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講座詳細情報

申し込み締切日:2020-04-02 / 日本史 / 学内講座コード:20120009

はじめての『風土記』 吾妻はや、『常陸国風土記』の神話世界

主催:明治大学リバティアカデミー明治大学リバティアカデミー 駿河台キャンパス(東京都)]
問合せ先:明治大学リバティアカデミー事務局 TEL:03-3296-4423
開催日
4月10日(金)、4月24日(金)、5月 8日(金)、5月22日(金)、6月 5日(金)、6月19日(金)、7月 3日(金)、7月17日(金)
講座回数
8回
時間
13:00~14:30
講座区分
前期 
入学金
3,000円
受講料
21,450円
定員
60
補足
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※この講座の申し込みは既に締め切りました。

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講座詳細

【講座趣旨】
本講座も、前期から『常陸国風土記』に突入しています。筑波の神の歌垣神話には、関東平野で展開していた人びとの交流の世界が隠されていました。行方郡の夜刀神とマタチとの戦いの神話には、古代日本人による谷戸開発と神祭りの始原が描かれていました。大和から遠く離れた僻遠の地、吾妻(東)にも、逞しく生きた古代人の息遣いが感じられます。一方で、東国の制圧を目指してきたヤマトの王権の触手も、地元の村祭りや神祭りに伸びはじめており、『風土記』がただの牧歌的な民話集でないことがうかがわれます。今期で常陸は終わり、次は九州の二風土記に入る予定です。

【特記事項】
※講義の進み具合により、スケジュール通りに進まない場合があります。

※お知らせ※
2020年度春期リバティアカデミー講座について,予定どおり募集を受け付けますが,新型コロナウイルス等感染症の状況により,今後,縮小・延期・中止等の判断を行う可能性があります。
リバティアカデミーから発信される情報をこまめに確認するようお願いします。(2020年2月27日)


【講義概要】
第1回 4月10日(金) 行方郡-東国の民と大和の支配勢力
常陸は、大和にとっては東国支配の前進基地。多くの西の文化が風土記の時代には根付いていた。人びとの移住もあったか。関東最大の内海・霞ケ浦に展開する東と西のせめぎ合いが描かれる。

第2回 4月24日(金) 鹿島郡―鹿島大神の里
関東でもっともちからのある神が鹿島神と香取神。鹿島神の根拠地となる鹿島郡の成立は、日本の神社の始原が秘められていた。そしてその裏には古代史上最大の政治勢力が。

第3回 5月 8日(金) 鹿島郡―鹿島大神の誕生と祭り
鹿島大神の神格は海の神で、神は船を自由自在に操った。船はすなわち軍団であって、大和王権にとって東国支配に欠かせない存在である。しかしそもそも鹿島の神は大和の神か?他にも童子松原の悲恋説話など、洗練された説話もある。

第4回 5月22日(金) 那珂郡―?時臥山の蛇神
那珂郡は常陸の中心にあたる。?時臥山には蛇神がおり、その誕生の神話は、有名な山城賀茂別雷神と同じ三輪山型神話である。さらに説話の分析から、古代の氏族と氏族神との関係を読み解くことができる。

第5回 6月 5日(金) 多珂郡・久慈郡―陸奥国へとつながる最奥の地
常陸国の北には、大和の王権にとってほとんど未知の国であった北の大地が広がる。そんな地の果てにも、王権は軍団と移住者を送り込んでいった。ヤマトタケルはここでも、東征のヒーローであった。

第6回 6月19日(金) 『常陸国風土記逸文』-逸文から見る常陸国のもうひとつの顔
『風土記』には逸文がある。『常陸国風土記』は完全な形で残っておらず、散逸していた文章が他の文献にかろうじて残されていた。そうした逸文を拾い上げていこう。

第7回 7月 3日(金) 『陸奥国風土記逸文』-最果ての古代世界
残念ながら、陸奥国風土記の全体は残っていないが、いくつかの逸文が残されていた。この機会に、日本列島最北の地の風土記を読んでおきたい。あわせて、そこに登場する都々古別神社で、今も行われている「お枡廻し」神事の映像を見よう。

第8回 7月17日(金) 『常陸国風土記』の神話と神がみ―まとめ
『常陸国風土記』が他の風土記と違うのは、大和世界とは一線を画しているそのカミ信仰にある。特に、筑波神話、夜刀神神話、そして?時臥山には蛇神神話には、日本古代のカミ信仰研究の原点がある。ここから日本古代の神信仰を眺め直してみたい。

備考

【教材】
配付資料

講師陣

名前 水谷 類
肩書き 元明治大学文学部兼任講師
プロフィール 日本宗教史・文化史、および民俗学専攻。明治大学大学院博士後期課程修了。博士(史学)。著書:『廟墓ラントウと現世浄土の思想』、『墓前祭祀と聖所のトポロジー』(雄山閣、2009年)、『中世の神社と祭り』(岩田書院、2010年刊)、『墓制・墓標研究の再構築―歴史・考古・民俗学の現場から―』(岩田書院、2010年刊)、『村落・宮座研究の継承と展開』(岩田書院、2011刊)。一宮制、神社と祭り、民間芸能者、遊行の宗教者などを研究対象としながら、日本人の精神世界の形成について考えています。
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