大学公開講座のセカンドアカデミー

講座の目標：
徳川家康の前半生のなかで起きた「信康・築山殿事件」とは、どのような出来事だったのでしょうか。同時代の視点から人物の実像や事件の真相を把握し、時代情勢や社会についても理解を深めることを目標とします。

　2023年NHK⼤河ドラマは、三河国の国衆から戦国大名、織田・豊臣大名を経て天下人となった徳川家康を主⼈公とした「どうする家康」です。
　その家康の前半生の中で⼤きな出来事として起きたのが、「信康・築山殿事件」でした。この事件は、どのような政治情勢のもとで、なぜ起きたのでしょうか。江戸時代からの「松平・徳川中心史観」を排除したうえ、近年の家康研究の成果を踏まえてみていきます。そして同時期の家康の置かれていた政治情勢を押さえたうえ、事件の展開を追っていき、事件の真相について探ります。また、それととともに、同時期における家康の実像についても考察していきます。

名前	柴　 裕之
肩書き	東洋大学文学部非常勤講師
プロフィール	現在NHKで放送中の大河ドラマ「どうする家康」 時代考証を担当 ・昭和48年、東京都生まれ。東洋大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。 ・博士（文学）。現在、東洋大学文学部史学科非常勤講師。 ・2023年NHK大河ドラマ「どうする家康」時代考証を担当。 ・専門は日本中世史（戦国・織豊期政治社会史）。 ・著書に『戦国・織豊期(しょくほうき)大名徳川氏の領国支配』（岩田書院、2014 年）、『徳川家康－境界の領主から天下人へ』（平凡社、2017年）『織田信長－戦国時代の「正義」を貫く』（平凡社、2020年）、編著に『図説　豊臣秀吉』｟戎光祥(えびすこうしょう）出版、2020年｠等。