講座詳細情報
申し込み締切日:2024-02-28 / 文学 / 学内講座コード:”2341Z005
【オンライン】万葉挽歌の表現 ~挽歌とはなにか~
主催:東京都立大学オープンユニバーシティ[東京都立大学 オンライン講座(東京都)]
問合せ先:
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東京都公立大学法人 東京都立大学
東京都立大学オープンユニバーシティ
TEL: 03-3288-1050
FAX: 03-3264-1863
ou-kouza@jmj.tmu.ac.jp
https://www.ou.tmu.ac.jp/web/
〒102-0072 東京都千代田区飯田橋3-5-1東京区政会館3階
- 開催日
- 3月9日(土)
- 講座回数
- 1回
- 時間
- 14:00~15:30
- 講座区分
- 1回もの
- 入学金
- -
- 受講料
- 1,000円
- 定員
- 30
- 補足
講座詳細
【講座内容】
プレミアム講座は東京都立大学教員の専門的かつユニークな研究の内容を紹介する講座です。興味のある方々に受講していただけるよう特別価格で提供しており、入会金も不要(一般の方)です。高校生は無料で受講できます。尚、当講座に関しては事前のキャンセルの場合でも受講料は返却いたしませんのでご了承願います。
古より、死は人間が免れ得ない事柄の一つでした。身近な者の死、敬愛する者の死、やがて訪れる自己の死を、どのように認め克服していくのかが、文学に託された一つの課題であったともいえます。平安時代から現代に至るまで、日本人の死葬儀礼や死生観に深く結びついてきたのは主に仏教です。しかし、それ以前の上代には、人々の脳裏に仏教が浸透する以前の古い死生観に基づく儀礼がとり行われ、それらを反映する神話や歴史叙述、歌謡や和歌が記されました。
現存する我が国最古の和歌集『万葉集』にも、人の死に関わる多くの歌が収載されています。『万葉集』は雑歌・相聞・挽歌という三大部立を基本構造として持ち、人の死に関わる歌は主に挽歌の部に収められています。つまり『万葉集』に於ける挽歌は、天皇や宮廷に関わる公的儀礼歌である雑歌や、恋の歌である相聞と並ぶ重要な位置を占めていたのです。ここから、当時の人々が死や死葬文化をいかに重視していたかが分かります。平安時代以降の勅撰和歌集では、人の死に関わる歌は哀傷(または哀傷歌)の部に収められ、もう挽歌という部立名は使われなくなります。挽歌は数多の和歌集のうち『万葉集』だけにしか見えない呼称なのです。
それでは、挽歌とはどのような歌なのでしょうか。当時の人々は「死」という概念をどのように捉えていたのでしょうか。彼らはどのように死と向き合い、死者に思いをはせたのでしょうか。挽歌に於いて、この世を去った死者はどこへ向かうと幻想されたのでしょうか。
本講座では、万葉第二期に活躍し多くの挽歌を詠じて「挽歌歌人」とも称される柿本人麻呂が、女性の死を悼んだ挽歌作品をいくつか取り上げ、その表現を読み解くことで、当時の人々の思いや死生観、他界観に迫ってみたいと思います。
【講座スケジュール】
第1回 03-09 14:00~15:30
プレミアム講座は東京都立大学教員の専門的かつユニークな研究の内容を紹介する講座です。興味のある方々に受講していただけるよう特別価格で提供しており、入会金も不要(一般の方)です。高校生は無料で受講できます。尚、当講座に関しては事前のキャンセルの場合でも受講料は返却いたしませんのでご了承願います。
古より、死は人間が免れ得ない事柄の一つでした。身近な者の死、敬愛する者の死、やがて訪れる自己の死を、どのように認め克服していくのかが、文学に託された一つの課題であったともいえます。平安時代から現代に至るまで、日本人の死葬儀礼や死生観に深く結びついてきたのは主に仏教です。しかし、それ以前の上代には、人々の脳裏に仏教が浸透する以前の古い死生観に基づく儀礼がとり行われ、それらを反映する神話や歴史叙述、歌謡や和歌が記されました。
現存する我が国最古の和歌集『万葉集』にも、人の死に関わる多くの歌が収載されています。『万葉集』は雑歌・相聞・挽歌という三大部立を基本構造として持ち、人の死に関わる歌は主に挽歌の部に収められています。つまり『万葉集』に於ける挽歌は、天皇や宮廷に関わる公的儀礼歌である雑歌や、恋の歌である相聞と並ぶ重要な位置を占めていたのです。ここから、当時の人々が死や死葬文化をいかに重視していたかが分かります。平安時代以降の勅撰和歌集では、人の死に関わる歌は哀傷(または哀傷歌)の部に収められ、もう挽歌という部立名は使われなくなります。挽歌は数多の和歌集のうち『万葉集』だけにしか見えない呼称なのです。
それでは、挽歌とはどのような歌なのでしょうか。当時の人々は「死」という概念をどのように捉えていたのでしょうか。彼らはどのように死と向き合い、死者に思いをはせたのでしょうか。挽歌に於いて、この世を去った死者はどこへ向かうと幻想されたのでしょうか。
本講座では、万葉第二期に活躍し多くの挽歌を詠じて「挽歌歌人」とも称される柿本人麻呂が、女性の死を悼んだ挽歌作品をいくつか取り上げ、その表現を読み解くことで、当時の人々の思いや死生観、他界観に迫ってみたいと思います。
【講座スケジュール】
第1回 03-09 14:00~15:30
備考
※アーカイブ配信(録画:7日間限定)も視聴できます。
※高校生は専用ページからお申し込みください。
単位数:0単位
※定員の充足状況の変化で、締切前でも受付終了・開講中止等になる場合があります。お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
※高校生は専用ページからお申し込みください。
単位数:0単位
※定員の充足状況の変化で、締切前でも受付終了・開講中止等になる場合があります。お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
講師陣
名前 | 高桑 枝実子 |
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肩書き | 東京都立大学 人文社会学部 准教授 |
プロフィール | 博士(文学:東京大学)。お茶の水女子大学文教育学部国文学科卒業。2013年、東京大学大学院人文社会系研究科日本文化研究専攻博士課程修了。現在、東京都立大学准教授。専攻は日本古代文学、日本古代文化論。論文・著書に、『万葉挽歌の表現―挽歌とは何か』(笠間書院 2016年8月)、「記紀歌謡と万葉集─挽歌成立の問題として」(『古代歌謡とはなにか―読むための方法論』笠間書院 2015年2月)、「万葉挽歌の世界」(『現代思想』8月臨時増刊号 2019年8月)。共著に、『万葉語誌』(筑摩書房 2014年8月)など。 |