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講座詳細情報

申し込み締切日:2012-09-30 / 日本史:その他教養 / 学内講座コード:12B1612301

王朝貴族たちの政治感覚とは 財政破綻と国政改革の王朝時代

主催:神奈川大学神奈川大学 KUポートスクエア (みなとみらいキャンパス)(神奈川県)]
問合せ先:生涯学習エクステンション講座 TEL:045-682-5553
開催日
10月 2日(火)、10月 9日(火)、10月16日(火)、10月23日(火)、10月30日(火)、11月 6日(火)、11月13日(火)、11月20日(火)
講座回数
8回
時間
13:00~14:30
講座区分
後期 
入学金
 - 
受講料
12,500円
定員
30
その他
11200(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
補足
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※この講座の申し込みは既に締め切りました。

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講座詳細

【講座内容】
わが国が財政破綻を心配しなければならない状況に陥ったのは、何も今回がはじめてのことではありません。例えば、最も古い経験を持ち出すならば、今から千年以上も昔の十世紀において、当時の政府であった朝廷の財政は、ほとんど破綻に瀕していたのです。
しかし、王朝時代に朝廷を運営していた貴族たちは、どうにか難局を脱したのでした。われわれ現代人は、ややもすると、王朝貴族に対して、「優柔不断」「現実逃避」「無能」などのレッテルを張りがちですが、もしかすると、現代の政治家たちよりは、王朝貴族たちの方が、幾らかまともな政治感覚を持っていたのかもしれません。
そして、そんな王朝貴族たちの国政改革を具体的に窺い知ることのできる格好の手がかりとして、われわれは、三善清行の『意見十二箇条』を紐解くことができます。三善清行というのは、十世紀に活躍した学者肌の貴族であり、『意見十二箇条』というのは、清行が醍醐天皇の諮問に答えるかたちで執筆した政策提言書です。
そこで、この講座では、三善清行『意見十二箇条』を読み解くことで、財政破綻の危機に瀕した王朝貴族たちの政府(朝廷)が、どのように危機を認識したのか、そして、どのように危機を克服しようとしたのか、こうした点を学んでいきたいと思います。

【講座スケジュール】
第1回10月 2日(火) 王朝貴族の現状認識
詳細:細り続ける国家財政/減り続ける納税者/醍醐天皇と三善清行/『意見十二箇条』

第2回10月 9日(火) 五穀豊穣と贅沢
詳細:水害・旱魃がなくならない理由/宗教界の綱紀粛正/歯止めが効かない贅沢の流行

第3回10月16日(火) 口分田と学生の食費
詳細:農業政策の転換/学芸の優遇

第4回10月23日(火) 舞姫の削減と裁判官の増員
詳細:女性が出世する機会/後宮の縮小と儀礼の縮小/裁判官の人数の増減/司法への信頼

第5回10月30日(火) 公務員給与と超法規的措置
詳細:「季禄」/政府による給料不払い/地方統治の限界/訴えられる受領国司たち

第6回11月 6日(火) 免税特権と官職売買
詳細:税を免除される人々/官職を買う人々

第7回11月13日(火) エセ僧侶と不良兵士と港湾整備
詳細:勝手に出家する人々/職務怠慢の兵士たち/瀬戸内海航路の重要性/港の荒廃

第8回11月20日(火) 改革の成否
詳細:国政の変貌/九十年後に持ち越された政治課題

講師陣

名前 繁田 信一
肩書き 神奈川大学日本常民文化研究所特別研究員、神奈川大学外国語学部講師(日本史/民俗学)
プロフィール 1968年東京都生まれ。1991年東北大学卒業。1993年東北大学大学院修了。修士(文学)。2003年神奈川大学大学院修了。博士(歴史民俗資料学)。著書に『天皇たちの孤独』『殴り合う貴族たち』『御堂関白記 藤原道長の日記』『御曹司たちの王朝時代』『庶民たちの平安京』(以上、角川学芸出版)、『王朝貴族の悪だくみ』(柏書房)、『かぐや姫の結婚』(PHP 研究所)、『紫式部の父親たち』(笠間書院)、『王朝貴族のおまじない』(ビイング・ネット・プレス)、『陰陽師』(中央公論新社)、『陰陽師と貴族社会』『平安貴族と陰陽師』『呪いの都 平安京』『安倍晴明』(以上、吉川弘文館)など。
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