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講座詳細情報

申し込み締切日:2018-01-15 / 文学:日本史 / 学内講座コード:17B1612901

受領たちの処世 『源氏物語』を楽しむための王朝貴族入門

主催:神奈川大学神奈川大学 KUポートスクエア (みなとみらいキャンパス)(神奈川県)]
問合せ先:生涯学習エクステンション講座 TEL:045-682-5553
開催日
1月16日(火)、 2月20日(火)、 3月20日(火)
講座回数
3回
時間
14:00~15:30
講座区分
数回もの 
入学金
 - 
受講料
5,000円
定員
30
その他
4500(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
補足
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※この講座の申し込みは既に締め切りました。

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講座詳細

【講座内容】
『源氏物語』には、幾人(いくにん)かの受領(受領国司(ずりょうこくし))たちが登場します。
最も光源氏に近いところでは、若い頃には光源氏の恋の手伝いに忙しかった惟光(これみつ)は、やがて摂津守(せっつのかみ)として受領になりますし、惟光と同じく若い頃から光源氏の側近(そっきん)であった良清(よしきよ)も、やがては近江守(おうみのかみ)として受領になります。また、明石(あかし)の君(きみ)といえば、明石中宮(ちゅうぐう)の実母であって、光源氏の重要な妻の一人ですが、その明石の君の父親の明石入道(にゅうどう)は、前播磨守(さきのはりまのかみ)であって、受領であった人物です。
この他、光源氏と一夜(ひとよ)限りの関係を持った空蝉(うつせみ)の夫の伊予介(いよのすけ)も、その息子の紀伊守(きいのかみ)も、『源氏物語』の代表的な受領たちです。さらに、須磨(すま)に都落(みやこお)ちした光源氏を見舞(みま)った筑前守(ちくぜんのかみ)や、その父親の大宰大弐(だざいだいに)なども、受領として『源氏物語』を代表する存在でしょう。
そして、こうした受領(受領国司)たちは、物語の中で、彼らならではの独特の役割を与えられています。彼ら受領たちは、頭中将(とうのちゅうじょう)などとは異なり、けっして光源氏の友人にはなれません。受領たちは、いつも光源氏から見下されていて、彼ら自身も、光源氏の前では卑屈(ひくつ)な態度を取ります。しかしながら、それでいて、彼ら受領たちは、何かと光源氏から頼られたり必要とされたりするのです。
この講座では、『源氏物語』という物語をより深く楽しむために、王朝時代の受領(受領国司)たちについて、その立場や役割などを、できるだけ具体的に見ていきたいと思います。

【講座スケジュール】
第1回 1月16日(火) 受領たちの社会的な位置付け
詳細:上級貴族の方違(かたたがえ)の宿となる受領の自宅/上級貴族たちの遊興を盛り上げる受領たち/上級貴族家の穢(けがれ)を引き受ける受領たち/乳母(めのと)たち・女房たちの父親たち
第2回 2月20日(火) 受領への道 ― どうすれば受領国司になれるか ―
詳細:受領になることの難しさ/良い受領・悪い受領・普通の受領/最も堅実(けんじつ)な方法―「巡(じゅん)」と呼ばれる制度 ― /かなり問題のある方法 ― 「成功(じょうごう)」と呼ばれる制度 ― /完全なる横入り ― 「家司受領(けいしずりょう)」と呼ばれる受領たち ―
第3回 3月20日(火) 受領たちの政治的な位置付け
詳細:国家財政を支える受領たち/賢(かしこ)い受領・愚(おろ)かな受領・普通の受領/受領たちから朝廷への申請(しんせい)/訴(うった)えられる受領たち/成り上がる受領たち

講師陣

名前 繁田 信一
肩書き 神奈川大学日本常民文化研究所特別研究員、神奈川大学外国語学部講師
プロフィール 1968 年東京都生まれ。1991 年東北大学卒業。1993 年東北大学大学院修了。修士(文学)。2003 年神奈川大学大学院修了。博士(歴史民俗資料学)。著書に『天皇たちの孤独』『殴り合う貴族たち』『御堂関白記藤原道長の日記』『御曹司たちの王朝時代』『庶民たちの平安京』(以上、角川学芸出版)、『王朝貴族の悪だくみ』(柏書房)、『かぐや姫の結婚』(PHP 研究所)、『紫式部の父親たち』(笠間書院)、『王朝貴族のおまじない』(ビイング・ネット・プレス)、『陰陽師』(中央公論新社)、『陰陽師と貴族社会』『平安貴族と陰陽師』『呪いの都 平安京』『安倍晴明』(以上、吉川弘文館)など。
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