講座詳細情報
申し込み締切日:2013-02-16 / その他教養 / 学内講座コード:12B1610401
贈与と祝祭の哲学 折口信夫の可能性
- 開催日
- 2月17日(日)、 2月24日(日)、 3月 3日(日)
- 講座回数
- 3回
- 時間
- 13:00~14:30
- 講座区分
- 数回もの
- 入学金
- -
- 受講料
- 5,000円
- 定員
- 50
- その他
- 4500(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座内容】
折口信夫は、関東大震災と第二次世界大戦の敗戦という、この列島に生起した自然と人為による二度の破滅の危機をその身をもって体験した。そして危機の度ごとに、自らの学と表現に新たな地平を拓いていった。折口が代表作『古代研究』を基盤として練り上げていった独創的な学の全貌を、近代日本思想史における一つの達成、「贈与と祝祭の哲学」として論じてみたい。折口の思想の起源には鈴木大拙による一元論的な宗教哲学が存在し、それをヨーロッパに生まれた「贈与」の民族学によって方向づけ、柳田國男とともに芸能論を根幹に据えた「祝祭」の民俗学として完成した。折口が残してくれた様々なテキストこそ、解決に困難をきわめている現代の諸問題に一筋の光を投げかけてくれるはずだ。
【講座スケジュール】
第1回 2月17日(日) 鈴木大拙と折口信夫
詳細:折口信夫の思想の起源に位置する、鈴木大拙による一元論的な宗教哲学について
第2回 2月24日(日) 「贈与」の民族学
詳細:折口信夫の古代学に一つの方向性を与えた、マルセル・モースの『贈与論』について
第3回 3月 3日(日) 「祝祭」の民俗学
詳細:世界大戦下に一つの完成を迎えた、芸能論を根幹に据えた「祝祭」の民俗学について
折口信夫は、関東大震災と第二次世界大戦の敗戦という、この列島に生起した自然と人為による二度の破滅の危機をその身をもって体験した。そして危機の度ごとに、自らの学と表現に新たな地平を拓いていった。折口が代表作『古代研究』を基盤として練り上げていった独創的な学の全貌を、近代日本思想史における一つの達成、「贈与と祝祭の哲学」として論じてみたい。折口の思想の起源には鈴木大拙による一元論的な宗教哲学が存在し、それをヨーロッパに生まれた「贈与」の民族学によって方向づけ、柳田國男とともに芸能論を根幹に据えた「祝祭」の民俗学として完成した。折口が残してくれた様々なテキストこそ、解決に困難をきわめている現代の諸問題に一筋の光を投げかけてくれるはずだ。
【講座スケジュール】
第1回 2月17日(日) 鈴木大拙と折口信夫
詳細:折口信夫の思想の起源に位置する、鈴木大拙による一元論的な宗教哲学について
第2回 2月24日(日) 「贈与」の民族学
詳細:折口信夫の古代学に一つの方向性を与えた、マルセル・モースの『贈与論』について
第3回 3月 3日(日) 「祝祭」の民俗学
詳細:世界大戦下に一つの完成を迎えた、芸能論を根幹に据えた「祝祭」の民俗学について
備考
【教材】
テキストとしては、折口信夫の『古代研究』(中公クラシックス版全4 巻もしくは中央公論社版全集1 ~ 3 巻)、および拙編書『折口信夫天皇論集』『折口信夫芸能論集』(ともに講談社文芸文庫)、その他(プリント等)を使用したいと思っています。テキストに関しては購入する義務は課しませんが、講義の前に読んでいただければより有意義な時間になると思います。なお『古代研究』は、現在はともに品切れ中ですが、以前に全3巻の中公文庫、全6巻の角川文庫でも刊行されています。
テキストとしては、折口信夫の『古代研究』(中公クラシックス版全4 巻もしくは中央公論社版全集1 ~ 3 巻)、および拙編書『折口信夫天皇論集』『折口信夫芸能論集』(ともに講談社文芸文庫)、その他(プリント等)を使用したいと思っています。テキストに関しては購入する義務は課しませんが、講義の前に読んでいただければより有意義な時間になると思います。なお『古代研究』は、現在はともに品切れ中ですが、以前に全3巻の中公文庫、全6巻の角川文庫でも刊行されています。
講師陣
名前 | 安藤 礼二 |
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肩書き | 文芸評論家、多摩美術大学准教授 |
プロフィール | 1967 年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。文芸評論家、多摩美術大学美術学部准教授、同芸術人類学研究所所員。2002 年「神々の闘争―折口信夫論」で群像新人文学賞優秀賞。著書に『神々の闘争 折口信夫論』(講談社、2004 年、芸術選奨文部科学大臣新人賞)、『光の曼陀羅 日本文学論』(講談社、2008 年、大江健三郎賞・伊藤整文学賞)など。『折口信夫文芸論集』『天皇論集』『芸能論集』(いずれも講談社文芸文庫)の編集を担当する。 |