講座詳細情報
申し込み締切日:2021-05-19 / 文学 / 学内講座コード:21A1602500
大江健三郎の「最後の小説」を読み直す【ライブ配信(録画有)】 『治療塔』から『燃えあがる緑の木』まで
- 開催日
- 5月22日(土)、 6月 5日(土)、 6月19日(土)、 7月 3日(土)、 7月17日(土)
- 講座回数
- 5回
- 時間
- 10:30~12:00
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- -
- 受講料
- 9,000円
- 定員
- -
- その他
- 8200(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座内容】
日本の文学を牽引した作家・大江健三郎は、1990年代に入って、環境破壊に瀕した地球から脱出する近未来小説『治療塔』『治療塔惑星』で、宇宙のなかの生命、文明、未来社会を問い、1994年のノーベル文学賞受賞時期に、人間の魂の救済と癒しをテーマとした、自ら「最後の小説」と呼んだライフワーク『燃えあがる緑の木』全三部作を発表し注目されました。
21世紀の日本社会は、「3.11」以後、新型コロナウイルスのパンデミックのなかで、グローバル世界とともに、歴史的な困難と見通せない不安のさなかにあります。
本講座では、そんな現実社会のなかで、大江健三郎の代表作を読み直すことを通して、未来社会の希望と人間の救済について、ともに考えます。
【講座スケジュール】
第1回 5月22日(土) 『治療塔』
詳細:近未来の21世紀半ば、局地的な核戦争、原発事故などで汚染された地球から、選ばれた100万人が「新しい地球」へと移住し、そこですべての生命を癒す、不思議な「治療塔」と遭遇します。「地球」と「新しい地球」、「治療塔」のもつ意味について考えます。
第2回 6月 5日(土) 『治療塔惑星』
詳細:『治療塔』の続篇にあたる『治療塔惑星』は、荒廃した地球の再建、「治療塔」の解明など、選ばれた者たちが再び地球へと帰還したあとの物語です。「治療塔」は、いつしか歴史的象徴である「原爆ドーム」と重なっていきます。この近未来小説を通して、生命、文明、未来社会への希望の水脈を見つめます。
第3回 6月19日(土) 『燃えあがる緑の木』第一部「「救い主」が殴られるまで」
詳細:ノーベル文学賞の受賞と重なる『燃えあがる緑の木』三部作は、自ら「最後の小説」と呼び、四国の森と谷間を舞台とした「救い主」の物語です。第一部を通して、魂の救いについて考えます。
第4回 7月 3日(土) 『燃えあがる緑の木』第二部「揺れ動く〈ヴァシレーション〉」
詳細:「救い主」を中心とした、魂を癒す「燃えあがる緑の木」教会の活動への賛同者は増え、教会は福音書をつくりはじめます。作品には、孤高な芸術的魂や救済を描く文学作品が織り込まれています。そんな第二部を読み解きます。
第5回 7月17日(土) 『燃えあがる緑の木』第三部「大いなる日に」
詳細:教会が大きくなっていくにつれて、外部との緊張も高まり、内部でも対立が生まれ、教会の危機が描かれ、最後に「Rejoice!」(ともに喜べ)という言葉で、壮大な現代の神話のような物語は閉じられます。「魂のこと」「救済」について、イエスの生涯とも関連させながら、三部作の世界をまとめとして読み直します。
日本の文学を牽引した作家・大江健三郎は、1990年代に入って、環境破壊に瀕した地球から脱出する近未来小説『治療塔』『治療塔惑星』で、宇宙のなかの生命、文明、未来社会を問い、1994年のノーベル文学賞受賞時期に、人間の魂の救済と癒しをテーマとした、自ら「最後の小説」と呼んだライフワーク『燃えあがる緑の木』全三部作を発表し注目されました。
21世紀の日本社会は、「3.11」以後、新型コロナウイルスのパンデミックのなかで、グローバル世界とともに、歴史的な困難と見通せない不安のさなかにあります。
本講座では、そんな現実社会のなかで、大江健三郎の代表作を読み直すことを通して、未来社会の希望と人間の救済について、ともに考えます。
【講座スケジュール】
第1回 5月22日(土) 『治療塔』
詳細:近未来の21世紀半ば、局地的な核戦争、原発事故などで汚染された地球から、選ばれた100万人が「新しい地球」へと移住し、そこですべての生命を癒す、不思議な「治療塔」と遭遇します。「地球」と「新しい地球」、「治療塔」のもつ意味について考えます。
第2回 6月 5日(土) 『治療塔惑星』
詳細:『治療塔』の続篇にあたる『治療塔惑星』は、荒廃した地球の再建、「治療塔」の解明など、選ばれた者たちが再び地球へと帰還したあとの物語です。「治療塔」は、いつしか歴史的象徴である「原爆ドーム」と重なっていきます。この近未来小説を通して、生命、文明、未来社会への希望の水脈を見つめます。
第3回 6月19日(土) 『燃えあがる緑の木』第一部「「救い主」が殴られるまで」
詳細:ノーベル文学賞の受賞と重なる『燃えあがる緑の木』三部作は、自ら「最後の小説」と呼び、四国の森と谷間を舞台とした「救い主」の物語です。第一部を通して、魂の救いについて考えます。
第4回 7月 3日(土) 『燃えあがる緑の木』第二部「揺れ動く〈ヴァシレーション〉」
詳細:「救い主」を中心とした、魂を癒す「燃えあがる緑の木」教会の活動への賛同者は増え、教会は福音書をつくりはじめます。作品には、孤高な芸術的魂や救済を描く文学作品が織り込まれています。そんな第二部を読み解きます。
第5回 7月17日(土) 『燃えあがる緑の木』第三部「大いなる日に」
詳細:教会が大きくなっていくにつれて、外部との緊張も高まり、内部でも対立が生まれ、教会の危機が描かれ、最後に「Rejoice!」(ともに喜べ)という言葉で、壮大な現代の神話のような物語は閉じられます。「魂のこと」「救済」について、イエスの生涯とも関連させながら、三部作の世界をまとめとして読み直します。
備考
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
【備考】
「ライブ配信」では、ビデオ会議ツール「Zoom」を使用しリアルタイムで授業を配信します。
※講座は録画し、翌営業日12時頃に動画配信します。
※配信された動画は最終講座から1週間後に視聴できなくなります。
ご受講にあたり下記のシステム環境が必要です。各自、環境の準備と確認をお願いします。
1.パソコン・スマートフォン・タブレットなどの端末
2.インターネット環境
3.マイク(内蔵または外付け) ※ライブ講座の場合
4.ウェブカメラ(内蔵または外付け)※ライブ講座の場合
※マイク付きヘッドフォンセットの場合、音声をクリアに聞く・話すことができます。
◆オンライン講座受講方法および注意点◆
(1)KUポートスクエアのホームページ内にある「マイページへログインする」をクリック
(2)受講生番号とパスワードを入力
※マイページに入るには受講生番号とパスワードが必要です。講座を受講される前にマイページに入れるかご確認をお願いします。受講生番号やパスワードをお忘れの場合はKUポートスクエアまでご連絡ください。
(3)「講座申込状況」をクリック後、配信欄の「受講する」をクリックすると、「Zoom(ライブ配信)」が始まります。
※配信講座の録音・録画・写真撮影は固く禁止しています。
(4)資料のダウンロード欄の「ダウンロード」をクリックすると講座に使用する資料(レジュメ)をダウンロードする事ができます。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
【備考】
「ライブ配信」では、ビデオ会議ツール「Zoom」を使用しリアルタイムで授業を配信します。
※講座は録画し、翌営業日12時頃に動画配信します。
※配信された動画は最終講座から1週間後に視聴できなくなります。
ご受講にあたり下記のシステム環境が必要です。各自、環境の準備と確認をお願いします。
1.パソコン・スマートフォン・タブレットなどの端末
2.インターネット環境
3.マイク(内蔵または外付け) ※ライブ講座の場合
4.ウェブカメラ(内蔵または外付け)※ライブ講座の場合
※マイク付きヘッドフォンセットの場合、音声をクリアに聞く・話すことができます。
◆オンライン講座受講方法および注意点◆
(1)KUポートスクエアのホームページ内にある「マイページへログインする」をクリック
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(3)「講座申込状況」をクリック後、配信欄の「受講する」をクリックすると、「Zoom(ライブ配信)」が始まります。
※配信講座の録音・録画・写真撮影は固く禁止しています。
(4)資料のダウンロード欄の「ダウンロード」をクリックすると講座に使用する資料(レジュメ)をダウンロードする事ができます。
講師陣
名前 | 小林 孝吉 |
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肩書き | 文芸評論家 |
プロフィール | 1953年長野県生まれ。明治学院大学文学部卒業。博士(学術)九州大学。著書に、『椎名麟三論 回心の瞬間』(菁柿堂)、『滝沢克己 存在の宇宙』(創言社)、『記憶と文学―「グラウンド・ゼロ」から未来へ』(御茶の水書房)、『埴谷雄高『死霊』論―夢と虹』(御茶の水書房)、『椎名麟三の文学と希望―キリスト教文学の誕生』(菁柿堂)、『内村鑑三―私は一基督者である』(御茶の水書房)、『原発と原爆の文学―ポスト・フクシマの希望』(菁柿堂)、『内村鑑三の聖書講解―神の言のコスモスと再臨信仰』(教文館)などがある。 |