大学公開講座のセカンドアカデミー

【講座内容】
楽しく、分りやすく、『源氏物語』を原文（現代語訳付き）で読み進んでいく講座です。『源氏物語』の理解に必要な事柄……作者・紫式部の人生、時代背景、人物造型、写本など、講師が様々な角度から丁寧に解説いたします。初めて『源氏物語』を読む方でも、また今回から参加する方でも大丈夫なように、配慮いたします。
『源氏物語』は、四代の帝、70 余年にわたる雄大な構想の下に描かれています。登場人物や事件には、モデルがあったのでしょうか。同じ名称で呼ばれる人が何人も出てきますが、どうやって区別するのでしょう。その他、様々な疑問に応えるため、歴史的な事柄や当時の生活習慣なども、詳しく解説いたします。藤原道長などの歴史上の人物との関係、モデル問題、住居、服飾、仕事、官職、政治……。
『源氏物語』をめぐる問題には、興味の尽きないものがあります。光源氏と女君達の織りなす、王朝の雅と人生を、ご一緒に探求していきましょう。

【講座スケジュール】
第1回11月25日(水) 「澪標」（１）
詳細：光源氏は、亡き桐壷院のための法華八講を盛大に行ないます。一方、朱雀帝は譲位の意向を固めます。
第2回12月 9日(水) 「澪標」（２）
詳細：2 月、東宮（11 歳）は元服。冷泉帝として即位します。
光源氏は内大臣となり、辞任していた左大臣が摂政太政大臣となります。
第3回 1月13日(水) 「澪標」（３）
詳細：明石では、明石君に女子が生まれます。光源氏は、かつての星占いの予言「御子様は3 人。天皇、皇后、太政大臣となるでしょう」を思い出します。
第4回 1月27日(水) 「澪標」（４）
詳細：光源氏は明石に、自分で選んだ乳母を遣わします。権中納言（昔の頭中将）の娘（12 歳）が、冷泉帝に入内します。
第5回 2月10日(水) 「澪標」（５）
詳細：光源氏は、住吉神社に願がかなった御礼の参詣をします。
上達部、殿上人が、我も我もとお供に参ります。
第6回 2月24日(水) 「澪標」（６）
詳細：ちょうど同じ日、明石君も、住吉神社に参詣しました。明石君は光源氏一行の威勢に圧倒されて、我身の程を思います。
第7回 3月 9日(水) 「澪標」（７）
詳細：天皇の交替に伴って、六条御息所と娘の斎宮が京にもどって来ました。六条御息所は病気となり、死の前に娘の斎宮を光源氏に託します。
第8回 3月23日(水) 「澪標」（８）
詳細：斎宮（20 歳）を養女にした光源氏は、彼女を冷泉帝（11 歳）に入内させようと考えます。その件を相談された藤壺は、光源氏の考えに賛成します。

名前	宇留田 初実
肩書き	聖徳大学児童学部講師
プロフィール	青山学院大学大学院博士課程単位取得満期退学。2003 年より現職。専門は日本文学(平安時代)、幼児言語学、国語教育。詩人(2003 年コスモス文学新人賞受賞)。朗読家。著書に『情報と表現――日本語の表現と技法』(共著、双文社出版)。