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講座詳細情報

申し込み締切日:2017-04-17 / その他教養 / 学内講座コード:17120023

日本古代の王権と音楽 III ~『うつほ物語』の世界~

主催:明治大学リバティアカデミー明治大学リバティアカデミー 駿河台キャンパス(東京都)]
問合せ先:明治大学リバティアカデミー事務局 TEL:03-3296-4423
開催日
4月25日(火)、 5月 9日(火)、 5月23日(火)、 6月13日(火)、 6月27日(火)、 7月11日(火)
講座回数
6回
時間
15:00~16:30
講座区分
前期 
入学金
3,000円
受講料
12,000円
定員
50
補足
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※この講座の申し込みは既に締め切りました。

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講座詳細

【講座趣旨】
日本を含む古代東アジアでは、音楽は娯楽や芸術であるという以上に統治方法の一つでした。音楽によって人心を正しく導けるとする、中国礼楽思想の影響によります。なかでも中国儒教で琴(きん:七絃の琴)が重んじられたことから、我が国でも時代に応じて、倭琴(やまとごと)・琴(きん)・琵琶(びわ)といった絃楽器が王権を権威づけるものとして尊ばれました。本講座は絃楽器を中心に、各時代の統治者たちがどのように音楽を利用したのかを辿り、古代音楽のあり方に迫るものです。
第III期では、平安中期に書かれた琴(きん)の物語、『うつほ物語』の世界を読み解きます。『うつほ物語』は日本初の長編物語であり、『源氏物語』に多大な影響を与えました。
講座は講義中心ですが、DVD等で平安時代の音楽についてもご紹介いたします。

【講義概要】
第1回 4月25日(火) 琴(きん)の流行した時代 醍醐・村上天皇の時代
皇室による琴(きん)の独占がなされ、この時代の琴尊重の気風が以降の物語文学に長く継承されました。

第2回 5月 9日(火) 『うつほ物語』の世界(1) 『うつほ物語』の紹介
作品が生み出された時代状況・作品の特異な構造・あらすじなどをご紹介します。

第3回 5月23日(火) 『うつほ物語』の世界(2) 俊蔭漂流譚と2つの秘琴
遣唐使に任命された清原俊蔭が漂流し、異界放浪の末に2つの秘琴を持ち帰ります。

第4回 6月13日(火) 『うつほ物語』の世界(3) 物語冒頭の政治状況―「俊蔭」「藤原の君」「忠こそ」巻
秘琴を担う俊蔭子孫が活躍する本編の前に、物語はまず冒頭3巻で天皇親政の崩壊を語ります。

第5回 6月27日(火) 『うつほ物語』の世界(4) 男性弾琴と女性弾琴
この物語の琴は奏者の性別で担う理念が異なり、男性弾琴は儒教、女性は巫女(祭祀)の文脈で語られます。

第6回 7月11日(火) 『うつほ物語』の世界(5) 吹上(上・下)巻の嵯峨院
皇室の家長として一貫して重要な位置にある嵯峨院が熊野に行幸し、新たな秘琴を手に入れます。

備考

【教材】
レジュメ資料

講師陣

名前 西本 香子
肩書き 明治大学情報コミュニケーション学部兼任講師
プロフィール 明治大学大学院博士課程卒業。文学博士。専門は『うつほ物語』『源氏物語』をはじめとする平安時代の物語文学。とくに、古代文学における音楽と王権との関係について、礼楽思想で尊ばれた琴(きん)の扱われ方を中心に考察している。最近の論文に「源氏物語の音楽―光源氏の琴(きん)とその相承を中心に―」(原岡文子・河添房江編『源氏物語煌めくことばの世界』翰林書房 2014年4月)がある。
名前 吉村 武彦
肩書き 明治大学名誉教授
プロフィール 1945年朝鮮生まれ。京都・大阪育ち。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。博士(文学)。専攻は、日本古代史。主な著書に、『日本の歴史3 古代王権の展開』(集英社)、『日本古代の社会と国家』(岩波書店)、『古代天皇の誕生』(角川選書)、『日本社会の誕生』(岩波ジュニア新書)、『聖徳太子』(岩波新書)、『ヤマト王権』(岩波新書)他多数。
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