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講座詳細情報

申し込み締切日:2014-04-03 / 芸術・文化:その他教養 / 学内講座コード:261019

続・修羅無惨 能の平家物語群像

主催:武蔵野大学 社会響創センター事務課武蔵野大学 三鷹サテライト教室(東京都)]
問合せ先:武蔵野大学 社会響創センター事務課 TEL:042-468-3222
開催日
4月 4日(金)~ 8月22日(金)
講座回数
10回
時間
10:00~12:00
講座区分
前期 
入学金
 - 
受講料
20,000円
定員
50
補足
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※この講座の申し込みは既に締め切りました。

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講座詳細

【講座内容】
前回に続き源平の人物群像の講座です。修羅物と呼ばれる一群の能は、世阿弥が夢幻能という前衛的な演劇を完成するためのプロセスだったと私は思っています。平家全盛の陰を彩った女性もとりあげ、『平家物語』と能の姿勢の違いを鮮明にしたいと思います。

【講座スケジュール】
第1回 4月 4日(金) 義経
能役者の人生カリキュラムを貫いているのは義経です。「橋弁慶」「鞍馬天狗」「正尊」「船弁慶」「忠信」「安宅」「摂待」「秀衡」から「八島」という、能の描く義経を映像で語ります。
第2回 4月18日(金) 頼政
平家打倒の先駆けとなった老武将。平等院で無念の自害をとげますが、宇治という名勝を背景に、世阿弥はむしろ華麗な合戦を描きます。この能のパロディである狂言の「通圓」も取り上げます。
第3回 5月 9日(金) 祇王と仏
タイラント清盛の寵愛を受けた二人の白拍子。全盛の奢りを捨てて出家した仏御前に中世の人びとはより感動したのではないでしょうか。それを夢幻能に描いた能「仏原と、現在能「祇王」を対比して考えます。
第4回 5月23日(金) 宗盛と熊野
平家全盛の時代の貴公子と東国一の美女。「熊野」は屈指の名文で書かれた能。三島由紀夫の熊野、観世清和の熊野と坂東玉三郎の熊野の違いも論じます。
第5回 6月 6日(金) 重衡と千手
囚われ人の重衡と、想いを寄せる東国の佳人。はかない一夜の別れ。奈良の寺を焼いた仏罰と修羅の二重の苦を負った「笠卒都婆( 重衡)」も併せて読みます。
第6回 6月20日(金) 小督
中宮の健礼門院によって高倉天皇に差し出された小督の局。清盛の怒りで身を隠した小督を、勅命で捜しにいく笛の名手仲国。名月の夜に二人の奏する楽の音が、嵯峨野に澄みます。
第7回 7月 4日(金) 経正
笛の敦盛に対し、経正は青山の琵琶を賜るほどの音楽家。仁和寺の管絃講─音楽葬にあえかな姿を見せた経正の亡霊。小品ながら可憐な美しさを主張する佳作です。
第8回 7月18日(金) 俊寛
独り孤島に残された俊寛。『平家物語』から、能の描く俊寛と歌舞伎における俊寛。芥川龍之介ほか近代文学から仲代達也演ずる俊寛。さまざまな俊寛像を検討します。
第9回 8月 1日(金) 實盛
討ち死にして黒い髪を首実検された篠原の池に、老武者の亡霊は二百年経って現れます。都に伝わったそのニュースを、世阿弥は重厚な修羅能に書きました。傑作です。
第10回 8月22日(金) 藤戸
島を馬で海を渡る浅瀬を教えたために惨殺された漁師。『平家物語』は武将の当然な機密保護の行為として書きますが、その理不尽に「藤戸」は痛烈な抗議の声をあげます。

講師陣

名前 増田 正造
肩書き 本学名誉教授
プロフィール 1930年東京生まれ。早稲田大学では元武蔵野女子大学学長・大河内昭爾、狂言の人間国宝・野村万作、日本舞踊の芸術院会員・花柳寿輔と同級。武蔵野大学名誉教授。本学能楽資料センターの創立に関わり、長く主任を務める。『能の表現―逆説の美学』は10万部を超える能のベストセラー。『能と近代文学』で観世寿夫記念法政大学能楽賞。長く能の普及に努め、薪能やイベント、多数の海外公演に関わる。映像作家。日本伝統文化振興財団『増田教授の映像バリ島まるかじり』に続き、東映から『能の華』、観世清和・観世三郎太の能の美をさぐるDVDを刊行。
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