講座詳細情報
申し込み締切日:2012-09-18 / 世界史:その他教養 / 学内講座コード:12B1611401
映画から学ぶイギリス史 イギリス年を記念して
- 開催日
- 10月 2日(火)、10月 9日(火)、10月16日(火)、10月23日(火)、10月30日(火)、11月 6日(火)
- 講座回数
- 6回
- 時間
- 13:00~14:30
- 講座区分
- 後期
- 入学金
- -
- 受講料
- 9,500円
- 定員
- 50
- その他
- 8500(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座内容】
辺境のバイキングの王国から大英帝国へ飛翔し、世界を制覇したイギリス。7つの海にユニオン・ジャックがひるがえった。イギリスは今も世界の政治・経済で重要な位置を占めている。日本は、開国以来、近代国家になるために、郵便制度、鉄道制度、産業構造、民主主義、立憲君主制などさまざまなことをイギリスから学んだ。最近では、2大政党による議会運営、民主党の掲げたマニフェストもイギリス発。早くから立憲君主制を発達させ、2つの世界大戦を生き延びることができたのも、イギリスにその力があったからである。イギリスから何が学べるか、映画を観ながら考えてみたい。
【講座スケジュール】
第1回10月 2日(火) 「冬のライオン」
詳細:今もなお、ロンドンのウェスト・エンドの劇場で上演されている「冬のライオン」。この作品で、ヒロイン、イギリス王妃エレアノール(イギリス王ヘンリー2世妻)を演じたキャサリン・ヘップバーンは二度目のオスカーを受賞した。12世紀のイギリス王室でも、いつの世にも見られる妻と夫、親と子、兄弟の競争などの争いが繰り広げられた。王家の家庭劇は、わたしたちに何を告げているのだろうか。
第2回10月 9日(火) 「ヘンリー五世」
詳細:ヘンリー5世は稀にみる勇猛果敢な騎士。フランスに戦争を仕掛け、かつてイギリスがフランスに所有していた領土のほとんどを奪い返した。そして、フランス王女カトリーヌを妻に迎え凱旋した。この結婚がなかったら、イギリス史はまったく違う軌跡を見せていた。ヘンリー5世は35歳の若さで戦地で病死し、若い妻キャサリンは後継者のヘンリー王子の養育を廷臣にゆだね、宮廷からひっそりと姿を消す。キャサリン王妃のその後の人生からチューダー王朝が生まれるのである。
第3回10月16日(火) 「わが命つきるとも」
詳細:イギリス王ヘンリー8世が、第1番目の王妃キャサリン・オブ・アラゴンと離縁し、愛人アン・ブーリンと再婚するために、それに反対するトマス・モアを処刑した。トマス・モアは大法官、法の最高の番人ともいえる地位についていた。それだけに、王の私的な思惑で法を蹂躙するのを黙認できなかった。最後まで王に抵抗し処刑台に送られたトマス・モア。モアはヨーロッパ一の人文主義者と称賛されていた。モアの理想は、その死によって終焉するしかなかったが、偉大なる精神的な遺産をイギリスに残した。その理想のともしびはエリザベス時代に、ふたたびともされるのである。
第4回10月23日(火) 「エリザベス:ゴールデン・エイジ」
詳細:エリザベス1世は、フランスとの戦いに敗れ敗戦国となったイギリスを引き継ぎ、生涯をかけて国造りに献身し、ついにヨーロッパ一の強国に育て上げる。女王は、地位や財産ではなく、その人の能力により地位につけ重んじた。ゴールデン・エイジを築いた人びとのなかに海賊も交じっていた。ことばによる外交を尽くして戦争を避け、経済力を高めた女王に、スペインのフェリペ2世が戦争をしかけてきた。海賊たちが果敢に活躍し、スペインを打ち破る。
第5回10月30日(火) 「クィーン・ヴィクトリア~至上の恋~」
詳細:七つの海を制した大英帝国イギリスに君臨したのは、ヴィクトリア女王である。イギリスは、世界の四分の一を有する大帝国になる。世界に先がけて産業革命を成し遂げ世界の工場となるが、それは、貧にあえぐ労働者階級と富裕な中産階級という「二つのイギリス」を生み出した。しかし、ヴィクトリア女王の私生活も必ずしも順風ではなかった。愛する夫アルバート公を失った女王は悲しみの淵にあった。そんな女王を慰めたのは意外な人物だった。
第6回11月 6日(火) 「英国万歳!」
詳細:フランスでは革命の嵐が吹き、ルイ16世とマリー・アントワネット王妃は処刑され、共和国になる。いっぽう海の向こうのイギリスの玉座は安泰だった。ドイツのハノーヴァーから来た王家の三代目のジョージ3世は、祖父、父と違い、まじめで貞節、王妃シャーロットとのあいだに多くの子をもうけた。ジョージは、長男の不品行のために、精神不安に陥る。気が狂った王を戴くイギリスの運命は?
辺境のバイキングの王国から大英帝国へ飛翔し、世界を制覇したイギリス。7つの海にユニオン・ジャックがひるがえった。イギリスは今も世界の政治・経済で重要な位置を占めている。日本は、開国以来、近代国家になるために、郵便制度、鉄道制度、産業構造、民主主義、立憲君主制などさまざまなことをイギリスから学んだ。最近では、2大政党による議会運営、民主党の掲げたマニフェストもイギリス発。早くから立憲君主制を発達させ、2つの世界大戦を生き延びることができたのも、イギリスにその力があったからである。イギリスから何が学べるか、映画を観ながら考えてみたい。
【講座スケジュール】
第1回10月 2日(火) 「冬のライオン」
詳細:今もなお、ロンドンのウェスト・エンドの劇場で上演されている「冬のライオン」。この作品で、ヒロイン、イギリス王妃エレアノール(イギリス王ヘンリー2世妻)を演じたキャサリン・ヘップバーンは二度目のオスカーを受賞した。12世紀のイギリス王室でも、いつの世にも見られる妻と夫、親と子、兄弟の競争などの争いが繰り広げられた。王家の家庭劇は、わたしたちに何を告げているのだろうか。
第2回10月 9日(火) 「ヘンリー五世」
詳細:ヘンリー5世は稀にみる勇猛果敢な騎士。フランスに戦争を仕掛け、かつてイギリスがフランスに所有していた領土のほとんどを奪い返した。そして、フランス王女カトリーヌを妻に迎え凱旋した。この結婚がなかったら、イギリス史はまったく違う軌跡を見せていた。ヘンリー5世は35歳の若さで戦地で病死し、若い妻キャサリンは後継者のヘンリー王子の養育を廷臣にゆだね、宮廷からひっそりと姿を消す。キャサリン王妃のその後の人生からチューダー王朝が生まれるのである。
第3回10月16日(火) 「わが命つきるとも」
詳細:イギリス王ヘンリー8世が、第1番目の王妃キャサリン・オブ・アラゴンと離縁し、愛人アン・ブーリンと再婚するために、それに反対するトマス・モアを処刑した。トマス・モアは大法官、法の最高の番人ともいえる地位についていた。それだけに、王の私的な思惑で法を蹂躙するのを黙認できなかった。最後まで王に抵抗し処刑台に送られたトマス・モア。モアはヨーロッパ一の人文主義者と称賛されていた。モアの理想は、その死によって終焉するしかなかったが、偉大なる精神的な遺産をイギリスに残した。その理想のともしびはエリザベス時代に、ふたたびともされるのである。
第4回10月23日(火) 「エリザベス:ゴールデン・エイジ」
詳細:エリザベス1世は、フランスとの戦いに敗れ敗戦国となったイギリスを引き継ぎ、生涯をかけて国造りに献身し、ついにヨーロッパ一の強国に育て上げる。女王は、地位や財産ではなく、その人の能力により地位につけ重んじた。ゴールデン・エイジを築いた人びとのなかに海賊も交じっていた。ことばによる外交を尽くして戦争を避け、経済力を高めた女王に、スペインのフェリペ2世が戦争をしかけてきた。海賊たちが果敢に活躍し、スペインを打ち破る。
第5回10月30日(火) 「クィーン・ヴィクトリア~至上の恋~」
詳細:七つの海を制した大英帝国イギリスに君臨したのは、ヴィクトリア女王である。イギリスは、世界の四分の一を有する大帝国になる。世界に先がけて産業革命を成し遂げ世界の工場となるが、それは、貧にあえぐ労働者階級と富裕な中産階級という「二つのイギリス」を生み出した。しかし、ヴィクトリア女王の私生活も必ずしも順風ではなかった。愛する夫アルバート公を失った女王は悲しみの淵にあった。そんな女王を慰めたのは意外な人物だった。
第6回11月 6日(火) 「英国万歳!」
詳細:フランスでは革命の嵐が吹き、ルイ16世とマリー・アントワネット王妃は処刑され、共和国になる。いっぽう海の向こうのイギリスの玉座は安泰だった。ドイツのハノーヴァーから来た王家の三代目のジョージ3世は、祖父、父と違い、まじめで貞節、王妃シャーロットとのあいだに多くの子をもうけた。ジョージは、長男の不品行のために、精神不安に陥る。気が狂った王を戴くイギリスの運命は?
講師陣
名前 | 石井 美樹子 |
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肩書き | 神奈川大学外国語学部教授 |
プロフィール | 1974~78年英国ケンブリッジ大学大学院にて中世英文学を専攻。文学博士。その後ケンブリッジ大学東洋学部専任講師、静岡大学教授を経て現職。専門は中世・ルネサンスのイギリス文学・歴史。主要著書に『聖母のルネサンス』(岩波書店)、『エリザベス―華麗なる孤独』(中央公論新社)、『ヨーロッパの王妃』『ヨーロッパ 宮廷の愛人たち』『マリー・アントワネットの宮廷画家―ルイーズ・ヴィジェ・ルブランの生涯』(以上、河出書房新社)ほか多数。 |