講座詳細情報
申し込み締切日:2012-10-05 / 文学:その他教養 / 学内講座コード:12220019
フランス文化を味わう ー小説家プルーストの世界から見たパリー
- 開催日
- 10月13日(土)、10月27日(土)、11月10日(土)、11月24日(土)、12月 8日(土)、12月15日(土)
- 講座回数
- 6回
- 時間
- 13:00~14:30
- 講座区分
- 後期
- 入学金
- 3,000円
- 受講料
- 17,000円
- 定員
- 30
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座趣旨】
フランスの文化は歴史的に見ても芸術的に見ても、極めて多様で奥深いものと言えましょう。今回は、20世紀初頭フランス文化がもっとも輝いた「ベル・エポック」という時代に焦点をあてて、都市や芸術、性やポエジー、食文化といった切り口から、この文化を扱います。そのため、この時代のパリを生き生きと描写しているマルセル・プルーストの『失われた時を求めて』という小説を題材として選びます。講師陣は、音楽の専門家から日本ソムリエ協会会員(有資格者)に至るまで実に多彩です。6回の講座が終了するころには、受講者はフランス文化を心ゆくまで堪能できるはずです。プルーストを読んだことのない人でも十分に楽しめると思います。すべての方にお薦めしますので、存分に楽しんで下さい。
【講義概要】
第1回 10月13日(土) プルーストとパリ
小説『失われた時を求めて』は、パリの街と切っても切れない関係にあります。本講座では、上述の参考書のコピーを随時使いながら、この作品の醍醐味を、舞台となった街の魅力と絡めながら紹介する予定です。近代パリの文化や風俗を大いに味わって下さい。
第2回 10月27日(土) めくるめく性
プルーストの『失われた時を求めて』には、愛の話がたくさんあります。スワンの恋、主人公マルセルのジルベルトへの憧れ、アルベルチーヌとの悲恋、さらにはシャルリュス男爵たちの同性愛、等々。講義では、主人公と「逃げ去る女」アルベルチーヌとの関係、それからシャルリュス男爵たちの倒錯した世界について話す予定です。
第3回 11月10日(土) パルジファルの傘の下に
ヴァグネリアン、プルーストの偏愛の対象となった数々のフランスの音楽家もまた、ペレアスのドビュッシーを初め、その遺作「パルジファル」の影響下にほぼ収まるが、その諸相を垣間見る。
第4回 11月24日(土) 食文化、そしてワイン
日本人がフランスに惹かれるように、フランス人も日本に興味を持った、プルーストが生きた時代。時と場所を超えて、プルーストと食文化、特にワインを巡り、お話いたします。
第5回 12月 8日(土) 暗喩とポエジー
プルーストは、誰もが抱えながら「失われた」ままにしている、心の宇宙の扉を開く方法を教えてくれています。彼が深めたメタファーの思想をわかりやすく紹介しながら、プルーストの魅力に迫りたいと思います。
第6回 12月15日(土) ドイツ文化とのかかわり
ベンヤミンのプルースト論を基に、アルベルチーヌ(『失われた時を求めて』第五編「囚われの女」)=パリジャンの眼差しに象徴される「近代人の眼差し」の問題を考える。
フランスの文化は歴史的に見ても芸術的に見ても、極めて多様で奥深いものと言えましょう。今回は、20世紀初頭フランス文化がもっとも輝いた「ベル・エポック」という時代に焦点をあてて、都市や芸術、性やポエジー、食文化といった切り口から、この文化を扱います。そのため、この時代のパリを生き生きと描写しているマルセル・プルーストの『失われた時を求めて』という小説を題材として選びます。講師陣は、音楽の専門家から日本ソムリエ協会会員(有資格者)に至るまで実に多彩です。6回の講座が終了するころには、受講者はフランス文化を心ゆくまで堪能できるはずです。プルーストを読んだことのない人でも十分に楽しめると思います。すべての方にお薦めしますので、存分に楽しんで下さい。
【講義概要】
第1回 10月13日(土) プルーストとパリ
小説『失われた時を求めて』は、パリの街と切っても切れない関係にあります。本講座では、上述の参考書のコピーを随時使いながら、この作品の醍醐味を、舞台となった街の魅力と絡めながら紹介する予定です。近代パリの文化や風俗を大いに味わって下さい。
第2回 10月27日(土) めくるめく性
プルーストの『失われた時を求めて』には、愛の話がたくさんあります。スワンの恋、主人公マルセルのジルベルトへの憧れ、アルベルチーヌとの悲恋、さらにはシャルリュス男爵たちの同性愛、等々。講義では、主人公と「逃げ去る女」アルベルチーヌとの関係、それからシャルリュス男爵たちの倒錯した世界について話す予定です。
第3回 11月10日(土) パルジファルの傘の下に
ヴァグネリアン、プルーストの偏愛の対象となった数々のフランスの音楽家もまた、ペレアスのドビュッシーを初め、その遺作「パルジファル」の影響下にほぼ収まるが、その諸相を垣間見る。
第4回 11月24日(土) 食文化、そしてワイン
日本人がフランスに惹かれるように、フランス人も日本に興味を持った、プルーストが生きた時代。時と場所を超えて、プルーストと食文化、特にワインを巡り、お話いたします。
第5回 12月 8日(土) 暗喩とポエジー
プルーストは、誰もが抱えながら「失われた」ままにしている、心の宇宙の扉を開く方法を教えてくれています。彼が深めたメタファーの思想をわかりやすく紹介しながら、プルーストの魅力に迫りたいと思います。
第6回 12月15日(土) ドイツ文化とのかかわり
ベンヤミンのプルースト論を基に、アルベルチーヌ(『失われた時を求めて』第五編「囚われの女」)=パリジャンの眼差しに象徴される「近代人の眼差し」の問題を考える。
講師陣
名前 | 岩野 卓司 |
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肩書き | コーディネータ・明治大学法学部教授 |
プロフィール | 東京大学人文科学研究科博士課程満期取得退学。パリ第4大学博士課程修了。哲学博士。現代フランスの思想から、精神分析、現象学、宗教哲学まで研究対象としています。また、料理や衣服のような日常的なものについても哲学的な関心があります。フランスに留学していたころは、パリの屋根裏部屋で貧乏生活をしていました。著訳書に、『ジョルジュ・バタイユー神秘経験をめぐる思想の限界と新たなる可能性ー』(水声社)(2010)、ラクシモヴ著『失われたパリを求めてーマルセル・プルーストが生きた街ー』(春風社)(共訳)(2010)等があります。 |
名前 | 須永 恆雄 |
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肩書き | 明治大学法学部教授 |
プロフィール | 東京都立大学人文学部大学院博士課程終了後、信州大学を経て、現職。 訳書に『モーツァルトのベースレ書簡』(シンフォニア)、『指揮者とオーケストラの間』(同)、『ウィーンの内部への旅』(彩流社)、『マーラー書簡集』(法政大学出版)など。 |
名前 | 田母神 顯二郎 |
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肩書き | 明治大学文学部教授 |
プロフィール | 早稲田大学文学部卒業。パリ第八大学博士課程修了。フランス近現代詩が専門だが、フランス思想や精神医学史、現代アートも研究している。一見かけはなれたもの同士の間に、思いがけない関係線が引かれたときの「発見」の喜びを大事にしている。 |
名前 | 吉川 佳英子 |
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肩書き | 京都造形芸術大学芸術学部准教授、明治大学兼任講師 |
プロフィール | パリ第3大学文学科博士課程修了。文学博士。専門は現代フランス文学で、主にプルーストを研究しています。他にフェミニズム文学、ジェンダー理論なども研究対象です。著訳書としては Les Cambremer dans A la recherche du temps perdu (Sogensya)(1998)、ラクシモヴ著『失われたパリを求めてーマルセル・プルーストが生きた街ー』(春風社)(共訳)(2010)等があります。 |
名前 | 山崎 俊明 |
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肩書き | 青山学院大学講師 |
プロフィール | 青山学院大学卒、早稲田大学修士課程卒後、青山学院大学博士課程中退。フランス、ソルボンヌ大学DEA取得後、同新博士課程中退。カーン大学学士。在仏中はイタリアへ逃避すること数知れず。現在、青山学院大学、昭和女子大学、中央大学、大妻女子大学、文教大学、鶴見大学で非常勤講師。プランタン銀座にて、「ワイン・アンド・カルチャー」講座担当。 |
名前 | 田島 正行 |
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肩書き | 明治大学法学部教授 |
プロフィール | 都立大学大学院博士課程単位取得退学。専門は近代ドイツ文学・思想。クラーゲスを中心とするゲオルゲクライスの反近代主義とドイツにおける反ユダヤ主義の問題を研究。著書に『ツァロートの道』(共著)や『語りのポリティクス』(共著)。訳書にクラーゲス『宇宙生成的エロース』(うぶすな書院)。 |