講座詳細情報
申し込み締切日:2020-08-20 / 文学:その他教養 / 学内講座コード:0207008
【Web配信】安部公房の代表作『壁』をめぐって
- 開催日
- 2020年7月29日 ~ 2020年8月31日
- 講座回数
- 1
- 時間
- 1.5時間(30分×3回)
- 講座区分
- 1回もの
- 入学金
- -
- 受講料
- 1,000円
- 定員
- -
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【このたび、武蔵野大学地域交流推進室では、新型コロナウイルス感染症の収束の見込みが立て難い現状を鑑み、ご自宅に居ながら受講可能なWebによる講座を開講いたします。】
『壁』(1951年5月、月曜書房初版)はそれぞれ発表時を異にする第一部『S・カルマ氏の犯罪』(1951年)。第二部『バベルの塔の狸』(同年)と第三部『赤い繭』(1950年)からなります。寓話的手法で超現実的な世界を描出した安部公房のこれらの作品の中でも、特に面白い作品が『魔法のチョーク』(『赤い繭』中の第2話)です。著者によれば、人間は「壁」によって生きる存在であり、壁を作り、壁に依存し、壁に苦しむ。しかし壁を契機として開放・超克へと向かう、と向日的です。どこか現下のコロナ時代と重なように感じます。長編『壁』の第一部~第三部の各寓話は『旧約全書』中の「創世記」「出エジプト」における人間論を思わせるところがあり、古典からもヒントを得たいと考えています。
『壁』(1951年5月、月曜書房初版)はそれぞれ発表時を異にする第一部『S・カルマ氏の犯罪』(1951年)。第二部『バベルの塔の狸』(同年)と第三部『赤い繭』(1950年)からなります。寓話的手法で超現実的な世界を描出した安部公房のこれらの作品の中でも、特に面白い作品が『魔法のチョーク』(『赤い繭』中の第2話)です。著者によれば、人間は「壁」によって生きる存在であり、壁を作り、壁に依存し、壁に苦しむ。しかし壁を契機として開放・超克へと向かう、と向日的です。どこか現下のコロナ時代と重なように感じます。長編『壁』の第一部~第三部の各寓話は『旧約全書』中の「創世記」「出エジプト」における人間論を思わせるところがあり、古典からもヒントを得たいと考えています。
備考
Webによるオンデマンド講座です
配信期間:2020年7月29日 ~ 2020年8月31日
申込期間:~ 2020年8月20日迄
配信期間:2020年7月29日 ~ 2020年8月31日
申込期間:~ 2020年8月20日迄
講師陣
名前 | 竹田 日出夫 (たけだ ひでお) |
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肩書き | 本学名誉教授・日本現代詩人会員 |
プロフィール | 1935年東京生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。文学修士。武蔵野大学名誉教授。日本現代詩人会員、日本文芸家協会員、パレスティナ難民支援NGO「地に平和」会員。 著書・編著に『渇仰と復活の挿画』、『現代社会の暴力と詩人』、『中原中也・立原道造』ほか。詩集に『フィレンツェのムンク』、『地中海から』、『パレスティナから』ほか。 |