大学公開講座のセカンドアカデミー

　認知症の人への支援では、「ゆっくり」「否定しない」などのポイントが示されることがあります。でも、それらのポイントは、なぜそのほうが良いと言われているのでしょうか。
　現在の介護では、支援を受ける高齢者や家族のためだけではなく、支援者のためにも、支援の内容と方法が説明され、お互いに納得した上で支援を受けること、つまり根拠に基づいた実践であることが重要視されています。
　この講座では、認知症の医学的な理解などを踏まえ、脳の状態に変化が生じた人がどのような体験をしているか? について、学んだ知識を活用しながら考えていきます。そして、基本的な知識を応用することによって、さまざまな場面での「認知症の人の体験」を想像できるようになり、適切な支援の根拠を明らかにしながら考え出す力を高めていきましょう。

【備考】健康科学部連携講座

名前	渡邊 祐紀（わたなべ ゆうき）
肩書き	東海大学健康科学部社会福祉学科講師（保健学修士）、看護師、保健師
プロフィール	病院などでの勤務経験を経て、認知症介護に携わる人材を育成する研修センターに勤務した後、2010年より現職。「生命倫理学」「認知症ケア」「介護職の人材育成」が研究テーマ。大学では、「障害の理解」「こころとからだ」「医療的ケア」「認知症ケア」「介護実習」などを担当している。