講座詳細情報
申し込み締切日:2021-03-30 / 自然科学・環境:その他教養 / 学内講座コード:RI 001
環境科学〜人間と地球の調和を目指して〜
- 開催日
- 2021年 4月17日〜6月26日 (毎週土曜日)
- 講座回数
- 全8日間
- 時間
- 14:00–16:00, 16:15–18:15
※6月12日のみ 14:45-16:45、17:00-19:00
- 講座区分
- その他
- 入学金
- -
- 受講料
- 30,000円
- 定員
- 30
- その他
- 税抜き
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
講座詳細
理工系一般プログラム(一般向け)
学歴・職歴等の受講資格を問わない講座です
レベル:初・中級
地球温暖化、大気汚染、エネルギー・資源、生物多様性、リスク、環境保全、SDGs(持続可能な発展目標) など、現在地球は様々な環境問題に直面しています。当コースではそうした環境の科学や環境ガバナンスについて様々な視点から講義を実施します。当コースを通して、科学的・合理的な環境観、柔軟な判断力を育てていただき、いま私たちが直面している環境問題に対し、皆さま自身による改善の一歩を手助けできればと思います。
講師陣は “環境” に関して研究・教育を重ねてきた大学・研究機関のスペシャリストです。理工系科目を専攻したことがない方々へもわかりやすい講義となっております。
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コース概要
環境の科学や環境ガバナンスについて概説する。環境科学はわからない部分が多く複合的な応用分野を数多く含んでいるので、個別的な知識の集積や性急・一面的な結論を述べるのではなく、いろいろな考え方があることを並列的に論述し、受講者の科学的・合理的な環境観や柔軟な判断力を育てる一助になることを目指す。理工系向きにのみならず、文科系や一般市民にもわかりやすい内容で構成されている。
講座概要
<NO.1>4月17日(土)14:00〜:大気の科学I
講師:市村 禎二郎 【コース代表者】(東京工業大学 名誉教授)
最初に光の性質について説明し、地球を取り巻く大気内にある物質と太陽光との相互作用で起こる化学反応の内、成層圏で起こるオゾン層破壊と対流圏で問題となる光化学スモッグについて概説する。
<NO.2>4月17日(土)16:15〜:大気汚染
講師:原 宏(東京農工大学 名誉教授)
大気の科学Iの講義内容を踏まえて、越境大気汚染である酸性雨を歴史的なところから始めてその科学を解説する。特に、東アジアの酸性雨の最新の状況を詳述する。また東アジア酸性雨モニタリングネットワークにも言及し、モニタリングの科学と国際的な活動を紹介する。
<NO.3>5月15日(土)14:00〜:大気の科学II
講師:市村 禎二郎 【コース代表者】(東京工業大学 名誉教授)
地球環境問題の中でも、現在最も注目を集めている「地球温暖化」について解説し、 地球温暖化現象が私たちのライフスタイルに及ぼす影響について考える。
<NO.4>5月15日(土)16:15〜:化学物質とリスク管理
講師:蒲生昌志((国研)産業技術総合研究所 安全科学研究部門 総括研究主幹)
化学物質は、我々の生活に不可欠である反面、健康や環境に対するリスクも懸念されている。化学物質のリスクを適切に管理するためには、リスク評価が不可欠である。化学物質のリスク評価の方法について、規制等で一般的に行われている 方法を概説するところから始め、リスク管理のためのより高度な方法を紹介する健康リスクを対象として論じる。
<NO.5>5月22日(土)14:00〜:共生の科学I
講師:宮崎 あかね(日本女子大学 理学部物質生物科学科 教授)
46億年の地球の歴史の中で、ほんの一瞬とも言える人間活動は地球の環境にさまざまな影響を及ぼした。環境問題を考える前提として、地球の自然環境を把握し、人間活動が物質循環に及ぼす影響について解説する。
<NO.6>5月22日(土)16:15〜:共生の科学II
講師:片山 葉子(東京農工大学 名誉教授)
バクテリアや菌類などの微生物はあらゆる環境に生息し、物質循環や汚染物質の浄化において重要な働きをしている。これらの姿を概観し、人間活動や環境問題との関わりについて考える。
<NO.7>5月29日(土)14:00〜:生物の保全
講師:五箇 公一((国研)国立環境研究所 生態リスク評価・対策 研究室室長)
生物多様性保全の意義を生態学的・進化学的視点から解説し、現在の地球および日本の環境における生物多様性減少の実態と対策について議論する。
<NO.8>5月29日(土)16:15〜:地球資源
講師:安達 毅(秋田大学大学院国際資源学研究科 教授)
レアメタルやリサイクル、エネルギーなど資源をめぐる情勢について、また資源の消費・生産・価格動向を概説することで、資源とは何かを考えることから始め、持続可能な資源供給に向けて我々が取り組まなければならない課題について総合的に検討する。
<NO.9>6月5日(土)14:00〜:都市の汚染と環境修復
講師:小林 剛(横浜国立大学大学院 環境情報研究院 准教授)
環境規制では新たな汚染の発生は防げても、過去の人間活動が残した環境汚染による影響を防ぐことはできない。過去の活動が残した土壌、地下水汚染等の現状とそれによる影響の発生を防止するための対策技術について解説する。
<NO.10>6月12日(土)※14:45〜:グリーンケミストリー
講師:辰巳 敬(東京工業大学名誉教授)
グリーンケミストリーは環境にやさしいものづくりを目指す化学である。設計の段階で、製品やプロセスの環境負荷が最小になるよう考慮する持続可能な社会を支える化学技術である。その理念、目標と具体的成功例を紹介し、これからの化学技術のあり方を考える。
<NO.11>6月12日(土)※17:00〜:SDGsによる未来デザイン
講師:澤谷 由里子(名古屋商科大学ビジネススクール 教授)
世界の課題解決を目指しているSDGsは近年企業のESGとして注目されている。 ESGとは、Environment、Social、Governanceの頭文字を取ったもので、企業の長期的な成長のためには、ESGが示す3つの観点が必要だという考え方が世界的に広まってきている。人・企業・社会の観点で、SDGsが創る未来について議論する。
<NO.12>6月19日(土)14:00〜:経済活動と環境保全
講師:岡川 梓((国研)国立環境研究所 主任研究員)
環境保全のためには経済活動を抑制する必要がある。このため、環境政策を実施すると、私たちは環境保全の利益を得る一方で、経済的利益を失う。政策を考える上で必要なことは、生み出される利益と失われる利益を考慮し、全利益がより増加する政策の選択にある。このような視点からどのような政策が望ましいかを解説する。
<NO.13>6月19日(土)16:15〜:科学技術と社会
講師:寿楽 浩太(東京電機大学 工学部 人間科学系列 教授)
科学技術と環境に関する問題はしばしば、様々なトレードオフ(相反関係)についての検討と対処を求める。科学研究の展開と技術開発の進捗を待てば問題が解 消するといった安易な期待は通用しない。あくまでも私たち自身が、多様な側面を勘案に入れた答えを出すことが求められる。そうした問題の典型例として、原子力発電から生じる高レベル放射性廃棄物への対処を取り上げ、科学技術と社会の関係を多面的に議論する。
<NO.14>6月26日(土)14:00〜:21世紀型のエネルギー論
講師:安井 至(東京大学 名誉教授)
COP21でのパリ協定の合意を受けて、今後、各国・各企業は21世紀型のCO2を出さないエネルギー需給に向けて舵を切り始めた。供給技術、使用技術などすべてが変わるだろう。そのため、市民もそれなりの理解をし、ある種の覚悟を決める必要がある。エネルギーというものの原理から、今後への対応まで述べ たい。
<NO.15>6月26日(土)16:15〜:化学物質の環境モニタリング
講師:中島 大介((国研)国立環境研究所 曝露影響計測研究室 室長)
私たちの周りには、多種多様な化学物質が存在しており、人の健康や生態系を脅かしている。これらの化学物質を網羅的、包括的に把握することは、その低減策を探るうえで重要である。ここでは平時の環境モニタリングと、災害などの非常時における環境モニタリングについて実例を挙げながら解説する。
【補足事項】 シラバスは諸事情により変更する場合があります。変更がありましたら、社会人アカデミーウェブサイトにてお知らせいたします。
なお本科目の開講に関して、最少開催人数(11名)に満たない場合は不開講となる可能性もございます。予めご了承のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
学歴・職歴等の受講資格を問わない講座です
レベル:初・中級
地球温暖化、大気汚染、エネルギー・資源、生物多様性、リスク、環境保全、SDGs(持続可能な発展目標) など、現在地球は様々な環境問題に直面しています。当コースではそうした環境の科学や環境ガバナンスについて様々な視点から講義を実施します。当コースを通して、科学的・合理的な環境観、柔軟な判断力を育てていただき、いま私たちが直面している環境問題に対し、皆さま自身による改善の一歩を手助けできればと思います。
講師陣は “環境” に関して研究・教育を重ねてきた大学・研究機関のスペシャリストです。理工系科目を専攻したことがない方々へもわかりやすい講義となっております。
紹介動画↓↓
ココをクリック
コース概要
環境の科学や環境ガバナンスについて概説する。環境科学はわからない部分が多く複合的な応用分野を数多く含んでいるので、個別的な知識の集積や性急・一面的な結論を述べるのではなく、いろいろな考え方があることを並列的に論述し、受講者の科学的・合理的な環境観や柔軟な判断力を育てる一助になることを目指す。理工系向きにのみならず、文科系や一般市民にもわかりやすい内容で構成されている。
講座概要
<NO.1>4月17日(土)14:00〜:大気の科学I
講師:市村 禎二郎 【コース代表者】(東京工業大学 名誉教授)
最初に光の性質について説明し、地球を取り巻く大気内にある物質と太陽光との相互作用で起こる化学反応の内、成層圏で起こるオゾン層破壊と対流圏で問題となる光化学スモッグについて概説する。
<NO.2>4月17日(土)16:15〜:大気汚染
講師:原 宏(東京農工大学 名誉教授)
大気の科学Iの講義内容を踏まえて、越境大気汚染である酸性雨を歴史的なところから始めてその科学を解説する。特に、東アジアの酸性雨の最新の状況を詳述する。また東アジア酸性雨モニタリングネットワークにも言及し、モニタリングの科学と国際的な活動を紹介する。
<NO.3>5月15日(土)14:00〜:大気の科学II
講師:市村 禎二郎 【コース代表者】(東京工業大学 名誉教授)
地球環境問題の中でも、現在最も注目を集めている「地球温暖化」について解説し、 地球温暖化現象が私たちのライフスタイルに及ぼす影響について考える。
<NO.4>5月15日(土)16:15〜:化学物質とリスク管理
講師:蒲生昌志((国研)産業技術総合研究所 安全科学研究部門 総括研究主幹)
化学物質は、我々の生活に不可欠である反面、健康や環境に対するリスクも懸念されている。化学物質のリスクを適切に管理するためには、リスク評価が不可欠である。化学物質のリスク評価の方法について、規制等で一般的に行われている 方法を概説するところから始め、リスク管理のためのより高度な方法を紹介する健康リスクを対象として論じる。
<NO.5>5月22日(土)14:00〜:共生の科学I
講師:宮崎 あかね(日本女子大学 理学部物質生物科学科 教授)
46億年の地球の歴史の中で、ほんの一瞬とも言える人間活動は地球の環境にさまざまな影響を及ぼした。環境問題を考える前提として、地球の自然環境を把握し、人間活動が物質循環に及ぼす影響について解説する。
<NO.6>5月22日(土)16:15〜:共生の科学II
講師:片山 葉子(東京農工大学 名誉教授)
バクテリアや菌類などの微生物はあらゆる環境に生息し、物質循環や汚染物質の浄化において重要な働きをしている。これらの姿を概観し、人間活動や環境問題との関わりについて考える。
<NO.7>5月29日(土)14:00〜:生物の保全
講師:五箇 公一((国研)国立環境研究所 生態リスク評価・対策 研究室室長)
生物多様性保全の意義を生態学的・進化学的視点から解説し、現在の地球および日本の環境における生物多様性減少の実態と対策について議論する。
<NO.8>5月29日(土)16:15〜:地球資源
講師:安達 毅(秋田大学大学院国際資源学研究科 教授)
レアメタルやリサイクル、エネルギーなど資源をめぐる情勢について、また資源の消費・生産・価格動向を概説することで、資源とは何かを考えることから始め、持続可能な資源供給に向けて我々が取り組まなければならない課題について総合的に検討する。
<NO.9>6月5日(土)14:00〜:都市の汚染と環境修復
講師:小林 剛(横浜国立大学大学院 環境情報研究院 准教授)
環境規制では新たな汚染の発生は防げても、過去の人間活動が残した環境汚染による影響を防ぐことはできない。過去の活動が残した土壌、地下水汚染等の現状とそれによる影響の発生を防止するための対策技術について解説する。
<NO.10>6月12日(土)※14:45〜:グリーンケミストリー
講師:辰巳 敬(東京工業大学名誉教授)
グリーンケミストリーは環境にやさしいものづくりを目指す化学である。設計の段階で、製品やプロセスの環境負荷が最小になるよう考慮する持続可能な社会を支える化学技術である。その理念、目標と具体的成功例を紹介し、これからの化学技術のあり方を考える。
<NO.11>6月12日(土)※17:00〜:SDGsによる未来デザイン
講師:澤谷 由里子(名古屋商科大学ビジネススクール 教授)
世界の課題解決を目指しているSDGsは近年企業のESGとして注目されている。 ESGとは、Environment、Social、Governanceの頭文字を取ったもので、企業の長期的な成長のためには、ESGが示す3つの観点が必要だという考え方が世界的に広まってきている。人・企業・社会の観点で、SDGsが創る未来について議論する。
<NO.12>6月19日(土)14:00〜:経済活動と環境保全
講師:岡川 梓((国研)国立環境研究所 主任研究員)
環境保全のためには経済活動を抑制する必要がある。このため、環境政策を実施すると、私たちは環境保全の利益を得る一方で、経済的利益を失う。政策を考える上で必要なことは、生み出される利益と失われる利益を考慮し、全利益がより増加する政策の選択にある。このような視点からどのような政策が望ましいかを解説する。
<NO.13>6月19日(土)16:15〜:科学技術と社会
講師:寿楽 浩太(東京電機大学 工学部 人間科学系列 教授)
科学技術と環境に関する問題はしばしば、様々なトレードオフ(相反関係)についての検討と対処を求める。科学研究の展開と技術開発の進捗を待てば問題が解 消するといった安易な期待は通用しない。あくまでも私たち自身が、多様な側面を勘案に入れた答えを出すことが求められる。そうした問題の典型例として、原子力発電から生じる高レベル放射性廃棄物への対処を取り上げ、科学技術と社会の関係を多面的に議論する。
<NO.14>6月26日(土)14:00〜:21世紀型のエネルギー論
講師:安井 至(東京大学 名誉教授)
COP21でのパリ協定の合意を受けて、今後、各国・各企業は21世紀型のCO2を出さないエネルギー需給に向けて舵を切り始めた。供給技術、使用技術などすべてが変わるだろう。そのため、市民もそれなりの理解をし、ある種の覚悟を決める必要がある。エネルギーというものの原理から、今後への対応まで述べ たい。
<NO.15>6月26日(土)16:15〜:化学物質の環境モニタリング
講師:中島 大介((国研)国立環境研究所 曝露影響計測研究室 室長)
私たちの周りには、多種多様な化学物質が存在しており、人の健康や生態系を脅かしている。これらの化学物質を網羅的、包括的に把握することは、その低減策を探るうえで重要である。ここでは平時の環境モニタリングと、災害などの非常時における環境モニタリングについて実例を挙げながら解説する。
【補足事項】 シラバスは諸事情により変更する場合があります。変更がありましたら、社会人アカデミーウェブサイトにてお知らせいたします。
なお本科目の開講に関して、最少開催人数(11名)に満たない場合は不開講となる可能性もございます。予めご了承のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
備考
開催形式
Zoomミーティングを用いたオンライン講義
Zoomミーティングを用いたオンライン講義