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講座詳細情報

申し込み締切日:2023-06-30 / その他外国語:世界史 / 学内講座コード:E2308009

ブラック・ライブズ・マターが問うもの 受講受付:6/1(木)10時~6/30(金)

主催:東京外国語大学東京外国語大学 オンライン講座(東京都)]
問合せ先:東京外国語大学
開催日
08月22日(火)~08月24日(木)
講座回数
3回
時間
19:00~20:30
講座区分
数回もの 
入学金
 - 
受講料
3,700円
定員
30
補足
資料を請求する
※この講座の申し込みは既に締め切りました。

講座詳細

【講座内容】
【世界の歴史と社会を知ろう!】
ブラック・ライブズ・マター(Black Lives Matter:BLM)運動の拡がりが注目を集めている。キング牧師がワシントン大行進で感動的に未来を語ってから60年ほどが経つ。おそらくキング牧師さえ想像してなかったであろうが、演説から半世紀も経たないうちにアフリカ系の合衆国大統領が誕生した。それでも決して人種差別がなくなったとは言えない。だとすれば、人種差別の解決はメリット(才能)ある者を肌の色によらずに評価すれば済む問題なのではない。結局、アメリカを「偉大」にしたメリトクラシー(能力主義)の価値観は格差をもたらし差別を構造化する。BLMはその社会構造の転換を訴えているのではないか。
メリット(才能)評価での人種差別残存以上に人命、人権尊重の点で人種バイアスの著しいことが問題視されている。Livesこそが問題なのである。では、Matter(大事だ)とはどういうことか。法律制度で立派な人命、人権保護規定があっても、マイノリティで権利侵害を受ける者は少なくなくその侵害も不問に付される例が跡を絶たない。そうした事態を改善するにはマジョリティの意識にまで人種差別の誤りを徹底する必要がある。そのためには欲望の追求ではなく生命の尊厳こそ最優先すべし(matter)との意識転換が不可欠なのである。
コロナ禍でエッセンシャル・ワークが不可欠なことが痛感され、人間の社会はビジネスの利益最大化では実現できない幸福があることがわかってきた。トランプ元大統領が掲げる、Make America Great Again(MAGA:偉大なアメリカの回復)は専らメリットを強調し、白人優越主義者に歓迎されている。MAGAでは相変わらずLives(命)を視野に入れない。それゆえ、命の尊重を何よりも求めるBLMは、黒人に限らず白人も含めてメリトクラシーによる格差構造に疑問を持つ全てのアメリカ人の共感を集めているのではないか。

写真:cc-by-sa-2.0,(Photo by The All-Nite Images)

◆受講案内(受講規約)◆
◆オンライン講座に係る環境準備◆
◆よくある質問◆

備考

【受講対象者】
アメリカ社会や現代社会の転換に関心のある方

【テキスト】
講師作成の教材・レジュメ等を電子配布

【備考】
【受講受付】

本講座のお申込期間は次のとおりです。

【受講受付期間】2023年6月7日(水)10:00~2023年6月30日(金)23:59

※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。

講師陣

名前 金井 光太朗
肩書き 本学名誉教授
プロフィール アメリカ建国期政治史。東京大学大学院中退、米国ブラウン大学留学。著作『アメリカにおける公共性・革命・国家』(木鐸社)、『アメリカのアイデンティティとナショナリズム』(共著、彩流社)『近代アメリカの公共圏と市民』(共著、東京大学出版会)など。訳書ゴードン・ウッド『ベンジャミン・フランクリン、アメリカ人になる』(共訳、慶大出版)、コリン・ウッダード『11の国のアメリカ史』(共訳、岩波書店)。
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