講座詳細情報
申し込み締切日:2015-10-08 / 日本史:その他教養 / 学内講座コード:15B1611001
「琉球処分」と琉球救国運動 (神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科主催講座1)
- 開催日
- 10月 9日(金)、10月16日(金)、10月23日(金)、10月30日(金)、11月 6日(金)
- 講座回数
- 5回
- 時間
- 10:30~12:00
- 講座区分
- 後期
- 入学金
- -
- 受講料
- 8,000円
- 定員
- 50
- その他
- 7200(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座内容】
明治政府は19 世紀末、琉球国を併合し沖縄県を設置しました。いわゆる「琉球処分」です。「琉球処分」はこの時期の台湾出兵とあわせて、近代日本による周辺諸国・地域への介入、清国を中心とした東アジア国際秩序の切り崩しの基点となりました。琉球にとっては国家滅亡という大事件でしたので、強い抵抗運動が起きました。これは「琉球救国運動」と呼ばれています。琉球救国運動は、長いことマイナスの評価がなされてきました。しかし、近年になって再評価が始まり、さらには「琉球処分」の見直しも進んでいます。
「琉球処分」と琉球救国運動とは何だったのか。その中で琉球の人々はどう生きたのか。これらの問題を渦中に生きた人々も取り上げながら考えます。
【講座スケジュール】
第1回10月 9日(金) 東アジアのなかの琉球国
詳細:まず琉球国の歴史を概観します。琉球国はおよそ500 年にわたって明・清の冊封体制に参加していました。琉球における冊封体制参加の意味、さらには琉球の国家祭祀も取り上げながら、琉球王権や明治期における抵抗運動の背景を理解できるようにします。
第2回10月16日(金) 明治日本と「琉球処分」
詳細:明治政府による「琉球処分」の根拠や構造を整理し、基本的なことがらをみていきます。その上で、琉球や明治日本、東アジア再編にとって「琉球処分」の持つ意味を考えます。
第3回10月23日(金) 首里城明け渡しと中城御殿
詳細:王城だった首里城の明け渡し過程を具体的にたどり、城を立ち退いた最後の国王が一時住んだ中城御殿についても触れます。中城御殿は琉球国の世子屋敷で、首里城が明治政府に接収された後は、抵抗運動の拠点にもなりました。
第4回10月30日(金) 琉球救国運動とその群像1
詳細:第4、5 回は「琉球処分」に対する琉球側の抵抗と、それに参加した人物を取り上げて琉球救国運動の活動とその広がりをみます。清国との長い冊封関係もあり、琉球救国運動では清国への多くの亡命者が生まれました。福州を拠点とした運動は、徴兵忌避者も加わり半世紀以上にも及んでいます。これら亡命者の思想と行動を通して、「琉球処分」や近代日本と沖縄の関係も考えます。
第5回11月 6日(金) 琉球救国運動とその群像2
明治政府は19 世紀末、琉球国を併合し沖縄県を設置しました。いわゆる「琉球処分」です。「琉球処分」はこの時期の台湾出兵とあわせて、近代日本による周辺諸国・地域への介入、清国を中心とした東アジア国際秩序の切り崩しの基点となりました。琉球にとっては国家滅亡という大事件でしたので、強い抵抗運動が起きました。これは「琉球救国運動」と呼ばれています。琉球救国運動は、長いことマイナスの評価がなされてきました。しかし、近年になって再評価が始まり、さらには「琉球処分」の見直しも進んでいます。
「琉球処分」と琉球救国運動とは何だったのか。その中で琉球の人々はどう生きたのか。これらの問題を渦中に生きた人々も取り上げながら考えます。
【講座スケジュール】
第1回10月 9日(金) 東アジアのなかの琉球国
詳細:まず琉球国の歴史を概観します。琉球国はおよそ500 年にわたって明・清の冊封体制に参加していました。琉球における冊封体制参加の意味、さらには琉球の国家祭祀も取り上げながら、琉球王権や明治期における抵抗運動の背景を理解できるようにします。
第2回10月16日(金) 明治日本と「琉球処分」
詳細:明治政府による「琉球処分」の根拠や構造を整理し、基本的なことがらをみていきます。その上で、琉球や明治日本、東アジア再編にとって「琉球処分」の持つ意味を考えます。
第3回10月23日(金) 首里城明け渡しと中城御殿
詳細:王城だった首里城の明け渡し過程を具体的にたどり、城を立ち退いた最後の国王が一時住んだ中城御殿についても触れます。中城御殿は琉球国の世子屋敷で、首里城が明治政府に接収された後は、抵抗運動の拠点にもなりました。
第4回10月30日(金) 琉球救国運動とその群像1
詳細:第4、5 回は「琉球処分」に対する琉球側の抵抗と、それに参加した人物を取り上げて琉球救国運動の活動とその広がりをみます。清国との長い冊封関係もあり、琉球救国運動では清国への多くの亡命者が生まれました。福州を拠点とした運動は、徴兵忌避者も加わり半世紀以上にも及んでいます。これら亡命者の思想と行動を通して、「琉球処分」や近代日本と沖縄の関係も考えます。
第5回11月 6日(金) 琉球救国運動とその群像2
講師陣
名前 | 後田多 敦 |
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肩書き | 神奈川大学外国語学部准教授 |
プロフィール | 1962 年沖縄県生まれ。神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科博士前期課程修了。博士(歴史民俗資料学)。2015 年から現職。歴史民俗資料学研究科兼担。著書に『琉球救国運動―抗日の思想と行動―』(出版舎Mugen、2010年)、『琉球の国家祭祀制度―その変容・解体過程―』(出版舎Mugen、2009 年)。論文に「琉球国の最高女神官・聞得大君創設期の諸相」(『沖縄文化研究』40 号、法政大学沖縄文化研究所、2014 年)などがある。 |