大学公開講座のセカンドアカデミー

日本最古の歌物語、『伊勢物語』。なんと可愛らしい作品でしょう！ 素朴で綺麗な日本語がここにあります。自然で素直な日本人の心の原点がここにあります。「男なら泣くな！」といった後の武家社会の道徳に縛られることもなく、泣きたければ泣き、笑いたければ笑う素直な男たち。都の女もいれば、鄙の女もいます。みんな心の真実のままに生きています。
在原業平らしき人を主人公になぞらえた恋の百貨店のような素敵な物語、全125話。それを原文で読みましょう。古典は原文で読んでこそ味わい深いというもの。古典は文法が苦手、とても味わうどころではないという方も大歓迎です。まったく初めての方にも楽しんでいただけるように易しく解説いたします。なお、古典文法の知識を確実なものとしたい短歌をなさる方にもお勧めの講義です。

【講座スケジュール】
第１回9/29 第５段 「むかし、をとこありけり。東の五條わたりにいと忍びていきけり」
第２回10/6 第６段 「むかし、をとこありけり。女のえ得まじかりけるを」
第３回 10/13 第７段 「 むかし、をとこありけり。京にありわびて」第８段 「京や住み憂かりけむ」
第４回10/20 第９段 「むかし、をとこありけり。そのをとこ、身をえうなき物に思ひなして」

テキスト：『伊勢物語』（岩波文庫、518円）　
※各自で購入

対象レベル：入門

申込期間８月26日（水）〜９月17日（木）
（最少開講人数９名）

名前	四竈　正夫
肩書き	東海大学名誉教授、哲学塾ユマニテ会会長
プロフィール	1941年、東京・吉祥寺生まれ。名古屋大学文学部哲学科卒業。東京教育大学（現・筑波大学）大学院文学研究科哲学専攻修士課程修了。論文「スピノザにおける精神の不死性の概念について」（日本倫理学会、倫理学年報、第40集）等。現在はフリーの哲学者として、哲学塾ユマニテ会を主宰するかたわら、講演活動に従事。講演・講義内容は「西洋哲学」、「中国古典哲学」、「日本古典文学」、「進化生物学」。