講座詳細情報
申し込み締切日:2011-10-01 / その他教養 / 学内講座コード:11220032
漆アカデミー 『漆の魅力を探る ?漆に好奇心、知るを楽しむー』アドバンスコース
- 開催日
- 10月 8日(土)、10月15日(土)、10月22日(土)、10月29日(土)、11月12日(土)、11月19日(土)
- 講座回数
- 6回
- 時間
- 15:00~16:30
- 講座区分
- 後期
- 入学金
- 3,000円
- 受講料
- 15,000円
- 定員
- 30
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座趣旨】
漆は古くから用いられてきた天然塗料であって、その塗膜は艶があり優雅で美しく、器物の装飾材料としても重宝されてきました。ウルシは日本や中国などの東アジアに生育していて、その樹液である漆液は、空気に触れることによりゆっくりと乾燥硬化してゆく性質を持っています。漆に関わる化学は、石油など化石資源に依存しない天然材料を利用したもの作りや、自然の循環サイクルを見習ったもの作り、いわゆるグリーン・ケミストリー(環境に優しい化学)として注目されています。また漆は木を育てて資源を得るという栽培型の材料であります。漆液は酵素により重合が進む高分子材料であることから環境保護やエネルギーの有効利用の観点から重要な天然塗料・接着剤であると再認識されてきました。漆を利用する文化は日本やアジアの文化でありその歴史は古いのです。そのような漆に関わる話題を全5回で解説し、漆で楽しんでいただきたいのです。
【特記事項】
文部科学省学術フロンティア事業『次世代機能材料「漆」の高度利用に関する学際的研究』の社会連携推進のため。
【講義概要】
第1回 10月 8日(土) 漆の魅力
漆の成分組成、資源、環境、省エネルギー、漆の特徴、漆の現状、漆利用の文化。
第2回 10月15日(土) アジア琉球の漆文化
琉球の漆文化、螺鈿、堆錦の漆工芸。
第3回 10月22日(土) 漆を視る ―科学分析から知る漆―
縄文の漆、輸出漆器、東南アジアの漆、漆に見える塗料をどう見分けるのでしょうか。
第4回 10月29日(土) 漆塗りの製品考ー過去から現在までー
歴史の中の漆製品、合成漆器の登場、伝統的工芸品と現代の漆器製品
第5回 11月12日(土) うるし絵の可能性
絵画的表現のための伝統的材料、技法と感性を実物作品をもとに解説します、簡単な実演も予定しています。
第6回 11月19日(土) 漆をつかう技術―漆と道具、加飾技法―
漆液の種類、漆塗りの道具(漆刷毛の制作工程見本)、漆塗り、加飾方法について。
漆は古くから用いられてきた天然塗料であって、その塗膜は艶があり優雅で美しく、器物の装飾材料としても重宝されてきました。ウルシは日本や中国などの東アジアに生育していて、その樹液である漆液は、空気に触れることによりゆっくりと乾燥硬化してゆく性質を持っています。漆に関わる化学は、石油など化石資源に依存しない天然材料を利用したもの作りや、自然の循環サイクルを見習ったもの作り、いわゆるグリーン・ケミストリー(環境に優しい化学)として注目されています。また漆は木を育てて資源を得るという栽培型の材料であります。漆液は酵素により重合が進む高分子材料であることから環境保護やエネルギーの有効利用の観点から重要な天然塗料・接着剤であると再認識されてきました。漆を利用する文化は日本やアジアの文化でありその歴史は古いのです。そのような漆に関わる話題を全5回で解説し、漆で楽しんでいただきたいのです。
【特記事項】
文部科学省学術フロンティア事業『次世代機能材料「漆」の高度利用に関する学際的研究』の社会連携推進のため。
【講義概要】
第1回 10月 8日(土) 漆の魅力
漆の成分組成、資源、環境、省エネルギー、漆の特徴、漆の現状、漆利用の文化。
第2回 10月15日(土) アジア琉球の漆文化
琉球の漆文化、螺鈿、堆錦の漆工芸。
第3回 10月22日(土) 漆を視る ―科学分析から知る漆―
縄文の漆、輸出漆器、東南アジアの漆、漆に見える塗料をどう見分けるのでしょうか。
第4回 10月29日(土) 漆塗りの製品考ー過去から現在までー
歴史の中の漆製品、合成漆器の登場、伝統的工芸品と現代の漆器製品
第5回 11月12日(土) うるし絵の可能性
絵画的表現のための伝統的材料、技法と感性を実物作品をもとに解説します、簡単な実演も予定しています。
第6回 11月19日(土) 漆をつかう技術―漆と道具、加飾技法―
漆液の種類、漆塗りの道具(漆刷毛の制作工程見本)、漆塗り、加飾方法について。
備考
【教材】
レジュメ教材
レジュメ教材
講師陣
名前 | 宮腰 哲雄 |
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肩書き | 明治大学理工学部応用化学科教授 |
プロフィール | バイオ資源化学研究所所長。学術フロンティア推進事業「次世代機能材料漆の高度利用に関する学際的研究」のプロジェクトリーダー。専門は有機合成化学であるが、最近天然物を利用した機能材料合成や機能発現機構の解明を研究している。特に漆の科学に興味を持ち、漆樹液の分析、漆の重合機構、合成漆の開発、漆の工業的利用に関する応用研究、古い漆の分析などを研究している。 |
名前 | 宮里 正子 |
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肩書き | 浦添市美術館館長・沖縄県立芸術大学・沖縄国際大学非常勤講師 |
プロフィール | 専門は沖縄工芸士及び東南アジア漆芸史。国宝「琉球国王尚家関係資料」はじめ、沖縄の漆芸、染織、金工などの調査研究に携わる。とりわけ漆芸に関しては、沖縄と風土や文化の共通項が多くみられ、現在も暮らしに漆文化が息づくミャンマーやタイ、ヴェトナムなどの東南アジア地域との比較研究を進めている。 |
名前 | 本多 貴之 |
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肩書き | 明治大学理工学部応用化学科専任講師 |
プロフィール | 博士(工学)。大学院に進学時に漆の熱分解分析を手がけたことをきっかけに、さまざまな天然物の熱分解分析とその応用に興味を持つ。特に、外見が「漆」であるものをいかにして「漆であるか否か?」や「漆に何を混ぜているのか」を見極める分析手法の研究を行っている。あわせて、同じ手法による漆様考古試料の研究も行っている。 |
名前 | 並木 恒延 |
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肩書き | 漆芸家、日展評議員、現代工芸美術家協会監事、日本文化財漆協会常任理事 |
プロフィール | 東京芸術大学デザイン科卒業後、デザイナーを経て母校大学院漆芸専攻に学ぶ。修了後作家活動に入る。現在に至るまで日展、日本現代工芸美術展、個展を中心に「うるし制作に於ける絵画性の追求」をテーマに漆パネルを制作・発表し続けている。 |
名前 | 神谷 嘉美 |
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肩書き | 東京都立産業技術研究センター研究員 |
プロフィール | 漆工芸の制作技術や文化財保存について美大で学んだ後、明治大学大学院理工学研究科で博士号を取得。様々な漆塗膜の紫外線劣化機構の解明と劣化塗膜の修復技術について研究した。経年劣化した漆工品の分析を続け、技術者と研究者をつなぐ境界領域での活動を目指している。 |
名前 | 外山 徹 |
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肩書き | 明治大学博物館学芸員 |
プロフィール | 商品部門(旧商品博物館)の担当学芸員として伝統的工芸品の製造技法、商品開発、流通・販売の現状や産地自治体の行政施策などの調査・研究に携わる。工芸品の文化を、過去の遺産としてではなく、生きた文化財―すなわち現代日本における文化的所産として捉え、文化資源の活用による地域社会や地場産業の活性化策について研究を進めている。 |