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講座詳細情報

申し込み締切日:2019-05-09 / 日本史:その他教養 / 学内講座コード:311042c

大嘗祭-天武・持統天皇と日本的統治機構のスタート 【連続講座】歴代天皇の足跡をたどる 第3回目

主催:武蔵野大学 社会響創センター事務課武蔵野大学 三鷹サテライト教室(東京都)]
問合せ先:武蔵野大学 社会響創センター事務課 TEL:042-468-3222
開催日
5月10日(金)
講座回数
1回
時間
13:00~14:30
講座区分
1回もの 
入学金
 - 
受講料
1,500円
定員
18
補足
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※この講座の申し込みは既に締め切りました。

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講座詳細

【講座内容】
600年代末から700年代初頭にかけての天武・持統天皇期は、古代の近代化とも呼ぶべき大きな変革が生じた時代であった。当時の先進国唐(中国)から国家建設・運営に必要な実利的知識やさまざまな技術類を、遣唐使を派遣して積極的に移入した。その代表的なものが大宝律令(701年)として結晶し、また太政官と神祇官を柱とする行政機構の整備となった。
このようなときには、その近代化から遅れていると感じられる伝統的なヤマト文化はないがしろにされるものだ。しかし、天武・持統天皇は、逆にヤマトの伝統的な歌や舞を積極的に保護し、「古(いにしえ)」への回帰を主題とする『古事記』の編纂も支持した。また、ヤマトのアニミズム系文化の伝統を伝える新嘗祭、鎮魂祭、大祓および伊勢神宮諸祭祀を中心とする神祇令(じんぎりょう)を整備し、また、天皇位継承儀礼としての大嘗祭も創出した。さらに、弥生の稲作文化に発する高床式の穀物倉庫を伊勢神宮の正殿として、20年ごとの遷宮を開始した(持統天皇)。
この、天武・持統朝にスタートした、国家運営に必要な実利性重視の行政組織と縄文・弥生期に発するアニミズム系文化の伝統を結晶させた祭祀機関から成る統治機構は、武士政権時代に移行したあとも日本社会においても生き続け、明治の近代化ではさらに強化されて復活した。そして、敗戦後の民主国家の日本においてさえも、その基本構造は維持されているのである。

参考図書:大嘗祭──天皇制と日本文化の源流 中公新書(中央公論新社)工藤 隆

【講座スケジュール】
第1回 5月10日(金)

備考

※日程、講座内容の変更、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

講師陣

名前 工藤 隆
肩書き 大東文化大学名誉教授
プロフィール 1942年栃木県生まれ。東京大学経済学部卒業、68年早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了、78年同博士課程単位取得退学。大東文化大学文学部日本文学科講師・助教授・教授を経て、現在同大名誉教授。専攻、日本古代文学。1995.4~1996.3中国雲南省雲南民族学院・雲南省民族研究所客員研究員。著書に、『日本芸能の始原的研究』(三一書房)、『大嘗祭の始原』(同)、『祭式のなかの古代文学』(桜楓社)、『古事記の生成』(笠間書院)、『歌垣と神話をさかのぼる』(新典社)、『中国少数民族歌垣調査全記録1998』(共著、大修館書店)、『中国少数民族と日本文化』(勉誠出版)、『四川省大涼山イ族創世神話調査記録』(大修館書店)、『日本・神話と歌の国家』(勉誠出版)、『雲南省ペー族歌垣と日本古代文学』(同)、『古事記の起源』(中央公論新社)、『日本・起源の古代からよむ』(勉誠出版)、『古事記誕生』(中央公論新社)、『古代研究の新地平』(三弥井書店)、『歌垣の世界』(勉誠出版、日本歌謡学会第33回志田延義賞受賞)、『大嘗祭』(中央公論新社)ほか。
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