講座詳細情報
申し込み締切日:2023-10-31 / 芸術・文化:絵画:世界史 / 学内講座コード:14111
【残席僅か】イタリア・フランス美術紀行 -ルネサンスから20世紀まで-
- 開催日
- 秋期 9/30、10/28、11/25、12/16
- 講座回数
- 全4回
- 時間
- 11:00~12:30
- 講座区分
- 数回もの
- 入学金
- -
- 受講料
- 12,100円
- 定員
- 30
- その他
- 受講料は税込となります。
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
新型コロナウィルスの影響により、ここ数年は、海外を旅することがむずかしくなりました。以前に比べて西洋美術の作品を鑑賞する機会が少なくなった、という方も多いのではないでしょうか。そこで2023年度の西洋美術史の講座では、ローマと北イタリア、パリとその近郊、それぞれの地で見ることのできる美術作品を取り上げ、4回にわたり、イタリアとフランスの美の世界を旅します。
この講座は3人の講師によるリレー形式で実施されます(担当の詳細は下記をご参照ください)。
前半2回の講座では、イタリアのルネサンスとフランスのロココ、それぞれの時代における絵画・建築装飾に焦点をあてます。1回目は、ルネサンス期に作られたヴィッラの建築装飾、2回目は、18世紀ロココの室内装飾を代表するオテル・ド・スービーズについて詳しく解説します。
後半2回の講座では、パリとその近郊の美術館を対象に、フランスの装飾美術と近代の絵画作品を鑑賞します。3回目は、ルーヴル美術館が誇る壮麗な近世装飾美術のコレクション、4回目は、オルセー美術館をはじめ、パリ郊外にあるモーリス・ドニ美術館の作品を取り上げます。ごいっしょに美の世界を探訪しましょう。
【各回のテーマ・簡単な内容】
コーディネーター 小林亜起子 講師
第1回 イタリアのヴィッラとその装飾美術 9/30(深田麻里亜講師)
ルネサンス時代のイタリアでは、富裕な貴族はヴィッラと呼ばれる別荘建築を建設し、余暇を楽しんだり客人を招き宴を開くことを好みました。こうした習慣は、古代ローマ時代の知識人の生活にならったものであり、別荘建築の内部を彩る絵画装飾には、館の所有者の公私をとりまく環境、当時の文芸思潮が色濃く反映されています。この講座では、こうした建築装飾を代表する、ラファエロとその工房が手掛けたローマや北イタリアのヴィッラを取り上げ、表された古代神話画の世界をひもとき、作り手側の意図や独自の魅力を解き明かしていきます。
第2回 フランスのロココ絵画と室内装飾-オテル・ド・スービーズを中心に
10/28(小林亜起子講師)
18 世紀にパリは芸術・文化の中心地となり、市内には貴族や新興階級層のオテル(館)が数多く建造されました。4区のマレ地区にあるオテル・ド・スービーズ(現、国立古文書館)はフランスの名家・スービーズ家の館で、スービーズ大公のためにブーシェやナトワールなどの画家たちが総力を挙げて手がけたロココを代表する室内装飾は、今日一般公開されています。この講座では、オテル・ド・スービーズの装飾プログラムを読み解きながら、この時代の繊細優美な絵画を鑑賞します。また、パリ市内で、ルーヴル美術館のほかに、ロココ時代の作品を見ることのできる美術館についてもご紹介します。
第3回 ルーヴル美術館における近世フランス装飾美術 11/25(小林亜起子講師)
本講義では、ルーヴル美術館のなかでも、これまで日本でほとんど光が当てられることのなかった装飾美術部門の作品について解説します。とくに17 世紀ルイ14 世の時代から18 世紀ルイ16 世の時代のコレクションを中心に取り上げます。これらの近世フランスの装飾美術作品が展示されているルーヴル美術館の諸室は、2005年から2019年に、9年をかけて大規模な改修工事が行われ、国際的に見てもきわめて充実したコレクションが一堂に会している点でも注目に値します。各時代の家具やタピスリー
などを観察しながら、この時代の装飾様式について理解を深めていきます。
第4回 オルセー美術館とモーリス・ドニ美術館-パリとその近郊でめぐるフランス近代美術
12/16(袴田紘代講師)
芸術の都パリを代表する美術館のひとつ、オルセー美術館。かつて駅舎として利用されていたこの歴史的建築の内部には、クールベやマネ、印象派やポスト印象派、ナビ派の画家たちによる名作の数々、さらに装飾美術や写真も展示され、一巡りしたならフランス近代美術の流れを一望することができます。この美の殿堂を訪れたのち、パリ郊外サン=ジェルマン=アン=レの閑静な住宅街に佇むモーリス・ドニ美術館にも足を延ばしてみましょう。ナビ派の画家ドニの邸宅を改装したこの小さな美術館では、オルセーとはまた違った親密な雰囲気のなかで、ドニが残した絵画や壁画のほか、ナビ派仲間の作品をゆったり鑑賞することができます。
この講座は3人の講師によるリレー形式で実施されます(担当の詳細は下記をご参照ください)。
前半2回の講座では、イタリアのルネサンスとフランスのロココ、それぞれの時代における絵画・建築装飾に焦点をあてます。1回目は、ルネサンス期に作られたヴィッラの建築装飾、2回目は、18世紀ロココの室内装飾を代表するオテル・ド・スービーズについて詳しく解説します。
後半2回の講座では、パリとその近郊の美術館を対象に、フランスの装飾美術と近代の絵画作品を鑑賞します。3回目は、ルーヴル美術館が誇る壮麗な近世装飾美術のコレクション、4回目は、オルセー美術館をはじめ、パリ郊外にあるモーリス・ドニ美術館の作品を取り上げます。ごいっしょに美の世界を探訪しましょう。
【各回のテーマ・簡単な内容】
コーディネーター 小林亜起子 講師
第1回 イタリアのヴィッラとその装飾美術 9/30(深田麻里亜講師)
ルネサンス時代のイタリアでは、富裕な貴族はヴィッラと呼ばれる別荘建築を建設し、余暇を楽しんだり客人を招き宴を開くことを好みました。こうした習慣は、古代ローマ時代の知識人の生活にならったものであり、別荘建築の内部を彩る絵画装飾には、館の所有者の公私をとりまく環境、当時の文芸思潮が色濃く反映されています。この講座では、こうした建築装飾を代表する、ラファエロとその工房が手掛けたローマや北イタリアのヴィッラを取り上げ、表された古代神話画の世界をひもとき、作り手側の意図や独自の魅力を解き明かしていきます。
第2回 フランスのロココ絵画と室内装飾-オテル・ド・スービーズを中心に
10/28(小林亜起子講師)
18 世紀にパリは芸術・文化の中心地となり、市内には貴族や新興階級層のオテル(館)が数多く建造されました。4区のマレ地区にあるオテル・ド・スービーズ(現、国立古文書館)はフランスの名家・スービーズ家の館で、スービーズ大公のためにブーシェやナトワールなどの画家たちが総力を挙げて手がけたロココを代表する室内装飾は、今日一般公開されています。この講座では、オテル・ド・スービーズの装飾プログラムを読み解きながら、この時代の繊細優美な絵画を鑑賞します。また、パリ市内で、ルーヴル美術館のほかに、ロココ時代の作品を見ることのできる美術館についてもご紹介します。
第3回 ルーヴル美術館における近世フランス装飾美術 11/25(小林亜起子講師)
本講義では、ルーヴル美術館のなかでも、これまで日本でほとんど光が当てられることのなかった装飾美術部門の作品について解説します。とくに17 世紀ルイ14 世の時代から18 世紀ルイ16 世の時代のコレクションを中心に取り上げます。これらの近世フランスの装飾美術作品が展示されているルーヴル美術館の諸室は、2005年から2019年に、9年をかけて大規模な改修工事が行われ、国際的に見てもきわめて充実したコレクションが一堂に会している点でも注目に値します。各時代の家具やタピスリー
などを観察しながら、この時代の装飾様式について理解を深めていきます。
第4回 オルセー美術館とモーリス・ドニ美術館-パリとその近郊でめぐるフランス近代美術
12/16(袴田紘代講師)
芸術の都パリを代表する美術館のひとつ、オルセー美術館。かつて駅舎として利用されていたこの歴史的建築の内部には、クールベやマネ、印象派やポスト印象派、ナビ派の画家たちによる名作の数々、さらに装飾美術や写真も展示され、一巡りしたならフランス近代美術の流れを一望することができます。この美の殿堂を訪れたのち、パリ郊外サン=ジェルマン=アン=レの閑静な住宅街に佇むモーリス・ドニ美術館にも足を延ばしてみましょう。ナビ派の画家ドニの邸宅を改装したこの小さな美術館では、オルセーとはまた違った親密な雰囲気のなかで、ドニが残した絵画や壁画のほか、ナビ派仲間の作品をゆったり鑑賞することができます。
備考
レジュメを配布します。
講師陣
名前 | 小林 亜起子 |
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肩書き | 東京藝術大学講師 |
プロフィール | ローザンヌ大学博士課程修了(博士)、東京藝術大学大学院博士課程修了(博士)、パリ第10大学修士課程修了(修士)。現在、東京藝術大学講師。 単著:『ロココを織る』(中央公論美術出版)、 共著:Arachné : un regard critique surl'histoire de la tapisserie (Pressesuniversitaires de Rennes)、『イメージ制作の場と環境―西洋近世・近代美術史における図像学と美術理論』、『新古典主義美術の系譜』(2点ともに中央公論美術出版)など。 |
名前 | 深田 麻里亜 |
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肩書き | 日本女子大学国際文化学部国際文化学科 助教 |
プロフィール | 東京藝術大学大学院美術研究科博士課程修了、博士(美術)。 著書:『カラー版 ラファエロ―ルネサンスの天才芸術家』(中公新書)、共著:『ラファエロ―作品とその時代を読む』(河出書房新社)、『教皇庁と美術』(竹林舎)、『システィーナ礼拝堂を読む』(河出書房新社)、訳書:ヴァザーリ『美術家列伝』共訳(中央公論美術出版)。 |
名前 | 袴田 紘代 |
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肩書き | 国立西洋美術館主任研究員 |
プロフィール | パリ第十大学修士課程・東京藝術大学大学院美術研究科博士課程修了、博士 (美術)。 国立西洋美術館での「北斎とジャポニスム」展担当、「憧憬の地 ブルターニュ」展企画構成など。 |