大学公開講座のセカンドアカデミー

北欧のなかでもとくにデンマークは南の隣国ドイツと歴史的に深い関わりをもっています。強いドイツに抵抗するデンマーク、ドイツの攻撃から国を守った英雄など、バイキングの古い時代からかなり固定したイメージで盛んに語られたり歌われたりしてきました。
文化的にもドイツからうけた影響は測り知れず、文学、芸術、さまざまな分野に及んでいます。「最もデンマーク的」と称される作品を創作したのが実はドイツ系の詩人や作曲家だったという例もよくあります。ドイツといったときかつてのデンマーク人は北ドイツぐらいまでしか思い描けなかったようですが、だんだんと視野も広がっていきました。
19世紀のアンデルセンはドイツを頻繁に訪れて多くの作家や文化人とも交流し、自分を最初に認めてくれた国としてドイツに熱い思いを寄せています。ドイツでの伝説や昔話の収集に刺激をうけ、それに励まされるようにしてデンマークでも同じような活動を志す者が出てきました。
今回の講座では、デンマークとドイツの関わりを概観したうえで、初回にデンマークの伝説、２回目にドイツの伝説を取り上げます。

【講座スケジュール】
第１回10/31 デンマークとドイツの関わりを概観し、デンマークの伝説を紹介します。
第２回11/7 ドイツ各地方に伝わる多彩で豊か、興味深い伝説の一端を紹介します。

申込期間:９月14日（月）〜10月20日（火）
（最少開講人数９名）

名前	福井　信子
肩書き	東海大学文学部北欧学科教授
プロフィール	大学では「デンマーク語入門」「北欧文化論」「北欧の児童文学」などを担当。○著書：『本当に読みたかったアンデルセン童話』（共訳）、『現代デンマーク語辞典』（共著）など

名前	鈴木　滿
肩書き	武蔵大学名誉教授
プロフィール	○著書：『昔話の東と西　比較口承文芸論考』、『図解雑学　グリム童話』 ○訳書：ムゼーウス『リューベツァールの物語　ドイツ人の民話』『沈黙の恋　ドイツ人の民話』『メレクザーラ　ドイツ人の民話』など