講座詳細情報
申し込み締切日:2012-06-24 / 文学:日本史 / 学内講座コード:12A1611801
文芸にみる織田信長の時代
- 開催日
- 6月26日(火)、 7月 3日(火)、 7月10日(火)、 7月17日(火)、 7月24日(火)、 7月31日(火)、 8月 7日(火)
- 講座回数
- 7回
- 時間
- 13:00~14:30
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- -
- 受講料
- 11,000円
- 定員
- 50
- その他
- 9900円(※この料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座内容】
文芸作品は、作家の感性と構想力から生み出されたもので、歴史を題材にした小説でも史実から離れており、両者を混同することはできません。しかし、すぐれた作品は、史実と虚構との間隙をこえて、我々に訴えかけるものをもっているように思われます。この講座では、文芸作品を通して織田信長の時代をたどり、歴史と文学との関係についても考えたいと思います。
【講座スケジュール】
第1回 6月26日(火) 織田信長の人物像
詳細:天下人である信長の人物像は、時代とともに変化します。明治期の史論史家である小泉策太郎が著した評伝『織田信長』(『小泉三申全集』第1巻、岩波書店)と、新刊の桐野作人『織田信長』(新人物往来社)をとりあげます。
第2回 7月 3日(火) 濃尾平野の統一
詳細:信長の出自は尾張の在地武士とされていますが、美濃を征服して岐阜城に入り、全国制覇を目指しました。この過程を、司馬遼太郎『国盗り物語』(新潮文庫・全4冊、『司馬遼太郎全集』第10・11巻、文藝春秋社)でたどります。
第3回 7月10日(火) 一向一揆
詳細:信長と、本願寺を中心に結束した門徒農民らは、熾烈な争いを展開しますが、文芸作品にはあまり描かれていないようです。時期は1世紀ほどさかのぼりますが、真継伸彦『鮫』(河出書房新社、河出文庫)をとりあげます。
第4回 7月17日(火) 南蛮世界との接触
詳細:信長はキリシタンに好意的で、眼は海外に広がっていました。このような時代状況を、呂宋(るそん)助左衛門という堺の貿易商人を描いた城山三郎『黄金の日日』(新潮文庫、『城山三郎全集』第10巻、新潮社)から考えてみます。
第5回 7月24日(火) 桶狭間の戦い
詳細:信長が戦国大名として頭角をあらわす契機となった永禄3年(1560)の合戦を、短編である幸田露伴『今川義元』(『露伴全集』第17巻、岩波書店)、井上靖『桶狭間』(『井上靖全集』第3巻、新潮社)からたどります。
第6回 7月31日(火) 安土築城
詳細:信長が琵琶湖東岸に築いた壮大な城は、どのような意味をもっていたのでしょうか。ヨーロッパ人の眼から描いた辻邦生『安土往還記』(筑摩書房、新潮文庫、『辻邦生歴史小説集成』第1巻、岩波書店)をとりあげます。
第7回 8月 7日(火) 本能寺の変
詳細:この事件の真相は、今も謎につつまれています。「講座1」を念頭に、小泉策太郎『明智光秀』(『小泉三申全集』第1巻、岩波書店)と、桐野作人『だれが信長を殺したのか』(PHP新書)をとりあげます。
文芸作品は、作家の感性と構想力から生み出されたもので、歴史を題材にした小説でも史実から離れており、両者を混同することはできません。しかし、すぐれた作品は、史実と虚構との間隙をこえて、我々に訴えかけるものをもっているように思われます。この講座では、文芸作品を通して織田信長の時代をたどり、歴史と文学との関係についても考えたいと思います。
【講座スケジュール】
第1回 6月26日(火) 織田信長の人物像
詳細:天下人である信長の人物像は、時代とともに変化します。明治期の史論史家である小泉策太郎が著した評伝『織田信長』(『小泉三申全集』第1巻、岩波書店)と、新刊の桐野作人『織田信長』(新人物往来社)をとりあげます。
第2回 7月 3日(火) 濃尾平野の統一
詳細:信長の出自は尾張の在地武士とされていますが、美濃を征服して岐阜城に入り、全国制覇を目指しました。この過程を、司馬遼太郎『国盗り物語』(新潮文庫・全4冊、『司馬遼太郎全集』第10・11巻、文藝春秋社)でたどります。
第3回 7月10日(火) 一向一揆
詳細:信長と、本願寺を中心に結束した門徒農民らは、熾烈な争いを展開しますが、文芸作品にはあまり描かれていないようです。時期は1世紀ほどさかのぼりますが、真継伸彦『鮫』(河出書房新社、河出文庫)をとりあげます。
第4回 7月17日(火) 南蛮世界との接触
詳細:信長はキリシタンに好意的で、眼は海外に広がっていました。このような時代状況を、呂宋(るそん)助左衛門という堺の貿易商人を描いた城山三郎『黄金の日日』(新潮文庫、『城山三郎全集』第10巻、新潮社)から考えてみます。
第5回 7月24日(火) 桶狭間の戦い
詳細:信長が戦国大名として頭角をあらわす契機となった永禄3年(1560)の合戦を、短編である幸田露伴『今川義元』(『露伴全集』第17巻、岩波書店)、井上靖『桶狭間』(『井上靖全集』第3巻、新潮社)からたどります。
第6回 7月31日(火) 安土築城
詳細:信長が琵琶湖東岸に築いた壮大な城は、どのような意味をもっていたのでしょうか。ヨーロッパ人の眼から描いた辻邦生『安土往還記』(筑摩書房、新潮文庫、『辻邦生歴史小説集成』第1巻、岩波書店)をとりあげます。
第7回 8月 7日(火) 本能寺の変
詳細:この事件の真相は、今も謎につつまれています。「講座1」を念頭に、小泉策太郎『明智光秀』(『小泉三申全集』第1巻、岩波書店)と、桐野作人『だれが信長を殺したのか』(PHP新書)をとりあげます。
講師陣
名前 | 三鬼 清一郎 |
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肩書き | 名古屋大学名誉教授 |
プロフィール | 1966年東京大学大学院満期退学。同年東大史料編纂所勤務。名古屋大学教授等を経て、2000年より2006年3月まで神奈川大学教授。専門は日本近世史。主要著書に『鉄砲とその時代』(教育社歴史新書)、『織豊期の政治構造』(編著、吉川弘文館)、『太閤検地と朝鮮出兵』(岩波講座日本歴史・近世1)など。 |