講座詳細情報
申し込み締切日:2018-04-19 / 日本史 / 学内講座コード:18120003
はじめての『風土記』 シリーズ1 神々の大地
- 開催日
- 4月27日(金)、 5月11日(金)、 5月25日(金)、 6月 8日(金)、 6月22日(金)、 7月 6日(金)、 7月20日(金)、 8月 3日(金)
- 講座回数
- 8回
- 時間
- 13:00~14:30
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- 3,000円
- 受講料
- 20,000円
- 定員
- 65
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座趣旨】
古代の出雲が、日本列島の古代世界にとってどれほど大きな存在だったか、いまさらいうまでもありません。『古事記』の出雲神話はいうまでもなく、『日本書紀』に展開している古代神話には、実は出雲の神々の世界が、人知れず利用されていることが分かってきました。それが、カミムスヒ神を頂点とする神話世界です。さらに、出雲(杵築)大社を神々の幽宮としてそれを取り囲む超古代の出雲王権の様子も、風土記の読み込みから少しずつ見え始めています。近年のあの驚くべき考
古学的発見さえも、実は風土記にちゃんと記録されていました。『出雲国風土記』はまだまだ未知の世界を宿しているのです。今回は『出雲国風土記』を丹念に読み解きますが、出雲が終わればその他の風土記へと読み進みます。
【講義概要】
第1回 4月27日(金) 八雲立つ出雲
『風土記』の誕生について解説。その後出雲国総記と意宇郡の有名な「国引きの神話」を読みます。
ついでに国内にある399所の神社と延喜式内社との関係を説明し、古代の神社祭祀について説明する。
第2回 5月11日(金) 意宇郡の語り部
所造天下大神(あめのしたつくらしし大神)とは大己貴神、古事記の大国主神のこと。 意宇郡の母理郷は、所造天下大神が「越の八口」を平定したとの説話を持つ。八岐大蛇の原話なのか?
第3回 5月25日(金) 古代出雲の人びと
意宇郡には日本最古の温泉のひとつ玉造温泉がある。出雲国造は、初任の時「神賀詞」奏上のため大和に赴く前にこの玉造で必ず禊をしたという。
第4回 6月 8日(金) もうひとつの出雲大社「熊野大社」
出雲には大社がふたつある。ひとつは杵築大社(現在の出雲大社)だが、実は意宇郡に今もある熊野大社こそ、出雲国造の拠点だった。
第5回 6月22日(金) 神々の大地・島根郡
国引きの舞台であった島根半島には、独特の神々の世界があった。カミムスヒ神を祭り、その眷属神たちが 取り巻く海でおおらかな王国を展開している。『古事記』出雲神話の原点がここにあった。
第6回 7月 6日(金) 佐太大神の誕生
島根郡の主要な神は佐太大神。国宝の本殿・佐太大社の祭神である。佐田大神はカミムスヒ神の孫にあたる。 島根郡の西隣の秋鹿郡にも佐太大神の御子神たちの社が広がる。
第7回 7月20日(金) 日本海世界への玄関口
楯縫郡には出雲の神々が集っていた。のちの出雲の「神在月」説話の元型か。この地には、大己貴神の本当の 第一子味耜高彦根神(アジスキタカヒコネ)説話が登場。ここにも記紀神話解明の鍵が眠る。
第8回 8月 3日(金) 神々の里出雲郡と出雲大川(斐伊川)
出雲郡は杵築大社のある郡。ここに記載される数多の神社が、大己貴神とその子、味耜高彦根神に連なる。 ここはまさしく古代出雲王国の拠点であるはずが、不思議に人間たちの生活の匂いがしない。何故?
古代の出雲が、日本列島の古代世界にとってどれほど大きな存在だったか、いまさらいうまでもありません。『古事記』の出雲神話はいうまでもなく、『日本書紀』に展開している古代神話には、実は出雲の神々の世界が、人知れず利用されていることが分かってきました。それが、カミムスヒ神を頂点とする神話世界です。さらに、出雲(杵築)大社を神々の幽宮としてそれを取り囲む超古代の出雲王権の様子も、風土記の読み込みから少しずつ見え始めています。近年のあの驚くべき考
古学的発見さえも、実は風土記にちゃんと記録されていました。『出雲国風土記』はまだまだ未知の世界を宿しているのです。今回は『出雲国風土記』を丹念に読み解きますが、出雲が終わればその他の風土記へと読み進みます。
【講義概要】
第1回 4月27日(金) 八雲立つ出雲
『風土記』の誕生について解説。その後出雲国総記と意宇郡の有名な「国引きの神話」を読みます。
ついでに国内にある399所の神社と延喜式内社との関係を説明し、古代の神社祭祀について説明する。
第2回 5月11日(金) 意宇郡の語り部
所造天下大神(あめのしたつくらしし大神)とは大己貴神、古事記の大国主神のこと。 意宇郡の母理郷は、所造天下大神が「越の八口」を平定したとの説話を持つ。八岐大蛇の原話なのか?
第3回 5月25日(金) 古代出雲の人びと
意宇郡には日本最古の温泉のひとつ玉造温泉がある。出雲国造は、初任の時「神賀詞」奏上のため大和に赴く前にこの玉造で必ず禊をしたという。
第4回 6月 8日(金) もうひとつの出雲大社「熊野大社」
出雲には大社がふたつある。ひとつは杵築大社(現在の出雲大社)だが、実は意宇郡に今もある熊野大社こそ、出雲国造の拠点だった。
第5回 6月22日(金) 神々の大地・島根郡
国引きの舞台であった島根半島には、独特の神々の世界があった。カミムスヒ神を祭り、その眷属神たちが 取り巻く海でおおらかな王国を展開している。『古事記』出雲神話の原点がここにあった。
第6回 7月 6日(金) 佐太大神の誕生
島根郡の主要な神は佐太大神。国宝の本殿・佐太大社の祭神である。佐田大神はカミムスヒ神の孫にあたる。 島根郡の西隣の秋鹿郡にも佐太大神の御子神たちの社が広がる。
第7回 7月20日(金) 日本海世界への玄関口
楯縫郡には出雲の神々が集っていた。のちの出雲の「神在月」説話の元型か。この地には、大己貴神の本当の 第一子味耜高彦根神(アジスキタカヒコネ)説話が登場。ここにも記紀神話解明の鍵が眠る。
第8回 8月 3日(金) 神々の里出雲郡と出雲大川(斐伊川)
出雲郡は杵築大社のある郡。ここに記載される数多の神社が、大己貴神とその子、味耜高彦根神に連なる。 ここはまさしく古代出雲王国の拠点であるはずが、不思議に人間たちの生活の匂いがしない。何故?
備考
【教材】
配付資料
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
配付資料
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
講師陣
名前 | 水谷 類 |
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肩書き | 元明治大学文学部兼任講師 |
プロフィール | 日本宗教史・文化史、および民俗学専攻。明治大学大学院博士後期課程修了。博士(史学)。著書:『廟墓ラントウと現世浄土の思想』、『墓前祭祀と聖所のトポロジー』(雄山閣、2009年)、『中世の神社と祭り』(岩田書院、2010年刊)、『墓制・墓標研究の再構築―歴史・考古・民俗学の現場から―』(岩田書院、2010年刊)、『村落・宮座研究の継承と展開』(岩田書院、2011刊)。一宮制、神社と祭り、民間芸能者、遊行の宗教者などを研究対象としながら、日本人の精神世界の形成について考えています。 |