講座詳細情報
申し込み締切日:2019-11-12 / 日本史 / 学内講座コード:312040f
近松が描いた俊寛 ―謡曲「俊寛」から浄瑠璃『平家女御島』へ 【連続講座】中世の人物像 ―文学と歴史からのアプローチ―
- 開催日
- 11月13日(水)
- 講座回数
- 1回
- 時間
- 15:00~16:30
- 講座区分
- 1回もの
- 入学金
- -
- 受講料
- 1,500円
- 定員
- 25
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座内容】
『平家女護島』は享保四年(1718)大坂竹本座初演、近松門左衛門作の時代物浄瑠璃です。平家の繁栄に陰りが見え始める頃から、清盛の死を経て、源氏の世が訪れるまでを虚実とりまぜて描きます。本編は時代物浄瑠璃の通例通り五段構成をとりますが、そのうち二段目では、『平家物語』巻三「赦文」、同「足摺」や、謡曲「俊寛」の設定や表現が巧みに利用され、しかもそれらの原典とは全く異なる俊寛像が描き出されています。
時代物では、軍記物や謡曲などによる歴史的な事件や伝説、伝承に対する通俗的理解を作品の大まかな枠組み(これを「世界」と言います)として、その時代や場所、登場人物名とその人柄、人間関係などの設定を踏まえながらも、多くの場合、必ずしも元の史実や伝説、伝承に縛られずに大胆な虚構を加えて作品が作り上げられます。今回は『平家女護島』二段目を具体的に取り上げ、主に謡曲「俊寛」の表現と比較検討することを通じて、俊寛の姿が原典と比べてどう改変されているのか、そこに原典とは異なるどのような人間像が表現されているのかを考えてみたいと思います。
※参考図書:『新編日本古典文学全集 近松門左衛門集(3)』鳥越文蔵他 小学館
【講座スケジュール】
第1回11月13日(水)
『平家女護島』は享保四年(1718)大坂竹本座初演、近松門左衛門作の時代物浄瑠璃です。平家の繁栄に陰りが見え始める頃から、清盛の死を経て、源氏の世が訪れるまでを虚実とりまぜて描きます。本編は時代物浄瑠璃の通例通り五段構成をとりますが、そのうち二段目では、『平家物語』巻三「赦文」、同「足摺」や、謡曲「俊寛」の設定や表現が巧みに利用され、しかもそれらの原典とは全く異なる俊寛像が描き出されています。
時代物では、軍記物や謡曲などによる歴史的な事件や伝説、伝承に対する通俗的理解を作品の大まかな枠組み(これを「世界」と言います)として、その時代や場所、登場人物名とその人柄、人間関係などの設定を踏まえながらも、多くの場合、必ずしも元の史実や伝説、伝承に縛られずに大胆な虚構を加えて作品が作り上げられます。今回は『平家女護島』二段目を具体的に取り上げ、主に謡曲「俊寛」の表現と比較検討することを通じて、俊寛の姿が原典と比べてどう改変されているのか、そこに原典とは異なるどのような人間像が表現されているのかを考えてみたいと思います。
※参考図書:『新編日本古典文学全集 近松門左衛門集(3)』鳥越文蔵他 小学館
【講座スケジュール】
第1回11月13日(水)
講師陣
名前 | 三浦 一朗 |
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肩書き | 本学教授 |
プロフィール | 2007年3月 東北大学大学院文学研究科博士課程後期三年の課程単位取得退学。後に博士(文学)学位取得。 東北大学大学院文学研究科助教、尚絅学院大学総合人間科学部非常勤講師、東北福祉大学総合福祉学部非常勤講師、弘前学院大学文学部・同大学院文学研究科准教授などを経て、現職。 主な編著書・論文として、『春雨物語』(共著、三弥井古典文庫、2012年)、『上田秋成研究事典』(共著、笠間書院、2016年)、『岩沼市史第6巻 資料編III・近世』(共編、宮城県岩沼市、2019年)、「文化五年本『春雨物語』「樊噲」と阿闍世説話」(単著、木越治・勝又基編『怪異を読む・書く』(国書刊行会、2018年)所収)など。 |
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