講座詳細情報
申し込み締切日:2019-05-28 / 日本史:その他教養 / 学内講座コード:311043e
刑事裁判の近代化と拷問制度の廃止 【連続講座】史料から日本の歴史を考える 5回目
- 開催日
- 5月29日(水)
- 講座回数
- 1回
- 時間
- 15:00~16:30
- 講座区分
- 1回もの
- 入学金
- -
- 受講料
- 1,500円
- 定員
- 20
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座内容】
わが国における法制度の近代化は、西洋法を参照しながら進められたといわれています。とりわけ、明治初期においては、お雇い法律顧問と呼ばれるアドバイザーを外国から招聘し、その知識や学問を積極的に学びながら、法典の編纂や裁判制度の整備が行われました。その成果として、明治13年に公布された刑法典(以下、旧刑法と呼びます)は、わが国で最初の西洋近代的な法典として理解されています。もっとも、当初の政府は「王政復古」というスローガンを掲げていたため、明治3年および同6年には新律綱領・改定律例という律の系譜にある刑事法典が定められ、旧刑法が施行される明治15年まで運用されていました。このように、わが国における法制度の近代化には、「律令」から「西洋法」への転換という側面が認められますが、その象徴として拷問の制度的な廃止を挙げることができます。この講義では、旧刑法の編纂に参加していたお雇い法律顧問・ボアソナードによる拷問廃止の意見書や当時の立法資料を素材として拷問制度が廃止された経緯を読み解き、国家刑罰権の発動を司る「近代的」な刑事裁判制度が整えられていく過程を学びます。
参考図書:『日本近代法の父 ボワソナアド』大久保泰甫 岩波書店
【講座スケジュール】
第1回 5月29日(水)
わが国における法制度の近代化は、西洋法を参照しながら進められたといわれています。とりわけ、明治初期においては、お雇い法律顧問と呼ばれるアドバイザーを外国から招聘し、その知識や学問を積極的に学びながら、法典の編纂や裁判制度の整備が行われました。その成果として、明治13年に公布された刑法典(以下、旧刑法と呼びます)は、わが国で最初の西洋近代的な法典として理解されています。もっとも、当初の政府は「王政復古」というスローガンを掲げていたため、明治3年および同6年には新律綱領・改定律例という律の系譜にある刑事法典が定められ、旧刑法が施行される明治15年まで運用されていました。このように、わが国における法制度の近代化には、「律令」から「西洋法」への転換という側面が認められますが、その象徴として拷問の制度的な廃止を挙げることができます。この講義では、旧刑法の編纂に参加していたお雇い法律顧問・ボアソナードによる拷問廃止の意見書や当時の立法資料を素材として拷問制度が廃止された経緯を読み解き、国家刑罰権の発動を司る「近代的」な刑事裁判制度が整えられていく過程を学びます。
参考図書:『日本近代法の父 ボワソナアド』大久保泰甫 岩波書店
【講座スケジュール】
第1回 5月29日(水)
備考
※日程、講座内容の変更、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
講師陣
名前 | 高田 久実 |
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肩書き | 武蔵野学院大学准教授 |
プロフィール | 慶應義塾大学法学部法律学科卒業。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。現在、武蔵野学院大学国際コミュニケーション学部准教授。専攻:日本近代法制史。研究テーマ:刑事法史、外国法の継受、法典編纂史など。主な業績:『法学概論』(慶應義塾大学出版会、2015年)。「明治初年期における“紙幣”」の法秩序―断罪無正条条例の規範形成機能―」(林康史編著『法文化叢書第13巻7貨幣と通貨の法文化』国際書院、2016年)。「刑事裁判費用制度成立小史」、『司法法制部季報』第144号、2017年)。「旧刑法における罰金刑の成立過程」高塩博編『法文化叢書第16巻刑罰をめぐる法文化』国際書院、2018年)。 |