大学公開講座のセカンドアカデミー

【講座内容】
〈巻絹〉は熊野を舞台とした能で、巫女に憑いた明神が和歌の徳を説き、熊野三社の霊験を讃え、舞を舞うといった神秘的な魅力に溢れた作品です。〈悪太郎〉は乱暴者で酒乱の悪太郎が悟りを得るという狂言で、悪人正機説を舞台化したような作品です。このように〈巻絹〉〈悪太郎〉は中世の人々の仏教観を伝える名曲と言えます。
本講座では、両曲を丁寧に講読し演出を確認するなどして、作品の理解を深めていきます。なお、新春能・狂言鑑賞会(於ルネこだいら、2017年1月28日[土])では〈悪太郎〉と〈巻絹〉が上演されます。その解説をつとめる立場から、ホール能についても検討していきます。今回、初めて受講なされる方にもわかりやすく講義を進めていく予定です。

【講座スケジュール】
第1回 1月13日(金) 能・狂言の概説および能〈熊野〉を読む(1)
第2回 1月20日(金) 能〈熊野〉を読む(2)
第3回 1月27日(金) 狂言〈悪太郎〉を読む

【教材】
(1)『初めての能・狂言』 横浜能楽堂編 小学館 1，620円
※上記教材をお持ちでない方は、詳細ページよりご購入ください。

(2)『対訳で楽しむ 巻絹』 竹本幹夫 檜書店 540円
※上記教材をお持ちでない方は、詳細ページよりご購入ください。

名前	三浦 裕子
肩書き	能楽資料センター長・本学特任教授
プロフィール	東京芸術大学大学院音楽研究科修士課程修了。 能楽資料センター長。 著書に『能・狂言の音楽入門』、『初めての能・狂言』(共著)、『面からたどる能楽百一番』など。