講座詳細情報
申し込み締切日:2017-12-20 / 文学 / 学内講座コード:17B1612801
『蜻蛉日記』の王朝時代 あちらこちらの恋愛模様
- 開催日
- 12月21日(木)、 1月11日(木)、 1月18日(木)、 1月25日(木)
- 講座回数
- 4回
- 時間
- 15:00~16:30
- 講座区分
- 後期
- 入学金
- -
- 受講料
- 6,500円
- 定員
- 50
- その他
- 5800(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座内容】
『蜻蛉(かげろう)日記』の作者といえば、その本名がわからず、一般に「右大将道綱母(うだいしょうみちつなのはは)」「藤原道綱母(ふじわらのみちつなのはは)」などと呼ばれている貴族女性です。
彼女は、一条(いちじょう)天皇の時代に摂政太政大臣(せっしょうだじょうだいじん)として絶大な権力を握(にぎ)ることになる藤原兼家(かねいえ)と結婚して、一人の男の子を産(う)みました。それが、長(ちょう)じて「右大将道綱」となる、藤原道綱です。
また、道綱母は、兼家の気を惹(ひ)くため、養女を迎えます。道綱母としては、この養女を政略結婚に使える姫君として育て上げることで、自身が政治家の妻として有能であるところを兼家に見せたかったのでしょう。ところが、この養女の縁談は、結局、道綱母にとって、ひどい災難となるのでした。
しかも、同じ頃、愛息の道綱は、恋をしても相手の女性に振り向いてもらえず、それでいて、道綱母自身は、思いがけない男性から求婚されて、ひどく慌てることになります。
この講座では、そんな、波乱の恋愛模様をも記した『蜻蛉日記』を手がかりに、一人の主婦の眼に映った王朝時代というものを見ていきたいと思います。
【講座スケジュール】
第1回12月21日(木) 堂々(どうどう)たる夫・大納言(だいなごん)兼家(かねいえ) 天延(てんえん)元年(九七三)
詳細:道綱の恋文/わが身の衰(おとろ)えの自覚/射的(しゃてき)で活躍する道綱/夫のための和歌の代作(だいさく)/失意の中の転居
第2回 1月11日(木) 厄介(やっかい)な縁談(えんだん) 天延二年(九七四)春
詳細:「儺火(なび)」/道綱の新しい官職/養女を連れての山籠(やまごも)り/厄介な求婚者/養父の判断
第3回 1月18日(木) しつこい求婚者 天延二年夏
詳細:道綱の災難(さいなん)/稲荷詣(いなりもうで)/養女に求婚する男性からの恨(うら)み言(ごと)/破かれた手紙
第4回 1月25日(木) さまざまの懸想(けそう) 天延二年秋・冬
詳細:「人(ひと)の妻(め)を盗(ぬす)み奪(と)りて」/道綱の発病/疫病(えきびょう)流行(りゅうこう)/不意に求婚される道綱母/道綱の新しい恋の顛末(てんまつ)
『蜻蛉(かげろう)日記』の作者といえば、その本名がわからず、一般に「右大将道綱母(うだいしょうみちつなのはは)」「藤原道綱母(ふじわらのみちつなのはは)」などと呼ばれている貴族女性です。
彼女は、一条(いちじょう)天皇の時代に摂政太政大臣(せっしょうだじょうだいじん)として絶大な権力を握(にぎ)ることになる藤原兼家(かねいえ)と結婚して、一人の男の子を産(う)みました。それが、長(ちょう)じて「右大将道綱」となる、藤原道綱です。
また、道綱母は、兼家の気を惹(ひ)くため、養女を迎えます。道綱母としては、この養女を政略結婚に使える姫君として育て上げることで、自身が政治家の妻として有能であるところを兼家に見せたかったのでしょう。ところが、この養女の縁談は、結局、道綱母にとって、ひどい災難となるのでした。
しかも、同じ頃、愛息の道綱は、恋をしても相手の女性に振り向いてもらえず、それでいて、道綱母自身は、思いがけない男性から求婚されて、ひどく慌てることになります。
この講座では、そんな、波乱の恋愛模様をも記した『蜻蛉日記』を手がかりに、一人の主婦の眼に映った王朝時代というものを見ていきたいと思います。
【講座スケジュール】
第1回12月21日(木) 堂々(どうどう)たる夫・大納言(だいなごん)兼家(かねいえ) 天延(てんえん)元年(九七三)
詳細:道綱の恋文/わが身の衰(おとろ)えの自覚/射的(しゃてき)で活躍する道綱/夫のための和歌の代作(だいさく)/失意の中の転居
第2回 1月11日(木) 厄介(やっかい)な縁談(えんだん) 天延二年(九七四)春
詳細:「儺火(なび)」/道綱の新しい官職/養女を連れての山籠(やまごも)り/厄介な求婚者/養父の判断
第3回 1月18日(木) しつこい求婚者 天延二年夏
詳細:道綱の災難(さいなん)/稲荷詣(いなりもうで)/養女に求婚する男性からの恨(うら)み言(ごと)/破かれた手紙
第4回 1月25日(木) さまざまの懸想(けそう) 天延二年秋・冬
詳細:「人(ひと)の妻(め)を盗(ぬす)み奪(と)りて」/道綱の発病/疫病(えきびょう)流行(りゅうこう)/不意に求婚される道綱母/道綱の新しい恋の顛末(てんまつ)
講師陣
名前 | 繁田 信一 |
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肩書き | 神奈川大学日本常民文化研究所特別研究員、神奈川大学外国語学部講師 |
プロフィール | 1968 年東京都生まれ。1991 年東北大学卒業。1993 年東北大学大学院修了。修士(文学)。2003 年神奈川大学大学院修了。博士(歴史民俗資料学)。著書に『天皇たちの孤独』『殴り合う貴族たち』『御堂関白記藤原道長の日記』『御曹司たちの王朝時代』『庶民たちの平安京』(以上、角川学芸出版)、『王朝貴族の悪だくみ』(柏書房)、『かぐや姫の結婚』(PHP 研究所)、『紫式部の父親たち』(笠間書院)、『王朝貴族のおまじない』(ビイング・ネット・プレス)、『陰陽師』(中央公論新社)、『陰陽師と貴族社会』『平安貴族と陰陽師』『呪いの都 平安京』『安倍晴明』(以上、吉川弘文館)など。 |