大学公開講座のセカンドアカデミー

【講座内容】
『平家物語』には、平安末期の戦乱が続く社会を生きた人々のさまざまな姿が描かれています。いま、私たちはこの物語とどのように向きあえるのでしょうか。この講座は、『平家物語』をこれから読んでみようと考えている方や、少しは読んだことがあるという方を対象とした入門講座です。物語に関する基礎知識を紹介しながら、いくつかの場面を原文で読み進め、物語世界に少しずつ接していきます。この講座で『平家物語』の扉をひらいてみませんか。今期は『平家物語』とその周辺に視野を広げながら、物語を彩る四人の人たちの姿に光を当て、物語への理解を深めていきましょう。

【講座スケジュール】
第1回 5月25日(木) 佐々木高綱の宇治川先陣――名馬をめぐる物語
詳細：宇治川の戦いでの先陣争いをくり広げた佐々木高綱の姿を読み解きます。
第2回 6月15日(木) 戦場の佐々木盛綱――藤戸の悲話
詳細：佐々木盛綱の功名譚を通して、戦場の現実を描き出す文芸の力と向き合います。
第3回 6月29日(木) 悪七兵衛景清の行く末――平家物語の内と外
詳細：平家の侍大将景清の物語を『平家物語』の内外に追い、その本質を追究してみましょう。
第4回 7月13日(木) 髑髏の尼の運命――遺骨にまつわる話
詳細：『源平盛衰記』に収められた、わが子を失った一人の女性の姿に光を当てます。

名前	鈴木 彰
肩書き	立教大学文学部教授
プロフィール	2000 年早稲田大学大学院博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。神奈川大学外国語学部准教授、明治大学政治経済学部准教授などを経て、2013 年度より現職。専門は日本中世文学、軍記物語。主要著書に『平家物語の展開と中世社会』(汲古書院)、『いくさと物語の中世』(共編著、汲古書院)、『平家物語を知る事典』(共著、東京堂出版)、『図説 平家物語』『図説 平清盛』(共著、河出書房新社)などがある。