大学公開講座のセカンドアカデミー

【講座趣旨】
往古より人々は旅に出ました。なかでも、日本人は旅が大好きです。遥か昔、我々の祖先は、大海原を越えて、この日本にやってきました。それ以来の血が、我々を旅へと駆り立てるのでしょうか。
人は心の故郷を旅に求めようとします。心を癒す旅もあれば、涙の旅もあります。恋する人に会うための旅、自らを見つめなおす旅、就職や結婚のための旅……。旅の喜びもあれば、苦しみや、辛さもあります。
思えば、人生そのものが旅だと言えるでしょう。本講座では、様々な視点から皆様と一緒に「旅行」ではなく、「旅」を考えます。
今年度は3.11から5年を経た東北(岩手・宮城)を旅する予定です。

【特記事項】
※フィールドワークに関わる費用は別途実費
※フィールドワークに伴う書類を別途ご提出いただきます(初回講義でご案内いたします)


■オプション
【フィールドワーク】
5/26(木)～5/28(土)東北を巡る(自由参加)
※詳細は、初回講義でご案内予定です。

【講義概要】
第1回 4月28日(木) 安政の南海大地震―「稲むらの火」―

第2回 5月12日(木) 東北絵解き行脚

第3回 6月 9日(木) 聖地の建物と女性たちの旅
―平安時代の礼殿(1)―

第4回 6月23日(木) 聖地の建物と女性たちの旅
―平安時代の礼殿(2)―

第5回 7月 7日(木) 高野山参り(1)

第6回 7月21日(木) 高野山参り(2)

第7回 9月15日(木) 『西行物語』に見る西行の旅

第8回 10月 6日(木) 道中記に見る江戸の旅

第9回 10月20日(木) 都内の遺跡、歴史・文化を訪ねる
その3 神田川に沿って―千代田区、中央区―

第10回 11月10日(木) 【フィールドワーク】駿河台キャンパスから神田川沿い
―聖橋から柳橋、神田川河口―

第11回 11月17日(木) 漱石の漢文紀行文「木屑録」

第12回 12月 1日(木) 『万葉集』より―大和を旅する―

第13回 12月15日(木) 富士山―信仰と芸術・文芸―

【教材】
レジュメ資料

名前	林 雅彦
肩書き	明治大学名誉教授、唱導文化研究所代表
プロフィール	1944年東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。専攻は説話文学・絵解き、アジアの宗教民俗学。単著・共著・編著に『日本の絵解き―資料と研究』、『絵解きの東漸』、『日本における民衆と宗教』、『「生と死」の東西文化史』『唱導文化の比較研究』など多数。絵解き研究で第6回日本古典文学会賞受賞。現在説話文学会代表委員、国際熊野学会代表委員。新宮市市政功労者。

名前	林 和伸
肩書き	善光寺東海別院副住職
プロフィール	昭和62年3月佛教大学文学部卒業。平成3年3月叡山学院専修科卒業。平成3年4月～平成14年12月信州善光寺本坊大勧進、奉職。平成15年1月善光寺東海別院副住職拝命。現在に至る。

名前	松崎 照明
肩書き	日本建築意匠研究所代表、明治大学大学院理工学研究科兼任講師
プロフィール	博士(工学)。専門は日本建築史・意匠学。著作に『懸造の研究』(私家版)、『出羽三山修験の建築・羽黒山三神合祭殿』「佛教芸術」248号、『日本建築様式史』(共著、美術出版社)など。

名前	圭室 文雄
肩書き	明治大学名誉教授、大乗淑徳学園理事
プロフィール	日本宗教史、日本文化史専攻。主著に『江戸幕府の宗教統制』(評論社)、『神仏分離』(教育社)、『總持寺祖院古文書を読み解く』(曹洞宗宗務庁)、『日本仏教史 近世』(吉川弘文館)、『葬式と檀家』(吉川弘文館)等。

名前	中西 満義
肩書き	上田女子短期大学教授
プロフィール	1959年石川県生まれ。明治大学大学院文学研究科日本文学専攻・博士後期課程中退。上田女子短期大学国文科専任講師、助教授を経て、現在、教授、総合文化学科学科長。専攻は、西行を中心とした中世和歌文学。論文に『西行の四国への旅―崇徳院との関わりを中心にして―』、『西行―生得歌僧の旅―』、『歌人としての道真』、『和歌文学に現れた「紅」』など。

名前	玉本 太平
肩書き	目白大学短期大学部非常勤講師、観光プロデューサー
プロフィール	1953年奈良県・東吉野生まれ。日本大学法学部卒業。明治大学大学院教養デザイン研究科博士前期課程修了。株式会社ジャルパックに入社し、成田空港勤務、ミクロネシア駐在、ツアーコンダクターを歴任後、学校法人トラベルジャーナル学園で旅行業全般の教鞭を執る。日本の歴史・文化・伝承を基にして、郷里を中心に地域振興に取り組む。

名前	崔 雪梅
肩書き	日本近代文学会会員・唱導文化研究所研究員
プロフィール	2009年中国・延辺大学外国語学院卒業。2013年明治大学大学院教養デザイン研究科博士前期課程修了。2013年同博士後期課程進学。専攻は夏目漱石研究。

名前	平久江 剛志
肩書き	志聖会代表、僧侶
プロフィール	1949年東京生まれ。法政大学文学部哲学科卒業、その後仏教大学にて浄土学専攻。法政大学大学院修了。専門は上代文学・仏教美術。生活困窮者の為の支援機関「葬送支援ネットワーク」「志聖会」代表。「趙州庵」庵主。著書『神話と説話-神と仏の居る風景-』他。明治大学「死生学・基層文化研究所」客員研究員・事務局次長。国際熊野学会 常任委員・東京事務局長