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講座詳細情報

申し込み締切日:2011-09-21 / その他教養

『坂の上の雲』を日露関係で読み解く日露の近代化と日露戦争

主催:東海大学生涯学習講座事務局東海大学 品川キャンパス(東京都)]
問合せ先:東海大学生涯学習講座事務局 TEL:0463-50-2202  ※メールの場合はお問い合わせフォーム(https://ssl.action-compass.jp/tokai/inquiry/)よりご連絡ください。
開催日
10/1,10/8,10/15,10/22,10/29(土)
講座回数
5回
時間
10:30~12:00
講座区分
後期 
入学金
 - 
受講料
10,000円
定員
30
その他
資料代を含む
補足
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※この講座の申し込みは既に締め切りました。

講座詳細

【講義内容】
私たちは今、未曾有の「国難」に直面しているが、本講座では現在の日本の礎をなしている「明治という国家」の根源にまでさかのぼって考察した司馬の『坂の上の雲』をきちんと読み解くことで、二一世紀の日本のあり方を考察する。

第1回 福沢諭吉の日清戦争観と勝海舟観
 日清戦争における「国家のすべての機能を国防の一点に集中する」という「プロシャの参謀本部方式」の果たした役割を考察するととともに、福沢諭吉の日清戦争観や勝海舟観をとおして、「公」と「私」の問題を考える。

第2回 セヴァストーポリの攻防と旅順要塞の攻防
 広瀬武夫のロシア文学観に注目しながら、旅順要塞とクリミア戦争でのセヴァストーポリ要塞の攻防を比較するとともに、大国フランスとの1812年の「祖国戦争」を描いた『戦争と平和』と『坂の上の雲』との関連を考察する。

第3回 血の日曜日事件と「新聞の役割」
 日本軍は薄氷を踏むような形で勝利を収めていくが、この回はロシアによって併合されたポーランド人やフィンランド人などに働きかけた情報将校・明石元二郎の活躍が描かれている「大諜報」の章を分析する。

第4回 バルチック艦隊の栄光と悲惨
 はるかロシアから日本までの大航海を行ったバルチック艦隊の航行と日本海軍との戦いを詳しく描いている司馬の分析に注目することで、日本とロシアにおける「国家」と「国民」の関係を考察し、両国の意外な類似性に迫る。

第5回 徳冨蘆花のトルストイ訪問と講演「勝利の悲哀」
『坂の上の雲』の終章が「雨の坂」と題されていることに注目することで、日本の近代化を「皮相上滑りの開化」と批判した漱石と同じように、司馬が「明治国家」の問題点をきわめて根源的な形で考察していたことを明らかにする。

講師陣

名前 高橋 誠一郎
肩書き 東海大学外国語教育センター教授、文学部ヨーロッパ文明学科兼担。
プロフィール 東海大学大学院文学研究科(文明研究専攻)修士課程修了。現在は日本ロシア文学会、日本比較文学会、比較文明学会、日本比較思想学会、日本ペンクラブ会員。○著書○『司馬遼太郎とロシア』(東洋書店)、『「竜馬」という日本人――司馬遼太郎が描いたこと』(人文書館)、『司馬遼太郎の平和観――「坂の上の雲」を読み直す』(東海教育研究所)、『黒澤明で「白痴」を読み解く』(成文社)など。
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