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講座詳細情報

申し込み締切日:2011-04-06 / 日本史:文学 / 学内講座コード:2011A020

『坂の上の雲』を日露関係で読み解く―明治憲法から日英同盟へ

主催:東海大学生涯学習講座事務局東海大学 品川キャンパス(東京都)]
問合せ先:東海大学生涯学習講座事務局 TEL:0463-50-2202  ※メールの場合はお問い合わせフォーム(https://ssl.action-compass.jp/tokai/inquiry/)よりご連絡ください。
開催日
4/16, 4/23, 5/7, 5/14, 5/21(土曜日)
講座回数
5回
時間
10:30~12:00
講座区分
前期 
入学金
 - 
受講料
10,000円
定員
30
補足
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※この講座の申し込みは既に締め切りました。

講座詳細

講義内容:
若き司馬が愛読した徳冨蘆花の作品や明治初期の福沢諭吉や徳富蘇峰の活動に注目しながら、憲法の発布から日英同盟を締結して、日露戦争を始めることになる日本の歩みを考える。さらに、加藤恒忠と秋山好古のフランス留学や、秋山真之と広瀬の米露留学、漱石のイギリス留学の意義に迫る。

第1回 正岡子規の上京と叔父・加藤恒忠のフランス留学
子規や秋山真之は松山から上京して英語教師の高橋是清や夏目漱石などと出会う。真之の兄・好古はフランスへの留学を決意するが、すでにそこには司法学校を陸羯南などと中退した後に中江兆民の塾で学んでいた親友の加藤恒忠がいた。

第2回 憲法の発布から教育勅語の渙発へ
ロシア皇帝暗殺事件が明治憲法の発布に影響を与えていた可能性を考察するとともに、子規との交友で創作に目覚めた漱石の『三四郎』などの作品をとおして、ニコライ堂完成から不敬事件、ロシア皇太子暗殺未遂にいたる流れを分析する。

第3回 日清戦争と蘆花の『不如帰(ほととぎす)』
兄蘇峰の勧めで伝記『トルストイ』を書いた蘆花は、『不如帰』では日清戦争の時代を背景に、大山巌の娘をモデルにして女性の悲恋を描くとともに、プロシア方式の参謀本部の問題点にも迫っていた。司馬と蘆花作品の係わりを考察する。

第4回 秋山真之と広瀬武夫の留学と海外からの視野
日露戦争を前にしてアメリカに留学した秋山真之は米西戦争を実際に見聞し、「遅れてきた帝国」アメリカの負の側面も知り、秋山の親友で旅順港封鎖のために戦死することになる広瀬は、留学中にロシア文学にも親しむようになる。

第5回 病床の子規とロンドンの漱石
日清戦争の後で「三国干渉」により遼東半島などの返還を求められた日本は、「野蛮」と見なしたロシア帝国への対抗措置という形で、日英同盟を締結し朝鮮併合への道を歩み始めていたが、漱石はこのような流れを批判的に見ていた。

講師陣

名前 高橋誠一郎(たかはしせいいちろう)
肩書き 東海大学外国語教育センター教授、文学部ヨーロッパ文明学科兼担
プロフィール 東海大学大学院文学研究科(文明研究専攻)修士課程修了。現在は日本ロシア文学会、日本比較文学会、比較文明学会、日本比較思想学会、日本ペンクラブ会員。○著書○『司馬遼太郎とロシア』(東洋書店)、『「竜馬」という日本人―司馬遼太郎が描いたこと』(人文書館)、『司馬遼太郎の平和観―「坂の上の雲」を読み直す』(東海教育研究所)、『ロシアの近代化と若きドストエフスキー ―「祖国戦争」からクリミア戦争へ』(成文社)など。
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