講座詳細情報
申し込み締切日:2019-06-22 / 自然科学・環境:その他教養 / 学内講座コード:RI 001
環境科学 人間と地球の調和をめざして
- 開催日
- 2019年4月20日~6月22日(土)
- 講座回数
- 15
- 時間
- 14:00~16:00
16:15~18:15
- 講座区分
- その他
- 入学金
- -
- 受講料
- 30,856円
- 定員
- 30
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
講座詳細
理工系一般プログラム(一般向け)
学歴・職歴等の受講資格を問わない講座です
レベル:初・中級
地球温暖化、大気汚染、エネルギー・資源、絶滅危惧種の生物、リスク、環境保全、リサイクルなど、現在地球は様々な環境問題に直面しています。
「環境科学」コースでは、そうした環境の科学について様々な視点から講義を実施します。当コースを通して、科学的・合理的な環境観、柔軟な判断力を育てていただき、今私たちが直面している環境問題に対し、皆様自身による改善の一歩を手助けできればと思います。
講師陣は“環境”に関して研究・教育を重ねてきた大学・研究機関のスペシャリストです。 理工系科目を専攻したことがない方々へもわかりやすい講義となっております。
【科目概要】
環境の科学について概説する。 環境科学はわからない部分が多く複合的な応用分野を数多く含んでいるので、個別的な知識の集積や性急・一面的な結 論を述べるのではなく、いろいろな考え方があることを並列的に論述し、受講者の科学的・合理的な環境観や柔軟な判断力を育てる一助になることを目指す。理工系向きにのみならず、文科系や一般市民にもわかりやすい内容で構成されている。
【科目構成】
<NO.1>4月20日14:00〜:大気の科学I
講師:市村 禎二郎 【コース代表者】(東京工業大学 名誉教授)
最初に光の性質について説明し、地球を取り巻く大気内にある物質と太陽光との相互作用で起こる化学反応の内、成層圏で起こるオゾン層破壊と対流圏で問題となる光化学スモッグについて概説する。
<NO.2>4月20日16:15〜:大気の科学II
講師:市村 禎二郎 【コース代表者】(東京工業大学 名誉教授)
地球環境問題の中でも、現在最も注目を集めている「地球温暖化」について解説し、 地球温暖化現象が私たちのライフスタイルに及ぼす影響について考える。
<NO.3>5月11日14:00〜:最近の大気汚染
講師:原 宏(東京農工大学 名誉教授)
大気の科学I, IIの講義内容を踏まえて、越境大気汚染である酸性雨とPM2.5の問題を詳しく解説する。さらに二酸化炭素やフロンの大気濃度の変化の最新の状況を解説する。また、国際的なモニタリングなど解決に向けた科学的・行政的活動についても紹介する。
<NO.4>5月18日14:00〜:共生の科学I
講師:宮崎 あかね(日本女子大学 理学部物質生物科学科 教授)
46億年の地球の歴史の中で、ほんの一瞬とも言える人間活動は地球の環境にさまざまな影響を及ぼした。環境問題を考える前提として、地球の自然環境を把握し、人間活動が物質循環に及ぼす影響について解説する。
<NO.5>5月18日16:15〜:共生の科学II
講師:片山 葉子(東京農工大学 名誉教授)
バクテリアや菌類などの微生物はあらゆる環境に生息し、物質循環や汚染物質の浄化において重要な働きをしている。これらの姿を概観し、人間活動や環境問題との関わりについて考える。
<NO.6>5月25日14:00〜:生物の保全
講師:五箇 公一((国研)国立環境研究所 生態リスク評価・対策 研究室室長)
生物多様性保全の意義を生態学的・進化学的視点から解説し、現在の地球および日本の環境における生物多様性減少の実態と対策について議論する。
<NO.7>5月25日16:15〜:地球資源
講師:安達 毅(秋田大学大学院国際資源学研究科 教授)
レアメタルやリサイクル、エネルギーなど資源をめぐる情勢について、また資源の 消費・生産・価格動向を概説することで、資源とは何かを考えることから始め、持続可能な資源供給に向けて我々が取り組まなければならない課題について総合的に 検討する。
<NO.8>6月1日14:00〜:環境規制と環境修復 I
講師:中島 大介((国研)国立環境研究所 主席研究員)
化学物質による環境汚染は様々な経路から人の健康や生態系を脅かしている。この影響を防ぐには、その発生から曝露の防止まで体系的な対応が必要となる。化学物質の安全性と管理に関する法規制について概説し、そのモニタリング手法や結果について紹介する。さらに、東日本大震災等の災害時における環境モニタリング事例 や今後の課題についても紹介する。
<NO.9>6月1日16:15〜:環境規制と環境修復II
講師:小林 剛(横浜国立大学大学院 環境情報研究院 准教授)
環境規制では新たな汚染の発生は防げても、過去の人間活動が残した環境汚染に よる影響を防ぐことはできない。過去の活動が残した土壌、地下水等の汚染の現状とそれによる影響の発生を防止するための対策技術について解説する。
<NO.10>6月8日14:00〜:化学物質とリスク管理I
講師:蒲生 昌志((国研)産業技術 総合研究所 安全科学研究部門 研究部門付)
化学物質の使用は、我々の生活に不可欠である反面、健康被害や生態系の破壊の懸念がある。化学物質の規制等に一般的に用いられているリスク評価の方法とリスク管理の考え方について解説し、ヒト健康リスクを対象として論じる。
<NO.11>6月8日16:15〜:化学物質とリスク管理II
講師:蒲生 昌志((国研)産業技術 総合研究所 安全科学研究部門 研究部門付)
リスク評価の方法は、本来、リスク管理のあり方や目的に合致したものでなければ ならない。まず、化学物質のリスクを取り巻く状況の認識を新たにすることから始め、従来の評価方法の問題点を指摘し、求められるリスク評価の方法とリスク管理の考え方について解説し、ヒト健康リスクを対象として論じる。
<NO.12>6月15日14:00〜:経済活動と環境保全
講師:岡川 梓((国研)国立環境研究所 主任研究員)
環境保全のためには経済活動を抑制する必要がある。このため、環境政策を実施すると、私たちは環境保全の利益を得る一方で、経済的利益を失う。政策を考える上で必要なことは、生み出される利益と失われる利益を考慮し、全利益がより増加する 政策の選択にある。このような視点からどのような政策が望ましいかを解説する。
<NO.13>6月15日16:15〜:科学技術と社会
講師:鳥井 弘之(元 東京工業大学原子炉工学研究所 教授)
原子力は、二酸化炭素をほとんどは排出しないという意味で環境に対する影響が最 も小さなエネルギー源である。にもかかわらず、社会は原子力利用に対して強い抵抗を感じている。その原因の一つとして、高レベル放射性廃棄物をどう処分するかという問題がある。この廃棄物問題を例に、科学技術と社会の相互作用について考 えてみたい。
<NO.14>6月22日14:00〜:21世紀型のエネルギー論
講師:安井 至((一財) 持続性推進機構 理事長)
COP21でのパリ協定の合意を受けて、今後、各国・各企業は21世紀型のCO2 を出さないエネルギー需給に向けて舵を切り始めた。供給技術、使用技術などすべてが変わるだろう。そのため、市民もそれなりの理解をし、ある種の覚悟を決める必要がある。エネルギーというものの原理から、今後への対応まで述べたい。
<NO.15>6月22日16:15〜:グリーンケミストリー
講師:辰巳 敬((独法)製品評価技術 基盤機構・理事長 東京工業大学名誉教授)
グリーンケミストリーは環境にやさしいものづくりを目指す化学である。設計の段階で、製品やプロセスの環境負荷が最小になるよう考慮する持続可能な社会を支える化学技術である。その理念、目標と具体的成功例を紹介し、これからの化学技術のあり方を考える。
※ シラバスは諸事情により変更する場合があります。変更がありましたら、社会人アカデミーウェブサイトにてお知らせいたします。
学歴・職歴等の受講資格を問わない講座です
レベル:初・中級
地球温暖化、大気汚染、エネルギー・資源、絶滅危惧種の生物、リスク、環境保全、リサイクルなど、現在地球は様々な環境問題に直面しています。
「環境科学」コースでは、そうした環境の科学について様々な視点から講義を実施します。当コースを通して、科学的・合理的な環境観、柔軟な判断力を育てていただき、今私たちが直面している環境問題に対し、皆様自身による改善の一歩を手助けできればと思います。
講師陣は“環境”に関して研究・教育を重ねてきた大学・研究機関のスペシャリストです。 理工系科目を専攻したことがない方々へもわかりやすい講義となっております。
【科目概要】
環境の科学について概説する。 環境科学はわからない部分が多く複合的な応用分野を数多く含んでいるので、個別的な知識の集積や性急・一面的な結 論を述べるのではなく、いろいろな考え方があることを並列的に論述し、受講者の科学的・合理的な環境観や柔軟な判断力を育てる一助になることを目指す。理工系向きにのみならず、文科系や一般市民にもわかりやすい内容で構成されている。
【科目構成】
<NO.1>4月20日14:00〜:大気の科学I
講師:市村 禎二郎 【コース代表者】(東京工業大学 名誉教授)
最初に光の性質について説明し、地球を取り巻く大気内にある物質と太陽光との相互作用で起こる化学反応の内、成層圏で起こるオゾン層破壊と対流圏で問題となる光化学スモッグについて概説する。
<NO.2>4月20日16:15〜:大気の科学II
講師:市村 禎二郎 【コース代表者】(東京工業大学 名誉教授)
地球環境問題の中でも、現在最も注目を集めている「地球温暖化」について解説し、 地球温暖化現象が私たちのライフスタイルに及ぼす影響について考える。
<NO.3>5月11日14:00〜:最近の大気汚染
講師:原 宏(東京農工大学 名誉教授)
大気の科学I, IIの講義内容を踏まえて、越境大気汚染である酸性雨とPM2.5の問題を詳しく解説する。さらに二酸化炭素やフロンの大気濃度の変化の最新の状況を解説する。また、国際的なモニタリングなど解決に向けた科学的・行政的活動についても紹介する。
<NO.4>5月18日14:00〜:共生の科学I
講師:宮崎 あかね(日本女子大学 理学部物質生物科学科 教授)
46億年の地球の歴史の中で、ほんの一瞬とも言える人間活動は地球の環境にさまざまな影響を及ぼした。環境問題を考える前提として、地球の自然環境を把握し、人間活動が物質循環に及ぼす影響について解説する。
<NO.5>5月18日16:15〜:共生の科学II
講師:片山 葉子(東京農工大学 名誉教授)
バクテリアや菌類などの微生物はあらゆる環境に生息し、物質循環や汚染物質の浄化において重要な働きをしている。これらの姿を概観し、人間活動や環境問題との関わりについて考える。
<NO.6>5月25日14:00〜:生物の保全
講師:五箇 公一((国研)国立環境研究所 生態リスク評価・対策 研究室室長)
生物多様性保全の意義を生態学的・進化学的視点から解説し、現在の地球および日本の環境における生物多様性減少の実態と対策について議論する。
<NO.7>5月25日16:15〜:地球資源
講師:安達 毅(秋田大学大学院国際資源学研究科 教授)
レアメタルやリサイクル、エネルギーなど資源をめぐる情勢について、また資源の 消費・生産・価格動向を概説することで、資源とは何かを考えることから始め、持続可能な資源供給に向けて我々が取り組まなければならない課題について総合的に 検討する。
<NO.8>6月1日14:00〜:環境規制と環境修復 I
講師:中島 大介((国研)国立環境研究所 主席研究員)
化学物質による環境汚染は様々な経路から人の健康や生態系を脅かしている。この影響を防ぐには、その発生から曝露の防止まで体系的な対応が必要となる。化学物質の安全性と管理に関する法規制について概説し、そのモニタリング手法や結果について紹介する。さらに、東日本大震災等の災害時における環境モニタリング事例 や今後の課題についても紹介する。
<NO.9>6月1日16:15〜:環境規制と環境修復II
講師:小林 剛(横浜国立大学大学院 環境情報研究院 准教授)
環境規制では新たな汚染の発生は防げても、過去の人間活動が残した環境汚染に よる影響を防ぐことはできない。過去の活動が残した土壌、地下水等の汚染の現状とそれによる影響の発生を防止するための対策技術について解説する。
<NO.10>6月8日14:00〜:化学物質とリスク管理I
講師:蒲生 昌志((国研)産業技術 総合研究所 安全科学研究部門 研究部門付)
化学物質の使用は、我々の生活に不可欠である反面、健康被害や生態系の破壊の懸念がある。化学物質の規制等に一般的に用いられているリスク評価の方法とリスク管理の考え方について解説し、ヒト健康リスクを対象として論じる。
<NO.11>6月8日16:15〜:化学物質とリスク管理II
講師:蒲生 昌志((国研)産業技術 総合研究所 安全科学研究部門 研究部門付)
リスク評価の方法は、本来、リスク管理のあり方や目的に合致したものでなければ ならない。まず、化学物質のリスクを取り巻く状況の認識を新たにすることから始め、従来の評価方法の問題点を指摘し、求められるリスク評価の方法とリスク管理の考え方について解説し、ヒト健康リスクを対象として論じる。
<NO.12>6月15日14:00〜:経済活動と環境保全
講師:岡川 梓((国研)国立環境研究所 主任研究員)
環境保全のためには経済活動を抑制する必要がある。このため、環境政策を実施すると、私たちは環境保全の利益を得る一方で、経済的利益を失う。政策を考える上で必要なことは、生み出される利益と失われる利益を考慮し、全利益がより増加する 政策の選択にある。このような視点からどのような政策が望ましいかを解説する。
<NO.13>6月15日16:15〜:科学技術と社会
講師:鳥井 弘之(元 東京工業大学原子炉工学研究所 教授)
原子力は、二酸化炭素をほとんどは排出しないという意味で環境に対する影響が最 も小さなエネルギー源である。にもかかわらず、社会は原子力利用に対して強い抵抗を感じている。その原因の一つとして、高レベル放射性廃棄物をどう処分するかという問題がある。この廃棄物問題を例に、科学技術と社会の相互作用について考 えてみたい。
<NO.14>6月22日14:00〜:21世紀型のエネルギー論
講師:安井 至((一財) 持続性推進機構 理事長)
COP21でのパリ協定の合意を受けて、今後、各国・各企業は21世紀型のCO2 を出さないエネルギー需給に向けて舵を切り始めた。供給技術、使用技術などすべてが変わるだろう。そのため、市民もそれなりの理解をし、ある種の覚悟を決める必要がある。エネルギーというものの原理から、今後への対応まで述べたい。
<NO.15>6月22日16:15〜:グリーンケミストリー
講師:辰巳 敬((独法)製品評価技術 基盤機構・理事長 東京工業大学名誉教授)
グリーンケミストリーは環境にやさしいものづくりを目指す化学である。設計の段階で、製品やプロセスの環境負荷が最小になるよう考慮する持続可能な社会を支える化学技術である。その理念、目標と具体的成功例を紹介し、これからの化学技術のあり方を考える。
※ シラバスは諸事情により変更する場合があります。変更がありましたら、社会人アカデミーウェブサイトにてお知らせいたします。
備考
講義場所:
東京工業大学 田町キャンパス キャンパス・イノベーションセンター 713号室
東京工業大学 田町キャンパス キャンパス・イノベーションセンター 713号室