藤 正典】
詳細:2015年、難民問題に揺れたEU諸国。しかし、難民問題はシリア内戦を解決しないことには止めることができない。実は最大の難民をかかえているのはトルコ。トルコの苦境からEUとイスラームの問題をお話しする。
第5回 7月 8日(金) 東、南へのEU拡大と移民・難民、テロの問題【羽場 久美子】
詳細:21世紀に入り、「ホームグロウンテロリズム」と呼ばれる、EU域内で起こる、EU市民権を持った若者たちのテロが頻発している。なぜ移民2世、3世の間からテロが起こっているのか。ヨーロッパ社会の現状と格差社会、多様性の中の排除と包摂の問題から考える。
第6回 7月15日(金) ヨーロッパ移民・難民受け入れの原点とEUの再建の展望【宮島 喬】
詳細:ヨーロッパ諸国の経済的豊かさは、南の国々からの移住労働者の貢献なしにはありえなかった。また圧制、迫害等から逃れてくる人々を人道的に受け入れる「難民受け入れ」では、西欧諸国の貢献は群を抜く。こうした開かれたヨーロッパを維持しながら、EU内で格差縮小を進め、公正、有効な財政制度をつくるにはどうすればよいか、展望を述べてみたい。
講師陣
名前 | 田中 素香 |
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肩書き | 中央大学経済研究所客員研究員、東北大学名誉教授 |
プロフィール | 九州大学大学院修士課程修了、経済学博士。東北大学教授を経て、中央大学教授(2015年3月定年退職)。西ドイツケルン大学・ヨーロッパ大学院(フィレンツェ)・ボン大学客員研究員。日本国際経済学会会長、日本EU学会理事長を歴任。著書に『現代ヨーロッパ経済(第4版)』(有斐閣)、『拡大するユーロ経済圏』(日本経済新聞出版社)、『ユーロ危機の中の統一通貨』『ユーロ危機とギリシャ反乱』(ともに岩波新書)他多数。 |
名前 | 伴野 文夫 |
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肩書き | 元NHKボン特派員、元杏林大学教授 |
プロフィール | 1933生まれ、東京大学文学部西洋史卒業。NHKに放送記者として入り、主に国際経済を担当。1968年ブリュッセル、1972年パリ特派員。いったん帰国して国内経済を担当の後、1981年当時西ドイツの首都ボン特派員。帰国後、解説委員。NHK退職後、1994~2000年、杏林大学教授。世界経済論を講義。現在、ユーロを中心テーマにホームページを開設し、講演活動を行なっている。 |
名前 | 石井 伸一 |
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肩書き | ヨーロッパ問題研究者 |
プロフィール | 1959年早稲田大学商学部卒業。NHK入局。ヨーロッパ総局 (パリ) 特派員 (ドゴール外交中心に取材、報道)、ローマ支局長。1995年神奈川大学特任教授、ヨーロッパ経済論、EU論を担当。2005年退職後、欧州政治、経済を中心に研究。主要著書に『現代欧州統合論』(白桃書房)、『新EU論 (初版、改訂版、増補改訂版)』(共著、新評論)。他に訳書などがある。 |
名前 | 内藤 正典 |
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肩書き | 同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授 |
プロフィール | 1979年東京大学教養学部教養学科卒業。1982年東京大学大学院博士課程中退。博士(社会学)。東京大学助手を経て、一橋大学社会学部講師、助教授、教授。2010年より現職。2015年にはフランス、社会科学高等研究院(EHESS)客員教授、英国、アバディーン大学客員教授。専門はイスラーム地域と西欧との相関文明論。著書に『トルコ――中東情勢の鍵を握る国』(集英社)、『イスラム戦争――中東崩壊と欧米の敗北』(集英社新書)、『ヨーロッパとイスラーム』(岩波新書)、『激動のトルコ』(明石書店)他多数。 |
名前 | 羽場 久美子 |
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肩書き | 青山学院大学国際政治経済学部教授 |
プロフィール | 津田塾大学大学院博士課程修了。学術博士(国際政経関係学)。ハンガリー科学アカデミー、ロンドン大学、ソルボンヌ大学、イタリア・欧州大学研究所(EUI)、ハーバード大学にて客員研究員。専門は国際政治学、拡大ヨーロッパ、ナショナリズム。世界国際関係学会(ISA-USA)副会長、世界国際関係史学会(CHIR)日本代表理事、日本学術会議会員(政治学)、東アジア共同体評議会副議長、日本EU学会理事、ロシア・東欧学会理事、JASSEES理事を歴任。JAICOWS(女性科学研究者の環境改善を考える懇談会) 会長。著書に『ヨーロッパの分断と統合――拡大EUの境界線とナショナリズム――包摂と排除』(中央公論新社、近刊)、『EUを知るための63章』(明石書店)他多数。 |
名前 | 宮島 喬 |
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肩書き | お茶の水女子大学名誉教授 |
プロフィール | 1963年東京大学文学部社会学科卒業、1967年同大学院社会学研究科博士課程中退、1967年東京大学文学部助手、フランス・トゥール大学博士課程在籍、1973年お茶の水女子大学助教授・同教授、1995年立教大学教授、2006年法政大学大学院教授、2011年退職。この間、パリ社会科学高等研究院、パリ第7大学等で客員教授。著書に『文化的再生産の社会学』(藤原書店)、『一つのヨーロッパ いくつものヨーロッパ』『ヨーロッパ社会の試練』(以上、東大出版会)、『移民社会フランスの危機』『多文化であることとは』(以上、岩波書店)ほか。 |