講座詳細情報
申し込み締切日:2017-07-05 / 文学 / 学内講座コード:17A1614101
『蜻蛉日記』の王朝時代 一人息子の道綱を溺愛する日々
- 開催日
- 7月 6日(木)、 7月13日(木)、 7月20日(木)、 7月27日(木)
- 講座回数
- 4回
- 時間
- 15:00~16:30
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- -
- 受講料
- 6,500円
- 定員
- 30
- その他
- 5800(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
関連講座
講座詳細
【講座内容】
『蜻蛉日記(かげろうにっき)』の作者といえば、その本名がわからず、一般に「右大将道綱母(うだいしょうみちつなのはは)」「藤原道綱母(ふじわらのみちつなのはは)」などと呼ばれている貴族女性です。
彼女は、一条(いちじょう)天皇の時代に摂政太政大臣(せっしょうだじょうだいじん)として絶大な権力を握(にぎ)ることになる藤原兼家(かねいえ)と結婚して、一人の男の子を産(う)みました。それが長(ちょう)じて「右大将道綱」となる藤原道綱です。
この道綱は、母親に溺愛(できあい)されて育ちます。実は、彼の母親は、兼家の妻といっても、兼家の複数の妻たちの一人に過ぎなかったため、結婚生活に満足できておらず、その不満を吐(は)き出(だ)すかのように、一人息子に多大な愛情を注ぎ込んだのです。
この講座では、そんな結婚に失敗して一人息子だけを生(い)き甲斐(がい)とするようになった貴族女性の日記を手がかりに、一人の母親の眼に映った王朝時代というものを見ていきたいと思います。
【講座スケジュール】
第1回 7月 6日(木) 夫(おっと)・兼家(かねいえ)への遺書(いしょ) 安和(あんな)二年(九六九)
詳細:「夫を独占したい」という切(せつ)なる念(おも)い/女性の目に映った「安和の変(へん)」/死を覚悟(かくご)した日々/左大臣家(さだいじんけ)からの祝(いわ)い事(ごと)の和歌(わか)の依頼(いらい)
第2回 7月13日(木) 愛息(あいそく)・道綱の晴(は)れ舞台(ぶたい) 天禄(てんろく)元年(九七〇)
詳細:道綱の賭弓(のりゆみ)(射的(しゃてき)大会)への出場/息子の舞(ま)いの練習に気を揉(も)む日々/賞賛(しょうさん)を浴(あ)びる愛息
第3回 7月20日(木) 母親を思いやる道綱 天禄二年(九七一)
詳細:薄情な夫・兼家/母親のために大事な鷹(たか)を放(はな)す道綱/山籠(やまごも)りの日々/継子(ままこ)・道隆(みちたか)の来訪(らいほう)/夫・兼家の配慮(はいりょ)
第4回 7月27日(木) 一人前の振(ふ)る舞(ま)いを見せる道綱 天禄三年(九七二)
詳細:道綱の正月元旦の出仕(しゅっし)/大納言(だいなごん)に昇任(しょうにん)する夫・兼家/女性に想(おも)いを寄(よ)せる道綱
『蜻蛉日記(かげろうにっき)』の作者といえば、その本名がわからず、一般に「右大将道綱母(うだいしょうみちつなのはは)」「藤原道綱母(ふじわらのみちつなのはは)」などと呼ばれている貴族女性です。
彼女は、一条(いちじょう)天皇の時代に摂政太政大臣(せっしょうだじょうだいじん)として絶大な権力を握(にぎ)ることになる藤原兼家(かねいえ)と結婚して、一人の男の子を産(う)みました。それが長(ちょう)じて「右大将道綱」となる藤原道綱です。
この道綱は、母親に溺愛(できあい)されて育ちます。実は、彼の母親は、兼家の妻といっても、兼家の複数の妻たちの一人に過ぎなかったため、結婚生活に満足できておらず、その不満を吐(は)き出(だ)すかのように、一人息子に多大な愛情を注ぎ込んだのです。
この講座では、そんな結婚に失敗して一人息子だけを生(い)き甲斐(がい)とするようになった貴族女性の日記を手がかりに、一人の母親の眼に映った王朝時代というものを見ていきたいと思います。
【講座スケジュール】
第1回 7月 6日(木) 夫(おっと)・兼家(かねいえ)への遺書(いしょ) 安和(あんな)二年(九六九)
詳細:「夫を独占したい」という切(せつ)なる念(おも)い/女性の目に映った「安和の変(へん)」/死を覚悟(かくご)した日々/左大臣家(さだいじんけ)からの祝(いわ)い事(ごと)の和歌(わか)の依頼(いらい)
第2回 7月13日(木) 愛息(あいそく)・道綱の晴(は)れ舞台(ぶたい) 天禄(てんろく)元年(九七〇)
詳細:道綱の賭弓(のりゆみ)(射的(しゃてき)大会)への出場/息子の舞(ま)いの練習に気を揉(も)む日々/賞賛(しょうさん)を浴(あ)びる愛息
第3回 7月20日(木) 母親を思いやる道綱 天禄二年(九七一)
詳細:薄情な夫・兼家/母親のために大事な鷹(たか)を放(はな)す道綱/山籠(やまごも)りの日々/継子(ままこ)・道隆(みちたか)の来訪(らいほう)/夫・兼家の配慮(はいりょ)
第4回 7月27日(木) 一人前の振(ふ)る舞(ま)いを見せる道綱 天禄三年(九七二)
詳細:道綱の正月元旦の出仕(しゅっし)/大納言(だいなごん)に昇任(しょうにん)する夫・兼家/女性に想(おも)いを寄(よ)せる道綱
講師陣
名前 | 繁田 信一 |
---|---|
肩書き | 神奈川大学日本常民文化研究所特別研究員、神奈川大学外国語学部講師 |
プロフィール | 1968 年東京都生まれ。1991 年東北大学卒業。1993 年東北大学大学院修了。修士(文学)。2003 年神奈川大学大学院修了。博士(歴史民俗資料学)。著書に『天皇たちの孤独』『殴り合う貴族たち』『御堂関白記 藤原道長の日記』『御曹司たちの王朝時代』『庶民たちの平安京』(以上、角川学芸出版)、『王朝貴族の悪だくみ』(柏書房)、『かぐや姫の結婚』(PHP 研究所)、『紫式部の父親たち』(笠間書院)、『王朝貴族のおまじない』(ビイング・ネット・プレス)、『陰陽師』(中央公論新社)、『陰陽師と貴族社会』『平安貴族と陰陽師』『呪いの都 平安京』『安倍晴明』(以上、吉川弘文館)など。 |