大学公開講座のセカンドアカデミー

【講座内容】
『平家物語』には、平安末期の戦乱が続く社会を生きた人々のさまざまな姿が描かれています。いま、私たちはこの物語とどのように向きあえるのでしょうか。この講座は、『平家物語』をこれから読んでみようと考えている方や、少しは読んだことがあるという方を対象とした文字どおりの入門講座です。物語に関する基礎知識を紹介しながら、いくつかの場面を原文で読み進め、物語世界に少しずつ接していきます。この入門講座で『平家物語』の扉をひらいてみませんか。今期は、四人の出家者たちに光を当てながら、物語への理解を深めていきましょう。

【講座スケジュール】
第1回10月 3日(金) 俊寛の罪業――最期のありさまが語るもの
詳細：鬼界島に流罪され、その地で最期を迎えることとなった俊寛の罪業について考えます。

第2回10月10日(金) 西光法師の笑い――すぐれたる大剛の者
詳細：謀叛を計画したとして捕らえられた西光が、清盛を笑いとばす場面をていねいに読み解きます。

第3回11月 7日(金) 文覚の発心――袈裟御前の生と死
詳細：頼朝に挙兵を勧めた文覚は、かつて悲恋を体験していました。その内容を読み進めます。

第4回11月14日(金) 滝口入道の道心――横笛の悲恋
詳細：高野山で平維盛を仏道へと導いた滝口入道。その過去の体験と現在の姿に光を当てます。

名前	鈴木 彰
肩書き	立教大学文学部教授
プロフィール	2000年早稲田大学大学院博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。神奈川大学外国語学部准教授、明治大学政治経済学部准教授などを経て、2013年度より現職。専門は日本中世文学、軍記物語。主要著書に『平家物語の展開と中世社会』(汲古書院)、『平家物語を知る事典』(共著、東京堂出版)、『図説 平家物語』『図説 平清盛』(共著、河出書房新社)などがある。