大学公開講座のセカンドアカデミー

講座の目標：
不思議な現象に合理的な説明を与える井上円了の妖怪学にはどんなねらいがあるのでしょうか。この講座では、「迷信」という言葉を手がかりにして円了妖怪学の目的に迫っていきます。

　不思議な現象（＝妖怪現象）に合理的説明を与える井上円了の妖怪学は、「迷信」を排除して合理性を追求する啓蒙主義の系譜に位置づけられることが少なくありません。しかし、円了自身は近代日本における仏教や宗教のあり方を模索した人物でもあり、単なる合理主義者ではありませんでした。
　円了は、「迷信」とは「迷心」（迷う心）から生じるものだと考え、人々が「安心」して生きていけるよう妖怪現象を解き明かしたという側面があります。
　第1回では、井上円了の妖怪学の試みを様々な資料を用いて概観し、第2回では、「迷信」およびそれと対比される「正信」という言葉から、円了の妖怪学の目的について考えます。

第1回　6月3日（土） 井上円了の妖怪学①
第2回　7月1日（土） 井上円了の妖怪学②

共催：井上円了哲学センター

名前	長谷川 琢哉
肩書き	東洋大学井上円了哲学センター研究助手
プロフィール	－