大学公開講座のセカンドアカデミー

自由学園・婦人之友社・友の会の創立者、羽仁もと子の著作集が現代にもかけがえのない意義を持っていることを、広く多くの方に知っていただきたいと思います。彼女の生涯には、「真理に基づく高い思想」「誠実に取り組んだ実践」「その情熱の源泉である福音主義的信仰」を見ることができます。この三つが一つになったからこそ、力強く価値のある一生を送ることができたのではないでしょうか。現代の私たちが生きる上でも、彼女を生かしたこの三つのものが、ぜひとも必要なのです。どれかを欠けば、独りよがりの生き方になったり、実践する力が枯渇したり、律法主義的な冷たい実践になったりしがちです。今回は、羽仁もと子著作集『みどりごの心』から、聖書にかかわる個所を取り上げ、彼女が聖書をどのように読み、生きる力を汲み取ったのかを味わい、私たち自身が「よく生きる」ための示唆に富む手掛かりを、考えてみたいと思います。

プログラム
(1)新しい人として歩む／「生活の朝、昼、夜」「みどりごの心」
(2）女性の使命を生きる／「貧しい女のレプタ」「女性と使命的生活」
(3) 世界と自分を見る目／「『機械』の世界と『他』の世界」「我々の住む所」
(4) 社会改革の道／「『然らず、反って分争なり』」「愛による新社会の実現は空想か」
　　　　　　　　　「愛による分争の可能不可能」
(5) 世界を良くする仲間／「『数』の恩寵」「神は愛なり、主義にあらず」
(6) 幼子を育てる声を聴く／「おさなご」「『めでたし、恵まるるものよ』

名前	広瀬　薫
肩書き	日本同盟基督教団牧師（総主事）
プロフィール	東京キリスト教学園理事 JTJ宣教神学校講師