大学公開講座のセカンドアカデミー

【講座内容】
『平家物語』には、平安末期の戦乱が続く社会を生きた人々のさまざまな姿が描かれています。いま、私たちはこの物語とどのように向きあえるのでしょうか。この講座は、『平家物語』をこれから読んでみようと考えている方や、少しは読んだことがあるという方を対象とした文字どおりの入門講座です。物語に関する基礎知識を紹介しながら、いくつかの場面を原文で読み進め、物語世界に少しずつ接していきます。この入門講座で『平家物語』の扉をひらいてみませんか。今期は、四人の出家者たちの姿に光を当てながら、物語への理解を深めていきましょう。

【講座スケジュール】
第1回11月26日(木) 西光法師の笑い――すぐれたる大剛の者
詳細：鹿谷事件が発覚して捕らえられた西光法師と平清盛のことばによる対決を読み解きます。
第2回12月10日(木) 俊寛の罪業――最期のありさま
詳細：流罪先の鬼界島で最期の時を迎えた俊寛。その死の意味を読み解いていきます。
第3回 1月 7日(木) 文覚の発心――袈裟御前の生と死
詳細：頼朝に挙兵をすすめた文覚が背負っていた、袈裟御前との悲恋と苦悩の物語をひもときます。
第4回 1月14日(木) 滝口入道の道心――横笛との悲恋
詳細：横笛との悲恋を胸に、かたくなな姿勢を貫いた滝口入道のこころを問い直します。

名前	鈴木 彰
肩書き	立教大学文学部教授
プロフィール	2000 年早稲田大学大学院博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。神奈川大学外国語学部准教授、明治大学政治経済学部准教授などを経て、2013 年度より現職。専門は日本中世文学、軍記物語。主要著書に『平家物語の展開と中世社会』(汲古書院)、『平家物語を知る事典』(共著、東京堂出版)、『図説 平家物語』『図説 平清盛』(共著、河出書房新社)などがある。