講座詳細情報
申し込み締切日:2020-04-07 / 文学 / 学内講座コード:20A1604500
住吉大社と住吉詣 『源氏物語』を楽しむための王朝時代入門
- 開催日
- 4月21日(火)、 5月19日(火)、 6月16日(火)
- 講座回数
- 3回
- 時間
- 15:00~16:30
- 講座区分
- 数回もの
- 入学金
- -
- 受講料
- 5,000円
- 定員
- 30
- その他
- 4500(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座内容】
『源氏物語』に登場する神社として重要なものの一つに、住吉大社(すみよしたいしゃ)があります。
都(みやこ)を追われて海辺の須磨(すま)の地に暮らすことになった光源氏は、しばしば、人間ではない何かに招かれる夢を見ますが、光源氏を求めていた何かというのは、どうやら、海の神である住吉の神のようでした。また、光源氏は、須磨の地で激しい嵐(あらし)に見舞(みま)われて生命の危機に瀕(ひん)したとき、海辺を治める住吉の神に懸命(けんめい)に祈り、その結果として、どうにか生(い)き延(の)びます。
そして、そんな光源氏が明石(あかし)の地(ち)に招かれて明石の君(きみ)と結ばれることになったのは、明石の君の父親である明石の入道(にゅうどう)が、都の貴人(きじん)を娘の婿(むこ)に迎えられるよう、ずっと以前から、住吉の神に熱心に祈り続けてきたためでした。とすると、そもそも、光源氏が須磨に下ることになったのも、ある程度は、明石の入道の願いを聞き入れた住吉の神の仕業(しわざ)であったのかもしれません。また、光源氏と明石の君との間に生まれた明石の姫君(後の明石の中宮(ちゅうぐう))は、住吉の神の申(もう)し子(ご)なのかもしれません。
さらに、住吉の神はといえば、現実の王朝貴族たちからも、篤(あつ)い尊崇(そんすう)を集めた存在でした。当時の朝廷は、日本が大きな災害に見舞われたとき、神々に救いを求めましたが、そうした神々の中には、多くの場合、住吉の神が入っていたのです。また、個人個人の信仰に眼を向けるならば、藤原道長(みちなが)なども、その姉の東三条院(ひがしさんじょういん)藤原詮子(あきこ)とともに、大勢の供(とも)を率(ひき)いて、住吉大社に詣(もう)でています。
そこで、この講座では、『源氏物語』という物語をより深く楽しむために、住吉大社という神社および王朝貴族たちの住吉詣(すみよしもうで)について、さまざまな史料を手がかりとして詳しく説明していきます。これによって、光源氏の栄華を決定的なものとした、明石の姫君(明石の中宮)の物語をめぐって、新たな見方ができるようになるかもしれません。
【講座スケジュール】
第1回 4月21日(火) 住吉大社に祀(まつ)られる神々(かみがみ)
第2回 5月19日(火) 住吉の神に祈(いの)る人々
第3回 6月16日(火) 王朝貴族の住吉詣
『源氏物語』に登場する神社として重要なものの一つに、住吉大社(すみよしたいしゃ)があります。
都(みやこ)を追われて海辺の須磨(すま)の地に暮らすことになった光源氏は、しばしば、人間ではない何かに招かれる夢を見ますが、光源氏を求めていた何かというのは、どうやら、海の神である住吉の神のようでした。また、光源氏は、須磨の地で激しい嵐(あらし)に見舞(みま)われて生命の危機に瀕(ひん)したとき、海辺を治める住吉の神に懸命(けんめい)に祈り、その結果として、どうにか生(い)き延(の)びます。
そして、そんな光源氏が明石(あかし)の地(ち)に招かれて明石の君(きみ)と結ばれることになったのは、明石の君の父親である明石の入道(にゅうどう)が、都の貴人(きじん)を娘の婿(むこ)に迎えられるよう、ずっと以前から、住吉の神に熱心に祈り続けてきたためでした。とすると、そもそも、光源氏が須磨に下ることになったのも、ある程度は、明石の入道の願いを聞き入れた住吉の神の仕業(しわざ)であったのかもしれません。また、光源氏と明石の君との間に生まれた明石の姫君(後の明石の中宮(ちゅうぐう))は、住吉の神の申(もう)し子(ご)なのかもしれません。
さらに、住吉の神はといえば、現実の王朝貴族たちからも、篤(あつ)い尊崇(そんすう)を集めた存在でした。当時の朝廷は、日本が大きな災害に見舞われたとき、神々に救いを求めましたが、そうした神々の中には、多くの場合、住吉の神が入っていたのです。また、個人個人の信仰に眼を向けるならば、藤原道長(みちなが)なども、その姉の東三条院(ひがしさんじょういん)藤原詮子(あきこ)とともに、大勢の供(とも)を率(ひき)いて、住吉大社に詣(もう)でています。
そこで、この講座では、『源氏物語』という物語をより深く楽しむために、住吉大社という神社および王朝貴族たちの住吉詣(すみよしもうで)について、さまざまな史料を手がかりとして詳しく説明していきます。これによって、光源氏の栄華を決定的なものとした、明石の姫君(明石の中宮)の物語をめぐって、新たな見方ができるようになるかもしれません。
【講座スケジュール】
第1回 4月21日(火) 住吉大社に祀(まつ)られる神々(かみがみ)
第2回 5月19日(火) 住吉の神に祈(いの)る人々
第3回 6月16日(火) 王朝貴族の住吉詣
備考
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
講師陣
名前 | 繁田 信一 |
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肩書き | 神奈川大学日本常民文化研究所特別研究員、神奈川大学外国語学部講師 |
プロフィール | 1968年東京都生まれ。1991年東北大学卒業。1993年東北大学大学院修了。修士(文学)。2003年神奈川大学大学院修了。博士(歴史民俗資料学)。著書に『天皇たちの孤独』『殴り合う貴族たち』『御堂関白記 藤原道長の日記』『御曹司たちの王朝時代』『庶民たちの平安京』(以上、角川学芸出版)、『王朝貴族の悪だくみ』(柏書房)、『かぐや姫の結婚』(PHP 研究所)、『紫式部の父親たち』(笠間書院)、『王朝貴族のおまじない』(ビイング・ネット・プレス)、『陰陽師』(中央公論新社)、『陰陽師と貴族社会』『平安貴族と陰陽師』『呪いの都 平安京』『安倍晴明』(以上、吉川弘文館)など。 |