大学公開講座のセカンドアカデミー

【目標】
根や種から生長し糸となり、虫や動物の一部から糸となり、布となります。そのような布が木の実や落ち葉を煎じた液で染まっていく様を体感します。染めを通じて先人の知恵や文化を探ります。初心者向け。

【講義概要】
縄文のころから食べものとしても親しまれてきたドングリ、秋から冬の訪れを色とりどりのお便りでしらせる紅葉や黄葉、木の実と落葉により終日染めの時を彩られつつ、四季の移り変わりを木々で感じるこの地ならではの草木染めを楽しみます。草木で染めることを通して古から培われた自ずからなる感覚を探ります。文献や藝の世界を垣間みることにより、木々の力と人の感性、相互の係わりの歴史を学びながら進めてまいります。植物で染める手順を香りや色合い、風合いを素に学びます。
【各回講義予定】
第1回前半 ドングリ染め
ドングリ染めの歴史と文化を学ぶ。染めの手順を香りや風合いなどから知る。
第2回後半 落ち葉染め
落ち葉染めを通じて葉の力、紅葉または黄葉の染まり方を楽しむ。繊維と染める草木の相性を学び、その文化に触れる。

【ご受講に際して】
持ち物 直径20cm以上のボウル、ゴム手袋、エプロンまたは汚れてもいい服装。材料費は実費。

名前	飯島 たま
肩書き	染織家
プロフィール	上智大学卒業。近江はたおり探検隊で生物がモノとなり土となることを体感する。そのほか静岡県大井川で葛を、滋賀県甲津原で麻を、徳島県木頭村で楮を、福島県昭和村で苧麻を学びそれら自然布の魅力を講座やワークショップで紹介している。現在は山梨県甲州市で天然繊維を紡ぎ績み、草木で染め機で織る暮らしに愛犬と励む。