大学公開講座のセカンドアカデミー

【講座内容】
『平家物語』には、平安末期の戦乱が続く社会を生きた人々のさまざまな姿が描かれています。いま、私たちはこの物語とどのように向きあえるのでしょうか。この講座は、『平家物語』をこれから読んでみようと考えている方や、少しは読んだことがあるという方を対象とした文字どおりの入門講座です。物語に関する基礎知識を紹介しながら、いくつかの場面を原文で読み進め、物語世界に少しずつ接していきます。この入門講座で『平家物語』の扉をひらいてみませんか。今期は、四人の武者に光を当てながら、物語への理解を深めていきましょう。

【講座スケジュール】
第1回 6月12日(金) 那須与一の決意――若武者の妙技
詳細：屋島の戦いで弓矢の妙技を披露した那須与一。その表現の特質をていねいに読み解きます。
第2回 6月26日(金) 長谷部信連の奮戦――月下の誉れ
詳細：以仁王(もちひとおう)の側近長谷部信連が奮戦するさまを読み進めます。
第3回 7月10日(金) 足利忠綱の武勇――宇治川の先陣争い
詳細：宇治川をはさんだ戦いで、川を渡って奮戦する足利忠綱の姿を追いかけてみましょう。
第4回 7月24日(金) 越中前司盛俊の最期――戦場の現実
詳細：一の谷の戦いで討死した越中前司盛俊の首をめぐる話から、戦場の現実について考えます。

名前	鈴木 彰
肩書き	立教大学文学部教授
プロフィール	2000年早稲田大学大学院博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。神奈川大学外国語学部准教授、明治大学政治経済学部准教授などを経て、2013年度より現職。専門は日本中世文学、軍記物語。主要著書に『平家物語の展開と中世社会』(汲古書院)、『平家物語を知る事典』(共著、東京堂出版)、『図説 平家物語』『図説 平清盛』(共著、河出書房新社)などがある。